こんにちは、りんごロイド(@appleroidcom)です
私は「小さくて高性能なPC」に目がありません
そんな私が、主に自分自身のために、2019年現在それなりに使い物になる10.1インチ以下のPC・タブレットをサクッと比較するための記事がこの記事です(笑)
私がUMPC好きなのは、かつて満員電車に揺られる会社員だったことに由来している気がします
荷物はできるだけ小さく!
だけど実はPCを常に持ち歩いている!
何なら、電車内でも立ちながら作業できる!
そんなPCライフを追いかけ続けて今に至っているという……
(たしか)CASSIOPEIA FIVAから始まって、W-ZERO3、Vaio Type-P、F-07C、LOOX U、各種中華Windowsタブなどを渡り歩いてきました
他にもあった気もしますけど(笑)
最近は、「狭額縁であれば多少大型のPCでも仕方ないかな……」と考えるようにもなってきましたが、正直なところこれは妥協です
本音では
7インチ・8インチのUMPCを持ち歩いて、いつでもどこでもバリバリ動画制作・DTM・3DCG制作をしたい!
こんな気持ちでいっぱいです
今回の記事は完全に自分のための内容になってしまいますが、現在も売られていて、スペック的にそれなりに使っていける機種と、今後リリースが予定されている(or 噂のある)機種のスペックをできるだけ比較しやすくまとめてみました
あっちこっちのサイトで情報を集めている時間も幸せだったりするのですが、手っ取り早く情報を確認したい時のために――ですね
同じような気持ちの方がいましたら、参考にしてみていただければと思います
なお、ここに掲載する機種は10.1インチ以下限定です
必須情報だけを比較して、手早く確認!
急いでいる時のために
- CPU性能とスコア
- GPU性能とスコア
- Fire Strike総合スコア(GPUとCPUのトータル性能)
- メモリ容量とアップグレードの可否
- 画面サイズ
だけをまとめた表がコチラです
機種名 | CPU PassMarkスコア |
GPU PassMarkスコア |
Fire Strike 総合スコア |
メモリ 増設〇/× |
サイズ インチ |
GPD Win 8750版 |
Atom Z8750 1902 |
HD Graphics 405 438 |
323 | 4GB × |
5.5 |
GPD Win 8700版 |
Atom Z8700 1893 |
HD Graphics 405 438 |
323 | 4GB × |
5.5 |
GPD Win 2 | Core m3-7Y30 3554 |
HD Graphics 615 737 |
829 | 8GB × |
6 |
GPD Win MAX | Ryzen V1605B 7864 |
Radeon Vega8 1645 |
2755 | 8GB? ×? |
8 ? |
GPD Pocket | Atom Z8750 1902 |
HD Graphics 405 438 |
238 | 8GB × |
7 |
GPD Pocket 2 4GB版 |
Celeron 3965Y 1629 |
HD Graphics 615 737 |
762 | 4GB × |
7 |
GPD Pocket 2 8GB版 |
Core m3-7Y30 3554 |
HD Graphics 615 737 |
762 | 8GB × |
7 |
GPD Pocket 2 MAX | Core m3-8100Y 3489 |
UHD Graphics 615 752 |
738 | 8~16GB △ |
8.9 |
GPD Micro PC | Celeron N4100 2322 |
UHD Graphics 600 363 |
441 | 8GB × |
6 |
OneMix | Atom Z8350 1265 |
HD Graphics 400 不明(400前後?) |
188 | 8GB × |
7 |
OneMix 2S ノーマル版 |
Core m3-8100Y 3489 |
UHD Graphics 615 752 |
738 | 8GB × |
7 |
OneMix 2S platinum |
Core i7-8500Y 3919 |
UHD Graphics 617 不明(900前後?) |
