OneGx1 Proを予約購入しました やっぱりマイクロSDカードスロットは非搭載!

OneGx1 Pro プレレビュー PC

久々の更新となってしまい申し訳ありません

先日よりOneGx1 Proの予約が開始され、色々と悶々としながら予約をしましたので今回はそのあたりを書いていきたいと思います

実機が届くのが1月31日ですので、この記事は実機レビューではなく発売前の現在気になっていることをまとめたものです。実機レビューや比較は改めて行いますので、そちらはもう少しお待ちください

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最大の注意点はSDカードスロット無し

はじめにこの点をしっかりと書いておいた方がいいかと思います

他のガジェット系サイトには『マイクロSDカードスロット搭載』と書いてあるのですが、実はOneGx1 ProはマイクロSDカードスロットを持っていません

事の発端はDiscordの書き込みで、発売日(12月15日)にこのコメントを発見して購入を少しためらっていました

OneGx1 Pro SDカード 無し

しかし公式サイトをはじめとして、大手も含めた他の全てのサイトが「左側面にSDカードスロット+SIMスロット」と書いていたのでとりあえず信じてポチってみることに

しかしその後どうにもモヤモヤしたので公式のtwitterアカウントにDMを送って確認したところこんなような返事をもらいました

OneGx1 Pro SDカード 無し

Oh…

SDカードスロットが無いことが確定しました

ちなみに公式サイトのスペック表からは、いつの間にやらしれっと「マイクロSDカードスロット」の表記が消えていました。きちんとお詫びして訂正するのが筋だと思うのですが…

私はSDカードスロットの有無はあんまり気にしませんが、SDカードをストレージ化してアプリをインストールしたりHDD代わりに使おうと思っていた人はちょっとかなり注意かと思います

WWAN(4G/5G)モデルかWi-Fiモデルか

こちらも先ほどのSDカードに関連して悩んだ部分です

Discordのコメントからも読み取れるように、OneGx1 Proは全てのモデルでSIMスロットだけを備えているようです

これは裏を返せば、M.2接続のWWANモデムさえ用意できればWi-Fiモデルでもモバイル通信に対応させられるということになります。実際、ノーマルのOneGx1でも、LTEモデルとはいってもただ単に安い4Gモジュールが組み込まれていただけということが判明しています

例えば技適も取得しているこちらのモジュール

4000円弱ですがこうしたものを買ってM.2スロットに挿し、SIMスロット側に備わっている(はずの)アンテナと接続すれば簡単にLTE化できるということになります

アンテナはこのように

OneGx1 Pro LTE 後付け

押してパチッとはめるだけですので何も難しいことはないはずです。実際私もかつて、某WindowsタブレットにLTEモジュールを自分で増設したことがありますがメチャメチャ簡単でした

が、こればかりは実機を見てみないと何とも言えないところでもあります。もしかしてSIMスロット自体塞がれている可能性も無くはないし

さんざん悩んだ結果……私は4G版を購入しました

4G版であれば少なくともSIMスロットからアンテナ線が伸びていることは確実です。となればいずれ5Gモジュールが安価で手に入るようになった際、モデムだけ変更すれば簡単に5Gにも対応させられるだろうというのがその理由になります

ついでに言うなら5Gモデルのみ発売日が1ヵ月遅いため待てない、というのも決め手になりました

GPD WIN 3などライバル機と比べたメリット/デメリット

これも気になる方が多いのではないでしょうか? なぜ私がわざわざコスパの悪いOneGx1 Proを選んだのかも併せて書いてみたいと思います

はじめに書いておきますが、私はゲームをほとんどやりません。純粋に、小型でそれなりにハイパワーなUMPCを愛するタイプのオタクです

ゲームをやる人とでは評価が大きく違ってくるのはこの点になるかと思いますので、そうしたことも踏まえて参考にしていただければ幸いです

OneGx1 Proのメリット

まず私が感じるOneGx1 Proのメリットを箇条書きで挙げてみたいと思います

  1. 7インチというサイズ感でベゼルもそれなりに狭い
  2. 解像度がフルHDを超えている(1920×1200)
  3. アスペクト比が16:10
  4. キーボードが日本語配列かつ非アイソレーション
  5. フットプリント(横方向)が狭い
  6. UP4(旧Yプロセッサ)だけど独自テクノロジーでTDP20Wに対応

