Zoomに好みのアバター(自作含む)で参加する方法

Zoom アバター vrmPC

全国に緊急事態宣言が拡大し、ますます需要が高まりそうなテレワーク

そのテレワークを支える要素のひとつがオンラインミーティングですよね。かつてはSkypeが主流でしたが、動作の軽快さや使い勝手の良さからZoomが注目を浴び、多くの企業さんが使うようになってきています

また、プライベートでも『オンライン飲み会』などで使われることが多くなってきており、公私問わずますます需要が高まっていきそうです

そんなZoomに、素顔ではなくアバターで参加したいと思う方も多いはず。かくいう私もオンラインでの顔出しは絶対にしたくない主義なので、この方法について色々なアプローチを試しました

今回の記事ではZoomにアバターで参加する基本的な方法と、アバターを自作して参加する方法をできるだけ簡単な解説にまとめてみたいと思います

なお、この記事では一部ベンダー非推奨の方法を解説していますので、参考になさる際は自己責任でお願い致します
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本題の前に…Zoomのセキュリティについて

本題に入る前の前置きです。「そんなのいいから早く手法を教えろや!」って人は、この章と次の章は読み飛ばして下さい(笑)

Zoomの利用増加で認知度が高まると同時に盛んに報道されるようになったのがセキュリティ面での問題です。Googleが利用を禁止したり、どこか忘れましたが政府機関での利用を禁じた国もありました。ベトナムだったかな?

これらで報道されたように、Zoomは本当に脆弱性だらけなのでしょうか?

これまでに語られたZoomの代表的な脆弱性は以下の通り

  • iOSアプリ版使用でのFacebook社へのデータ流出(勝手に情報を送っていた)
  • 暗号化通信が不完全だった(サーバー上は暗号化されていなかった)
  • チャット機能を悪用したPC上のデータの不正取得
  • macOS版アプリでのカメラ・マイクの不正アクセス
  • 無関係な人間の荒らし行為(通称:Zoom爆弾)

このようになっています。この中のZoom爆弾については、使用者自身のセキュリティ意識の甘さが原因のほとんどですので論外として、その他の機能の多くは良かれと思ってやっていたことが仇となってしまった形です

現在これらの穴・欠陥は対策がなされており、今現在使用していくうえで問題があるツールではなくなっています

また、Zoomは脆弱性発見の報奨金プログラムを強化していますし、何よりもZoom利用者が劇的に増加したことによって、図らずも世界中の多くの人がデバッグに参加してくれているような状態になっています

Zoomに脆弱性があるというよりも、他の多くのソフト・アプリと同水準のセキュリティ性だけど使用者が増えたことでそれが取り沙汰されがちになっているだけ、というのが実情だと思います。実際

Zoomは危ないから利用をやめましょう(キリッ!)

とか言っている人がLINEで情報をやり取りしていたりするのですから、申し訳ないですが失笑してしまいます

ということでまとめますと

一般の方は「自分でできるセキュリティ対策(パスワードを設定する・待機室を設けてホストの認証を必須とする)をきちんと行えばそれほど神経質にならなくても大丈夫」。それでも不安なら秘匿性の高い情報のやり取りはしないようにすべきだが、迅速に対策され堅牢なセキュリティになっていく可能性が高い

ということが言えるのではないかと思います

Zoomにアバターで参加する方法 概要

ということで、私の使用環境ではZoomのセキュリティについては全く問題にならないことが分かりました。早速、顔を出さずに参加する方法に取り組んでいきたいと思います

Zoomにアバターで参加する方法はとてもシンプルです。要は

ウェブカメラの代わりに、アバターソフトの映像を流すだけ

ということが言えます

物理的なカメラではなく、主にVtuberなどに使われる仮想的な配信用カメラのことをブロードキャストカメラと言ったりもしますので、アバターソフトを『ブロードキャストカメラ』として認識させる手法を考えていけばいいわけですね。

これには2つのパターンが考えられます

  1. Zoomがブロードキャストカメラとして認識してくれる機能を備えたアバターソフトを利用する
  2. Zoom対応外のアバターソフトを強引にブロードキャストカメラにしてしまう

このどちらかになります。まずはシンプルな1の方法から解説していきますね

FaceRigやSnap CameraでZoomに参加する

見出しに書いた「FaceRig」や「Snap Camera」というのは、小難しい設定を必要とせずZoomにアバターで参加するためのお手軽な手法です

これらのソフトには元々ブロードキャスト(配信)機能が備わっており、さらにデフォルトの状態でハードウェアカメラとしてOSに認識されます。つまり、Zoomもこれらのソフトの映像を物理的なカメラが映した映像だと認識してくれるというわけです