845 | 8GB × |
7 |
OneMix 3 |
Core m3-8100Y 3489 |
UHD Graphics 615 752 |
738 | 8GB × |
8.4 |
OneMix 3S | Core m3-8100Y 3489 |
UHD Graphics 615 752 |
738 | 16GB × |
8.4 |
OneMix 3S Platnum |
Core i7-8500Y 3919 |
UHD Graphics 617 不明(900前後?) |
845 | 16GB × |
8.4 |
Chuwi Minibook※ | Core m3-8100Y 3489 |
UHD Graphics 615 752 |
738 | 8GB × |
8 |
SMACH Z | Ryzen V1605B 7864 |
Radeon Vega8 1645 |
2755 | 8~32GB 〇 |
6 |
raytrektab 8インチ版 |
Atom Z8350 1265 |
HD Graphics 400 不明(400前後?) |
188 | 4GB × |
8 |
raytrektab 10インチ版 |
Celeron N4100 2322 |
UHD Graphics 600 363 |
441 | 8GB × |
10 |
※Chuwi MinibookはストレージがeMMCのため体感パフォーマンスがかなり低い可能性あり。これはeMMC5.0でも同じです。SSD並の速度と書ているのは提灯記事なので注意。そのかわり空きM.2スロットがあるので、こっちにOSを入れちゃえばその欠点は無くなる(知識は必要)
自分が手っ取り早く知りたい情報だけを一覧にしてしまった気がします……
注目機種
最注目機種はSMACH Z(笑)
こうして比較してみると、やはりAMD Ryzen Embedded V1605Bを搭載するGPD WIN MAXとSMACH Zが圧倒的な性能ですね
特にSMACH Zは、メモリも自分自身で増設可能で、最大32GBまで対応します
惚れ惚れしてしまいますが、唯一の欠点は
いつ出るのか? 本当に出るのか?
という点ですね(笑)
その性能に惚れている(妄信)私は、クラウドファンディング出資者なのはもちろんのこと、アップグレード購入した分についても返金申請はせず、未だに発売を待ち続けています
頼む~
あ、それともう一つの欠点としてUMPCを名乗るには大きすぎる点も挙げられます
厚みは気になりませんが、横幅25センチオーバーなのはいただけません
フットプリントの小ささこそ正義です
現実味があり、かつ、最も高性能なGPD WIN MAX
GPD WIN MAXは、性能とデザイン面では最高です
インターフェースも申し分なく、フットプリントも小さい
ただ、以前に書いた記事 のリーク画像をよく見ると、メモリスロットが見当たらないんですよね
これまでのGPD製品の傾向から考えても、メモリはほぼ確実にオンボードになると思いますので、増設は至難の業でしょう
GPD Pocket2 Maxが16GBにも対応するとのことですので、GPD WIN MAXも購入時オプションで16GBが選択できるのはほぼ確実だと思います
これが32GBまで対応してくれれば、SMACH Zを上回ってのナンバーワンだったのですが……
デザインはイケてるOneMix 3
ちょびっとだけ気になるのはOneMix 3です
プチ公開された画像を見る限り、性能アップではなく「サイズ感そのままに画面を大型化」という方向に舵を切ってしまったようです
そっちじゃないよ…(´・ω・`)
この薄さと大きさを実現するためには、CPUはかなりの確率で、従来通りのCore m3-8100Yだと思います
そして頑なに搭載しようとしない16GBメモリ
どうせ今回も8GBなんでしょ? と、諦めています
【5月15日追記】
すみません、ネットをあさったら公式発表を見つけました。やっぱりm3-8100Yでした
そしてメモリも8GBでした(ToT)
じゃあどこが気になるのかというと、ズバリ『色』です
以前めちゃくちゃ欲しくて、でも買えなかった中国限定のOneMix 2S Mission Impposibleエディション
漆黒がとてもカッコよかったのですが、どうやら今回のOneMix 3はこれと似たような色っぽいです
デザインだけで考えるなら、欲しい!
