使い放題(3日で10GBまで)且つ高速通信が魅力のWiMAX2+ですが、弱点と言えるのがエリアの狭さです
私の住んでるところも田舎ですが、仕事で別の田舎に出張に行くことも多く、そんな時には全く通信が行えずイライラすることもよくあります
そういった『完全にアウトなケース』は仕方ないとして、ぎりぎりエリア内という際どい田舎ではWiMAX2は満足に使用できるのでしょうか?
都心ならそれなりのスピードが出ることは知っているけど、田舎でも高速通信できるの? アンテナが1~2本しか立たないような、エリアぎりぎりでもスピードって出るの? といった部分は不安ですよね
管理人がちょうどWiMAX2のサービスエリア境界線上に住んでいるので、今回の記事では2019年5月現在における田舎でのWiMAX2通信状況について、嘘偽りない本当のところを書いてみたいと思います
なおWiMAX2の解説記事はアフィリエイターに食い荒らされてしまっている分野になっていて、ネットを見ても何が本当の情報なのか分かりづらくなってしまっているという現実があります
「WiMAXをおススメする10の理由」だとか、ランキング形式になっていて「WiMAXおススメプロバイダトップ10」みたいに書いてあるサイトは、ほぼ全てが金儲けのためのアフィサイトですので、ハッキリ言って参考にしない方がいいです
この記事は提灯記事でないことを証明する意味でも、アフィリエイト広告を一切貼らずに書いていきたいと思いますので、リアリティを感じていただければ幸いです(当サイトの設定でなく、ユーザーの皆様の環境で勝手に表示されてしまうリスティング広告についてはご容赦下さい)
検証環境
はじめに検証する環境を書いておきます
エリア:北関東の440Mbpsエリアで、ところどころ虫食い状になっている場所
プロバイダ:So-net
ルーター:WX03
直近3日間の通信量:0MB
使用端末:iPhone、iPad、Androidスマホ、Androidタブレット、Windows PC
測定アプリ:Speedtest(iOS)、Speedtest.net(Android)、Speedtest(Windows PC)
ルーターとの接続:iPhoneのみWi-Fi 4(IEEE 802.11n)、それ以外はWi-Fi 5(IEEE 802.11ac)全て5GHz帯接続
測定時間:無人タイム(深夜3時頃)、お昼時(正午過ぎ)、夜間ゴールデンタイム(22時頃)
測定回数:各端末でそれぞれ2回ずつ測定し、悪かった方のスコアを掲載。ただし誤差が大きい場合は3度目を測定し、中間値を掲載する
このような条件で測定を行っていきます
ちなみにルーターのアンテナは1本から2本しか立たないような状況です。さすが田舎!
時間帯については、通常なら午前8時頃や、夜0時頃に測るほうが意義がありそうなのですが今回に限りこれが正解だと自信を持っています
なにしろ田舎なもので、午前8時に測定しても意味がありません。電車通勤ラッシュというものが無いからです
同様に、夜のゴールデンタイムピークは22時ごろです。0時はみんな寝ています
そんな田舎の実態も踏まえつつ(笑)さっそく測定していってみたいと思います
回線の空いている時間帯(深夜3時)
まず、宵っ張りさん(田舎にはあまり居ませんが)も寝静まり、早起きのご老人もまだ起きてこないという絶妙な無人時間を狙って、深夜3時に計測しました
表の数値は「ダウンロード/アップロード」スピード表記です
端末 | スピード実測値 |
iPhone | 21.5Mbps / 0.60Mbps |
iPad | 22.8Mbps / 1.09Mbps |
Androidスマートフォン | 17.4Mbps / 0.39Mbps |
Androidタブレット | 20.9Mbps / 0.13Mbps |
Windows PC | 25.48Mbps / 0.58Mbps |
iPhoneの結果
iPadの結果
Androidスマホの結果
Androidタブレットの結果
Windows PCの結果
このような感じです
深夜ですのでさすがに速度がそこそこ出ていますね
ちなみに同じ802.11acでも速度が違っているのは、測定誤差もありますが、端末に使われているネットワークカード(チップ)の性能差によるものです
例え同じ回線でも、端末によってこのように速度が変わることを知っておくのも大事です
田舎ですのでルーターに立っているアンテナは1~2本です(MAXバリ4)
そのためグラフを見ると、通信に若干不安定さはありますが、平均すると悪くない結果だったかなと思います