FaceRigの例

Windowsの方であれば最も簡単だと思われるのがこちらのFaceRigを使う方法です

ZOOM アバター vrm

Windows限定なのは、こちらのソフトがSTEAMプラットフォームで動作するためで残念ながらこちらはMacには対応しておりません

ZOOM アバター vrm

FaceRigを起動したら上段メニュー群のいちばん右側「アドバンスUIに変更する」を押して上記画像のメニュー群を表示します。その中の「ブロードキャストに切り替え」を押して有効にします

以上です(笑) 簡単すぎて笑えますね

ZOOM アバター vrm

Zoomアプリを起動したら「歯車アイコン」を押して設定画面を表示します。その中の「ビデオ」メニューを開き、カメラのリストから「FaceRig Virtual Camera」を選択すればOKです

Snap Cameraの例

FaceRigと似たこちらのSnap CameraであればMacの方でも使えます

ZOOM アバター vrm

使い方も非常に簡単ですよ

ZOOM アバター vrm

Snap Cameraを起動したら自分の好きなアバターを選択します。なおSnap Cameraは完全なアバター化というよりも、自分自身の映像をデコレーションするのがメインの使い方になっています。そのため各種アバターは『レンズ』という呼ばれ方をされています

ZOOM アバター vrm

あとはさっきと一緒です。Zoomアプリ起動後、「歯車アイコン」を押して設定画面を表示します。「ビデオ」メニューを開いて、カメラのリストから「Snap Camera」を選択すればOKという感じになります

 

基本的にアバター参加はこれらを利用すればいいのではないかと思うのですが…

じゃあ、これらのソフトで自作のアバターだとか、ネットで見つけたステキなアバターを自由に使えるのかというと……

不可能ではないけどかなり厳しい

というのが正直なところです。詳しい説明は省きますが、FaceRigの場合はアバターとして使えるデータがdaeという3Dモデル形式で、日本で広くアバターとして配布されているvrmはそのままでは使えないこと

Snap Cameraの方はLens Studioというユーティリティがありますが、英語しかなくとっつきにくい上に、作成したレンズはコミュニティにアップロードしないと使えないという赤っ恥仕様になっています

ZOOM アバター vrm

こんなレンズ、コミュニティに公開して世界中の人に見られたら赤面ものです……

不可能とは言わないけどかなり厳しいといった意味がお分かりいただけたでしょうか? それに、これらの方法がとれる人は、そもそもこんな解説記事を読んでいないと思いますしね

ということで、

あまり難しいことは分からないけどどうしても自作のアバターやネット上のフリーアバターを使いたい!

という方のための方法を解説したいと思います

自作アバターやネットで配布されているアバターをゲットする

これから解説する方法はZoomにパッチをあてなければならず、まさに冒頭の章で書いたカメラの脆弱性の部分に関わってくる可能性もありますので、導入は自己責任でお願い致します

また、配布されているモデルデータそれぞれにも利用規約がありますので必ずそれらを守るようにして下さい(例えばmmd用のpmdデータやpmxデータに「改変しての利用禁止」と書かれていたら、vrmに変換して利用するのはやめておきましょう)

 

簡単に使えるFaceRigやSnap Cameraがvrmを使えないのであれば、vrmに対応しているアバターソフトを使い、その映像をZoomで読み込めるようにパッチをあててしまうというのがこれから紹介する方法の骨子になります

ちなみにvrmというのはドワンゴが発表・提供しているアバター向けの3Dモデルフォーマットです

vrmモデルデータをゲットする

まずはアバターとなるvrmモデルを用意します

様々なvrmアバターが入手可能なサイトとして国内で有名なのはVRoid Hub ですかね。ここからダウンロードさせていただくのがお手軽だと思います(くどいようですが規約は守ってくださいね)

Zoom アバター vrm

人間だけじゃなくてキャラクターもいる

使いたいモデルがvrm形式ではなくmmd用のモデルデータだった場合はちょっとめんどくさいです。配布されているのはpmx形式のモデルデータだと思いますので、それをUnityに読み込んでvrmに変換してやる必要があります

