ONEXPLAYER2を買った(出資した)けど万人には薦めづらいところもある

PC

昨日はGPD WIN 4を買わなかった話を書きました。そして代わりに買ったのがAYANEO2と、そして今回のテーマであるONEXPLAYER2であることも書きました

GPD WIN 4を買わずにAYANEO2とONEXPLAYER2を買った理由
ほぼ同時期にクラウドファンディングが始まったGPD WIN 4、AYANEO2、ONEXPLAYER2の中から、いちばん人気がありハズれなさそうなGPD WIN 4だけを買わなかった理由をまとめています。同じ考え方・使用目的の方の機種選びの参考になれば幸いです

そのONEXPLAYER2なのですが、じゃあ万人にお薦めできるかというと必ずしもそうでもありません

今回の記事では私が購入するに至った理由(つまり長所)と、お薦めしづらい理由の両方をまとめてみたいと思います

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前提として知っておいてほしいこと

これがお薦めできない理由の一つにもなっているのですが、前提として知っておいてほしいことがあります。それは

One-Netbookという企業はあまり信頼できる企業ではない

という点です。詐欺をはたらくとかそういうことは無いのですが、自分たちを大きく良く見せようとしてちょっと大げさに言ってみたり、反面で都合の悪いことは無視したり濁したりするようなところがあります。一昔前の中国企業のイメージというと伝わるでしょうか

最近はUMPC界のみならず色々な中国企業がユーザーファーストに、そしてビルドクオリティを高めて満足度を高めた商品作りをするようになってきてくれていますが、何しろ巨大な国ですのでまだまだ玉石混淆

残念ながらOne-Netbookというところはまだまだ古き悪き部分の多い会社であることは知っておいた方がいいと思います。ですのでアフターサービスが(日本人の感覚からすると特に)あまり良くないと感じたり、商品が思ってたものと違う! ということがあり得るのは覚悟しておく必要もあります

じゃあ何故お前は買ったんだ?

と言われそうですが、たまに予想通り――あるいは期待を上回る製品を出してくることもあるのです。なのでダメなのは分かっているのだけどまた信じてしまうわけで、ダメ男から離れられない女性の気持ちと通じるところがあるかもしれません(笑)

ONEXPLAYER2の魅力と注意点

ではONEXPLAYER2を購入した理由を挙げていってみます。私が長所だと感じた部分ですが、一般的な視点から見た注意点(薦めづらい点)も併せて書いていきます

着脱可能なコントローラー

何といってもこれです

ONEXPLAYER2

出典:One-Netbook/Indiegogo

昨日の記事でもちょっと書きましたが私はゲームをあまりやりません。ゲーム以外の、Windows機としてこれらのUMPC・ハンドヘルドを使いたいという思いがあります。そんな私にとって、ゲームパッド部はぶっちゃけ邪魔なのです

もちろん外せないなら外せないでマウス操作として使用したりマクロを組んでボタンに割り当てたりなど、何とか活用しようと努力したりしますがこれらは普段のPC操作にはない操作ですのであまり便利だと感じられません

しかしONEXPLAYER2はNintendo Switchのように左右のコントローラーを外すことができます。さらには専用のポゴピンで接続するキーボードも用意されていますので、コントローラーを取っ払えば8.4インチという超小型のUMPCとして(一応ですが)使えるということになります

ONEXPLAYER2

出典:One-Netbook/Indiegogo

これまでAMD Ryzen 6800Uを搭載しているPCでゲームパッドが存在しない機種の最小機種は、付属のカバーでパッド部を隠したGPD WIN MAX 2でした。これは10.1インチですが、ONEXPLAYER2はさらに小さい8.4インチ

私の大好きな『小さいのに最強』を実現できる”ゲーム機に見えない機種”となっているのです

昨日の繰り返しになっちゃいますが、いちばん小さいのはGPD WIN 4だけどこれはコントローラー隠せないし、しかも6インチだと今度はWindowsとして使うのは厳しいので8.4インチの16:10というのはかなり良いセンついてます。7インチだったら最高でしたが(笑)

ただしゲーム目的で買うという方の場合には、これがそのままお薦めしづらい理由に変わりますので注意して下さい。取り外せるということはパーツが増えるということ。パーツが増えるということはそれだけ不具合に遭う確率も上がるということです

ゲーム目的で動作の安定性を求める方はやはり一体型を購入する方がいいと思います

4096段階筆圧のスタイラスに対応している

じゃあコントローラーを取っ払ってクラムシェル風のUMPCとしてだけ使うのかというと、それだけではありません

ONEXPLAYER2

出典:One-Netbook/Indiegogo

専用キーボードを付けなければONEXPLAYER2はWindowsタブレット……というにはちょっと分厚すぎますが、ともかくそれっぽく使うことも可能になるということです

Windowsタブレットになるのなら、これまで自分が何度も夢見てきた小型の液晶タブレットとしても使いたいと思うわけなのですが、こちらの機種は4096段階筆圧のスタイラスに対応していますのでそれも可能となっています