しかしながらWiMAXの弱点であるアップロードの遅さと、Pingの悪さが目立ちますね
このPing値でオンラインゲームをやるのは迷惑になりますので、やめておいたほうが良いと思います
お昼時(正午過ぎ)
続いて、仕事している人が昼休憩に入る正午過ぎです
一般的にアクセスが増加する時間帯で、田舎でもそれは同様です
端末 | スピード実測値 |
iPhone | 22.7Mbps / 1.32Mbps |
iPad | 10.1Mbps / 1.81Mbps |
Androidスマートフォン | 11.6Mbps / 0.41Mbps |
Androidタブレット | 16.2Mbps / 0.58Mbps |
Windows PC | 11.58Mbps / 0.74Mbps |
iPhoneの結果
iPadの結果
Androidスマホの結果
Androidタブレットの結果
Windows PCの結果
真夜中に比べると速度は落ちたものの、そこはさすが田舎です。回線の利用者数が少ないこともあってそれほどガクッと速度が落ちてしまうことはなく、10Mbps以上は出ています
ただ、夜に比べると速度が一定じゃない感じがしましたので3度目の計測を行わなければいけないケースが多くなったのが印象的でした(3回測定した場合は平均に近づけるため、最低スコアではなく中間値を掲載しています)
今回私が使用している機材の中だとiPadが最も良いネットワークチップを持っている(と言われている)のですが、旧型のiPhoneにスコアで負けてしまっているあたり、昼間の回線の不安定さを表す結果となっているなぁと感じます
でも、都心に比べると相当マシですね(笑)
夜間ピークタイム(22時頃)
最後は夜間のピークタイムです
田舎ではこれ以上遅い時間になるとみんな寝てしまいますので、このあたりがピークとなります
端末 | スピード実測値 |
iPhone | 8.47Mbps / 0.28Mbps |
iPad | 10.6Mbps / 1.17Mbps |
Androidスマートフォン | 12.1Mbps / 0.36Mbps |
Androidタブレット | 11.8Mbps / 0.48Mbps |
Windows PC | 12.18Mbps / 0.67Mbps |
iPhoneの結果
iPadの結果
Androidスマホの結果
Androidタブレットの結果
Windows PCの結果
昼間とあまり変わらない結果となりました。少し落ちたぐらいでしょうか
もしかしてみんなもう寝てしまったのかとも思いましたが、このあたりの速度の安定感が田舎の強みなのかもしれません
みんな寝ている深夜~明け方はともかくとして、実際に一般的な時間帯で通信を行うと、概ね10Mbpsちょっとのスピードが出るのだということが分かりました
ただしどの時間であってもアップロードは厳しそうですね……
まとめると
以上で田舎でWiMAX2+の実機スピード測定は終了です
都心では時間帯によって4Mbps~30Mbpsほど出るそうですので、それと比較すると振り幅が少ないのが田舎の特徴なのかなという感じがしました
回線の混雑がないため、著しくスピードが落ちてしまう時間帯が無い反面、電界強度の弱さから最高スピードも少し遅くなってしまうというクセがあるように思います
と言っても平均すると15Mbpsほど出ているわけですので、平均値で言うと都心部よりもむしろスピードが速いのかもしれません。電波の混雑はスループットの低下に直結しますので、そういう意味では田舎は有利です
MVNOと比較すると田舎でも圧倒的にスピードが出ていますが、やはり気になってしまうのが、少し移動するとすぐにエリア外になってしまうことがあるという点です
実際私の住んでる町(一応、村ではない)でも、ちょこっと移動するだけでエリア外になってしまい使えないことも多いです
エリアギリギリの田舎住まいの方は、自宅での使用プラス持ちだして使う際には都市部にしか行かない! と思える場合のみ、契約するメリットがあるのではないかと思います
ただしアップロードを行う際はスピード的に厳しいですので、何かを発信している方。特にYoutuberの方のように大容量のファイルをアップロードする方は少し気を付けた方が良いかもしれません
近々新宿へ出張に行きますので、その時に都心部での実測もしてこようと思います
出張、無くなりました(ToT)
それではまた~
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