【6月12日追記】
OneMix 3はまさかのシルバーというカラーが選択されブチ切れ落胆していましたが
その後OneMix 3Sというメモリ16GBモデルで、黒色になるのではないかというモデルの予約が開始されました
罵ってごめんなさい、ありがとう。ポチりました
名ばかりのCore i7に注意! の、OneMix 2SとOneMix 3SのPlatinumエディション
騙されないように! と注意を促したいのがOneMix 2SとOneMix 3Sに存在するPlatinumエディションです
騙す、というと聞こえが悪いかもしれませんが、i7という響きに脊髄反射してしまわないよう注意して下さい、という意味になります
CPUがCore i7となっていますが、このCore i7というのは第7世代から採用された名前だけのCore i7であり、実際にはCore mです
以前Core m7と呼ばれていたもののネーミングが変わっただけですね
この機種に目をつける人にとってはこんな説明は釈迦に説法かもしれませんが、なんかこの製品名で検索をかけると「爆速!」とか「ついにCore i7搭載へ!」など、やたら煽ってる記事を見かけます
嘘ついてるわけじゃないんでしょうけど、あんまり詳しくない人は勘違いしちゃうんじゃないかなぁ……と、けっこう気になっていたので、ちょっと書かせてもらいました
所詮Core mですので「爆速!」というほど速くないです
8100Yと体感的な違いは感じられないでしょう
用途別で考えた時に魅力的な機種
通常使用(ブログ執筆やコーディング、webサーフィンなど)
今回挙げた機種であれば、このぐらいの用途ならどの機種でもこなせるスペックはあります
ただ、やはりインターフェースが充実している方がこれらの操作を行いやすいですので、そういう意味ではGPD WinシリーズにJoy to Keyあたりを使って、マウス操作やマクロを割り当てるのが最も便利な気がします
SMACH Zにもトラックパッドやボタンなどのインターフェースはありますが、キーボードが無いのでやや劣る印象です
それと、GPD Winシリーズの6列キーボードは魅力ですが文章入力にはちょっと小さいので、タイピングがメインという場合であればOneMix 3が最も魅力的な機種になるかもしれません
画像編集や動画制作
これはCPUとGPUの性能がものを言いますので、AMD Ryzen Embedded V1605Bを搭載するSMACHかGPD Win MAXのどちらかしか選択肢がないですね~
これらの作業で画面が小さすぎるのは苦行ですので、そうなるとGPD Win MAXに軍配が上がりそうです
マウス接続も必須となりますので、USB TYPE-Aポートが2つ付いているというのもポイント高いです
bluetoothマウスでもいいと言えばいいんですけどね
イラスト制作
iPadを使うべきだとは思いますが、Windows版のクリスタやPhotoshopを使いたいという人もいるかと思います
性能を考えると、Surface Penに対応し、4096段階筆圧でたぶん傾き検知にも対応しているOneMix 3が最適かと思うのですが、実は以前の記事 でSurface Penのスキャンレートを調べたところ270Hzという数値だと分かりました
このスキャンレートはraytrektabの10インチ版に負けてしまっています
raytrektab 10インチ版のスキャンレートは350fps程度と言われており、これはApple Pencil 2とほぼ同じ数値です
高解像度のキャンバスで、レイヤーの多用やフィルターの多用をするならOneMix 3に軍配が上がるかもしれませんが、単純な絵の描きやすさで言ったらraytrektab 10インチが最も魅力的な機種と言えるかもしれません
ただし画面性能は悪いです……
DTM
DTM用途で使う場合にはCPU性能とメモリ容量が重要ですので、これはもうSMACH Zしかないのではないでしょうか(メモリを増設した場合)
恐らく重量級のVSTプラグインを多用してもサクサク動いてくれることと思いますし、トラックパッドが備わっているので操作もしやすそうです
でも、ちょっと画面が小さいかなぁ
ただ、繰り返しになりますがSMACH Zはあくまでも「本当に発売されたとしたら」という但し書きが付きますので、その点注意して下さい
おわりに
ということで
UMPCは一昔前とは比べ物にならないぐらい性能が向上してきていて嬉しい限りです
特にRyzen Embedded V1605Bを搭載する2機種は本当に楽しみでワクワクが止まりません
ただ、SMACHはメンバーフォーラムを見ている限り、まだまだリリースまでに時間がかかりそうで、海外の仲間たちも
クリスマス? 出てるといいね ハハッ
とか言ってる始末ですので年内リリースは難しそうな気がします
「倒産するのではないか」と言ってるユーザーの方もいますが、果たしてどうなることやら……
そしてGPD WIN MAXについても、どうも2020年にずれ込んでしまうのではないか、という見方が出始めています
一昔前のデスクトップ級マシンと肩を並べられるRyzen UMPCの登場は、あと半年ちょっとお預けかなぁという感じでモヤモヤしています
ちなみに
半年なんて待ちきれないので、実は自分で作ってしまおうかとも密かに計画していたりもします
そのあたりはまた記事にまとめられたらと思っていますので、本当にやるかは分かりませんが話半分で期待していていただけたら嬉しいです
それではまた~
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