これまでSurfaceやVaio Duo/Canvasから始まって、中華Winタブ全盛期に色々なものに手を出しては裏切られてきました。もちろんOne-Netbook社のOneMixシリーズにも同様に裏切られてきたわけですが(笑)今度はいけるのではないかと懲りずに信じてみたというわけです

ただしここにも注意点があります

私はなんちゃって絵描きで趣味で下手くそな絵を描いてればそれで満足な人間です。でも、もしかしたらお仕事的な絵描き目的でこの機種に注目する方もいるかもしれませんが、その場合はやめておいた方がいいと思います

この機種のスタイラスは最近のSurfaceと同じくMPP2.0(Microsoft Pen Protocol 2.0)となっています。MPPはWacomの電磁誘導方式と比べるとどうしても繊細な線を引きにくいという弱点があるため、イラスト用途に向いているとは言い難いです。もちろんiPadのApple Pencilにも及びません

製図的な使い方や、例えばAdobe Animateなどで入り抜きや強弱をつけないベクター描画を行う等の使い方であれば便利さを感じることは出来ると思います

キックスタンドがある

すんごいちょっとしたことで恐縮ですが個人的には結構大きなポイントです

ONEXPLAYER2

出典:One-Netbook/Indiegogo

ONEXPLAYER2の本体部にはキックスタンドが備わっており、これがあるおかげで専用キーボードさえあれば特にスタンドなどを用意しなくてもクラムシェルスタイルで使うことが可能となっています

ただしこれにも注意点があります

このキックスタンドはアングルフリーでないのは当然として、そもそも角度の調整が出来ないようです。つまり、開くか閉じるかの2択でしかないためこの画像以外の角度にすることは出来ません(途中で止めることができない)

なのである程度この機種を本格的に使おうとする人はストレスを感じること受けあいで、結局別途スタンドを用意することになると思います

「無いよりマシ」というレベルだと思われますので、メイン機もサブ機もあってサブサブ機ぐらいで使えればいいという方でない限りはあまり長所だと思わない方が良いと思います

Alienware UFOのようである

これは結果的には裏切られたのですが、購入時には非常に大きな動機だったので一応書いておきます

この機種を見たとき、恐らく大半の人がかつてDELLが発表したコンセプトモデル「ALIENWARE UFO」を連想したと思います

Alienware Concept UFO

出典:PCGamesN

Alienware Concept UFO

出典:PCGamesN

Alienware Concept UFO

出典:PCGamesN

着脱可能なコントローラーというコンセプトもそうなのですが、それ以上にホワイトカラーにライトブルーのLEDライティングというのがとにかくカッコよく見えて、性能なんかどうでもいいから欲しいと思ったものです

それから2年近くの時が流れた今、ONEXPLAYER2がUFOを連想させるレンダリングイメージを引っ提げてクラファンに登場しました

ONEXPLAYER2

出典:One-Netbook

こりゃ実用性なんてどうでもいいからとにかくアーリーバードのうちに買うしかねぇ!

という感じで購入したわけです

ただ冒頭に書いたようにこれは嘘でした。裏切られました。この点についてはこの後詳しく書きます

ONEXPLAYER2の短所(個人的所感)

ということで「良い!」と感じた部分と、それに伴う薦めづらい部分を書かせていただきました

ここから敢えて別章とさせていただいた、Alienware UFO風じゃなくなった問題とそれに伴うメーカーの姿勢について書きたいと思います

Alienware UFOじゃなかった……orz

IGGで出資が完了したあと新たな事実が判明しました……

何と実際に販売されるONEXPLAYER2ホワイトモデルのデザインは、一部のレンダリングイメージが持っていた青色LEDではなくオレンジのLEDになりカラー変更ができないことが判明したのです

ONEXPLAYER2

出典:One-Netbook/Indiegogo

事情を詳しく書きたいと思います

そもそもONEXPLAYER2はクラウドファンディング開始前から複数のレンダリングパターンを公開しており、実際のデザインはクラファン開始時まで決定されていませんでした

しかしクラファン開始以前からDiscordなどでアンケートを募っており、どちらのカラーリングを好みますか? という投票を受け付けていました。勝利したのは(厳密にはまだ投票を締め切ってないので優勢なのは)青色LEDを備えたUFOそっくりバージョンの方。サイバーパンクなラインが引かれているのでサイバーバージョンとも呼ばれる方でした(ちなみに黒色は逆に無地が優勢)

ONEXPLAYER2

出典:Discord

だから当然そちらのモデルがリリースされると思っていたのですが、クラファン開始からしばらくして誰かが「販売されるのはプレーン(無地)ブラックとサイバーホワイトですよね?」と確認したところ、メーカーからの回答は「サイバーブラックとプレーンホワイトです」というものでした

は?

じゃああの投票はなんだったの? しかしこの段階ではまだ「デザインは未決定って言ってたから仕方ない。むしろ無地でライティングを青色にした方がよりUFOっぽくなるかも」なんて楽観的に考えていました

そんな時にまた誰かが質問しました。「ONEXPLAYER2はRGBライティングをコントロールできますよね?」と。それに対してのメーカーからの回答は「オレンジのみです」というもの

はぁ??