が、この方法がとれるならvrmに変換せずFaceRigで使えるdaeに直接変換してしまってもあまり手間は変わらないわけですので(破綻の差はありますが求められる知識レベルは同じなので)、現実的ではないかなとも思います

どうしてもやりたければ

  1. UnityにUniVRMとMMD4Mecanimを導入
  2. mmd用データ(pmx)をテクスチャ等も含めたフォルダごとまとめてUnityに読み込んで変換する
  3. UnityでVRMとして一度書き出す(正規化と言う)
  4. 再度VRMをUnityに読み込み、改めて物理設定等を行う
  5. もう一度VRMとして書き出す

という流れを辿ることになります。この手順の詳しい解説はこの記事の趣旨とは外れますので、詳しくはドワンゴの解説 を読んで下さい

自分で好きなアバターを用意する

配布されているものではなく自分オリジナルのアバターを使いたい場合。既に解説した通り、自作のアバターをvrmで用意できさえすればそのまま簡単に使えるということになります

これまた方法は色々と考えられるわけですが、3DCGソフトでモデリングするのは大変だと思いますので、難しい知識がなくても簡単に使用できるVRoid Studio というソフトを使うのがおすすめです

Zoom アバター vrm

このソフトは無料で利用可能なうえ、動かすためのボーンの設定や物理設定はほとんど必要ないですので直感的に使っていけるのではないかと思いますよ。慣れてきたら髪の毛にも物理設定を加えてやるなど、凝ったこともできるようにはなっています

Zoom アバター vrm

今回は作成がめんどくさい時間が無かったので既存のモデルを利用しましたが、自作だということが分かるように衣装に当サイトの『ごろいど君』を貼り付けておきました

ちゃんとこだわって作成すれば、顔も髪型も衣装もオリジナリティ溢れる自分だけのアバターを自由に作れるというわけです

好みのアバターでZoomに参加する

好みのvrmファイルは用意出来ましたでしょうか? 今度はそれをアバター表示ソフトに読み込んでいきましょう

vrmがそのまま読み込めるアバターソフトにはVMagicMirror、3tene、Luppetなどがあります。どれを使ってもいいですが、ここでは例として夢日記屋さんさん作成のVMagicMirror を使って導入する手順を紹介しておきます

VMagicMirrorにvrmを読み込む

何はなくともまずはVMagicMirrorを起動します

Zoom アバター vrm

メニューウィンドウとグリーンバックの画面が開いたと思います

先ほど作成したvrmモデルデータをメニューの「VRMをロード」から読み込むか、又はドラッグアンドドロップすることで、グリーンバックのスクリーン上にVRMデータが表示されると思います

Zoom アバター vrm

メニューウィンドウのタブを「配信」に変えると色々な設定ができます

webカメラを使ったフェイストラッキングや、マイク音声を利用したリップシンクも可能です。キャラの影だとかキーボードだとかが邪魔なら非表示にすることもできますね

VMagicMirrorでやることは以上で終了ですが、ソフトは起動したままにしておいて下さいね

OBS(Open Broadcast Software)を用意する

VMagicMirrorは、FaceRigやSnap Cameraのようなブロードキャストカメラ機能は備えていませんので、外部ソフトを使ってこのウィンドウを強引にブロードキャスト可能にします。それを行うソフトがOBSになります

OBSはこちらの公式サイト からダウンロードできますので、ゲットしたら起動して下さい

Zoom アバター vrm

まだ何も表示されてないと思います。下側にある「ソース」というところを右クリックするか、「+ボタン」を押します

Zoom アバター vrm

ウインドウをキャプチャとかもあるのですが、使いやすいのはソフト単位でキャプチャできる「ゲームキャプチャ」だと思いますのでこちらを追加するのがおすすめです。選択して好きな名前を付けて下さい

Zoom アバター vrm

するとこのような設定画面が開きます。以下のように設定すれば画面が表示されるようになります

  • モード:特定のウィンドウをキャプチャ
  • ウィンドウ:VMagicMirror
  • カーソルをキャプチャ:チェックを外す

カーソルをキャプチャは必須ではありませんが、そのままだとマウスカーソルが表示されてしまいますのでZoomでの利用を考えるなら外しておく方がいいでしょう

Zoom アバター vrm

続いてキャプチャサイズを設定します。MagicMirrorのウィンドウがOBSのウィンドウ全体をカバーできるように広げて下さい。これは使用しているウェブカメラの性能によっても変わると思います。全く調整がいらない人もいるかもしれません

Zoom アバター vrm

私の使ってるゴミ同然のウェブカメラは低解像度なうえアスペクト比も4:3になってしまってますので、画質が低下するうえに上下が見切れてしまいますが仕方ないので拡大します

ここまでできたら一度OBSを終了して下さい

OBSに仮想カメラプラグインを導入する

OBSはYoutube等に配信まで可能なアプリですがZoomに映像を送ることはできませんので、仮想カメラのプラグインを導入します

Zoom アバター vrm

GitHub に公開されているOBS-VitualCamのインストーラーをダウンロードして実行します。その後改めてOBSを起動して下さい

Zoom アバター vrm

メニューの「ツール」を開くと「VirtualCam」の項目がありますのでこちらを選びます

Zoom アバター vrm

【Target Camera】という項目から「OBS-Camera」を選びます。他にも3つぐらいカメラがあるのでどれを選んでも大丈夫です。選んだら「Start」を押した後、右上の×ボタンでウィンドウを閉じて下さい

これでOBSでやることは終了です。ただしこちらのソフトも終了させないで下さい

Zoomに仮想カメラを使うためのパッチをあてる

問題の手順です(笑)

冒頭にも書いたようにZoomはセキュリティ強化を行っており、現在のZoomバージョンではカメラチェックが入るためOBSの仮想カメラを使用することができません

そこでZoomが仮想カメラを使えるようにするためのパッチをあてる必要があります

Zoom アバター vrm

先ほど同様GitHub に行きます。スレッドを読んでいくと分かりますが、このスレッドの中盤からしきりに登場する「ok_zoomer.zip」というファイルをダウンロードします

ダウンロードが完了したら、Zoomを起動していない状態でパッチ(exeファイル)を実行して下さい。これでZoomがOBS仮想カメラを認識してくれるようになります

Zoomアプリを起動しましょう

Zoom アバター vrm

パッチを適用したことで上記のような警告が出るようになっています。不明なパブリッシャーのパッチが適用されてるけど本当に起動していいの!? という警告です。くどいようですが自己責任で「はい」を押して下さい

Zoom アバター vrm

Zoomアプリを起動したら「歯車アイコン」→「ビデオ」と辿っていただき、カメラを先ほど設定した「OBS-Camera」にしましょう

Zoom アバター vrm

これでZoomにMagicMirrorの画面をストリーミングすることができました。MagicMirrorはグリーンバックですので、Zoomの仮想化背景も綺麗に使うことができますね

まとめ

ということで今回は、Zoomをよりエンジョイするためのアバター利用について書かせていただきました。要点だけまとめると

  • FaceRigやSnap Cameraを使うなら簡単。ただし基本的にアバターはアプリ内に用意されているものから選ぶようになる
  • 好みのアバターを使いたいなら、VRMに対応したアバターソフトを起動したままOBSを起動し、それも起動したままZoomを起動するという手順が必要

ということでしたね

正直かなり端折ったところもあります。特にmmdモデル(pmxファイル)のvrmへの変換だとか、VRoid Studioの使い方はもう少し詳しく書きたい気もしたのですが、この記事にそこまで書いてしまうとさすがに煩雑過ぎるので泣く泣くカットしました

これらについては別記事で解説する機会があればいいなぁと思っています

とりあえずSnap Cameraあたりから始めてアバターの利用に慣れてきたら、少しずつオリジナルアバターへとステップアップしていくのがいいのではないかと思います。ちょうど外出自粛が呼びかけられている期間ですので勉強する時間がある方も多いと思いますので、興味があればぜひ

それと、アバターではなく実写派だという方のためにこんな記事も書いてみました

Sonyのフルサイズデジ一眼 α7s をZoomのカメラとして使用してみた
ミーティングアプリ「Zoom」で一眼レフカメラをウェブカメラとして利用し、高画質な映像で参加する方法を図解入りで解説しています。おまけで、LUTを適用してシネルックな映像でZoomに参加する方法も解説しています

こちらも参考になれば幸いです

ということで今回はこの辺で~

コメント

  1. Zoom のアップデートで ok_zoomer なしでも仮想カメラを使用できるようになったようです。