ONEXPLAYER mini Proの時は自由な色でライティングできたのにそれが無い? しかも投票で勝った青じゃなくてオレンジだけとか、それってもう全然イメージ違っちゃうんですが……白とオレンジって合わないとまでは言わないけどあまりパッとしない配色だし

でも私はここでもまだ我慢してました。デザイン確定してないのは分かってたし変わっちゃうのも仕方ないのかな。だったらライトを消して使えばいいやと。それなら白ベースに消灯したライトが黒いアクセントになってくれから我慢できるだろうな、と

ONEXPLAYER2

出典:Project-SBC

そしたらしれっとコントローラーのデザインまで変更してきてやがんの(笑)

ONEXPLAYER2

出典:TheRelaxingEnd

ボタンにオレンジの塗装をしてきたせいで、消灯時でもオレンジ色のままになるようになっちゃったわけです。サイバーモデルではショートカットボタンも黒だったのにそこもオレンジにされてるし……

ONEXPLAYER2

出典:ETA PRIME

はぁぁぁあ???

オレンジはONEXPLAYERシリーズのイメージカラーなのは分かってますがゴリ押しが過ぎるんじゃないですかね。これには本当に本当に、心の底からガッカリしました

きちんとメーカーから説明なりがあればまだ納得できるんですが、勝手に好き放題変更したうえにそのアナウンスも一切してないですからね。これが冒頭でお伝えしたこのメーカーの企業体質です

しかもその後もしばらくは以前のレンダリングイメージをクラファンページに掲載し続けていました。Discordで指摘を受けてようやく掲載をやめましたが、動画レビューの方はまだ本来のデザインと違うプロトタイプのものを掲載し続けています

というわけでUFOっぽさを求めて注目している人は、この機種を買うのはやめた方がいいと思います

しかしながら一応フォローもしておきます

One-Netbookがこういう会社だということは昔ながらのユーザーであればみんな分かっています。Discord内でも周知の事実で、正論で説明を求めても無駄だということはみんな分かっています。そんな中一人の人が言いました

今回選ばれなかったデザインやRGBライトの色違い版を特別モデルと銘打って、コントローラーだけ別途売り出せばさらに儲けられますよ

これにはメーカーも心動かされたようで「検討します」という回答をしていました。世の中には賢い人もいるもんですね。正論で諭すのではなく違ったアプローチをとることで結果的に自分の理想を実現させようとするとは……こんな思考ができるようになりたい♪

コントローラーが着脱できるというONEXPLAYER2のメリットがこんな形で活かされることになるとは。本体側にはあの忌々しいオレンジは存在しません。発光するのもコントローラーだけなのです。コントローラーの別モデルが出てくれるのならここで書いた問題は全てクリアされることになります

実現するかは分かりませんが、もしそうなったらUFOっぽさを求めて購入するのも全然アリだと思います

野暮ったく感じる可能性のあるデザイン

さっきのUFOっぽいとかいう話とは違う視点で

ゲームパッド部を取り外せることは私にとっての魅力であるわけでWinタブのように使えるということなわけですが、じゃあこの外した状態が魅力的かといわれると……うーん

ONEXPLAYER2

出典:ETA PRIME

小型PCフェチでない限りはこの無骨な箱みたいに感じるPCを使いたいと思わないのではないだろうか、使うのが恥ずかしくなってしまうのではないだろうか、というのが正直な感想です

デザインについては、同じ着脱コントローラー搭載機でもOneGX1 Proの方が圧倒的に優れていたと思います。ただあの機種はYogaスタイルでは無かったのでスタイラスは使いにくくなってしまいますけど

まとめ

ということで今回はONEXPLAYER2を購入した理由と注意点をまとめさせていただきました

文句ばかり垂れ流しやがってと思われたでしょうが、ネガキャンとかディスる目的ではありません。繰り返しになりますが私は実際に出資済です。そしてキャンセルもしていません。イソップ童話の酸っぱい葡萄ってわけじゃありません

これだけ欠点や不満をあげつらったのに何故買うのか? と問われると、記事冒頭に書いたことが全てです

Discordの賢人のおかげでAlienware UFOのようになれる可能性が僅かですが蘇ってきました。その薄い可能性に賭けてこのままキャンセルせずに様子を見てみようかなと

九割方また裏切られるであろうことは想像に難くないわけですがそれでもほんのちょっとの良さを思い出してまた信じてしまう――自分でも馬鹿だなぁ下らないなぁと思いますがそんな心境で待っております

届いたらレビュー記事も書いてみたいと思います。3月か4月ぐらいになりますかね。AMD7000シリーズも本格的に出てきて既に時代遅れになってるかもしれませんが(笑)

明日はAYANEO2を買った理由をまとめます。この機種がいちばん期待していて楽しみにもしている機種ですが、それでも注意点もありますので簡潔にまとめたいと思います

それではまた~

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