こんなところでしょうか

まず1~3についてですが、これらは全てディスプレイに関する項目です。この点を結構評価しています

私は現在進行形でGPD WIN Maxを使っているのですが、やはりどうしても解像度が気になってしまいます。1280×800ピクセルというのは、ゲーム利用と割り切るならまだしも、通常利用ではもはや苦しい解像度だと感じています

しかし解像度は高ければいいというものでもなく、フルHD級の解像度を搭載するなら6インチでは厳しく最低でも7インチは欲しいところ。じゃないと老眼には厳しいんですよね。その点OneGx1 Proというのは7インチというベストなサイズ感で解像度の条件を満たしています

これが一昔前だと、YプロセッサでフルHD解像度というのは逆にパフォーマンスの低下を招く足かせとなってしまって敬遠したものですが、今のIris Xeグラフィックであればそうした心配は不要です。まあバッテリーもちが悪くなるという欠点はありますけどね

続いて4もかなり重視している点です

One-NetbookはUMPC界ではほとんど唯一と言ってもよい、日本語配列キーボードを搭載しています

OneGx1 Pro 日本語キーボード

引用:One-Netbook

どっちみち変態配列なんだからそんなの慣れればいいじゃん

と思う人も多いでしょうが、私はリモートデスクトップも多用するため、その際にUMPC側に印字されているキーと母艦側のキーが異なっているのはかなり使いづらいことをGPD WINシリーズで実感しています。変態配列だからこそなおさらそうなのです

OneGx1 Proであれば配列が特殊であっても、とりあえず印字されているキーがそのまま母艦に対応しますので使い勝手は向上します

それと私は未だにアイソレーションキーボードが嫌いですので、それも結構大きな要因となっています。これは完全に個人的な理由ですね

あとGPD WIN 3に搭載されるキーボードがこれ

GPD WIN 3 キーボード

画像引用:GPD

ですので、なおさらOneGx1 Proのキーボードが魅力的に思えてしまったというのもあります(笑)

続いて5です

これは1にも関係することですが、なぜかGPDは頑なにベゼルを狭くしてくれません

WIN Maxの場合はコントローラーが内蔵されているためどっちみちある程度の横幅は必要ですし、WIN 3については恐らくキーピッチを確保するためにわざとベゼルを太くしているのだと思われます

OneGx1シリーズはゲームパッド部が取り外し可能という構造のため、だったら思い切ってベゼルを狭くしてキーピッチもそれに合わせたサイズにする(実測15mm程度とのこと)というのは英断かなと思います

OneGx1 Pro ベゼル

画像引用:One-Netbook

いくらキーピッチ確保してもどうせUMPCのキーボードはフルサイズには叶いっこありませんのでね

最後に6なのですが

これはメリットとして挙げたものの、実はあまり信じていません(笑)

GPDはとにかく性能重視ですので、WIN Maxはもちろんのこと今度出るGPD WIN 3ですらUP3(旧Uプロセッサ)のCPUを使っています

それに対してOne-Netbook社製品はこれまでずっとYプロセッサを使用してきました。OneGx1 Proもその流れのままUP4(旧Yプロセッサ)を使用しています

普通に考えるとこれはWIN 3に勝てないのはもちろん、WIN Maxに対しても処理速度では負ける程度のスペックだと予想できます

ところがOneGx1 ProはUP4でありながらTDPを20Wまで対応させるという独自テクノロジーを搭載したと発表したのです。何だって~!?

そもそもIntelが設定しているi7-1160G7のcTDPの範囲は7W~15Wの範囲です

1160G7 TDP

それを超えるというのはどういうことなのか? よく分かりません。本当に20Wに設定できるのかも今のところ全く分かりません。しかし発表会であれだけ大々的に発表したのですから、完全なデマということもないはずです

これは予想ですが、確かに何らかの電力制御機構(あるいはユーティリティ)は備わっているのでしょうが、これがUP3の20Wと同程度の性能が出る――ということは無いように思います。たぶん一時的にブーストしても、すぐに熱処理が追い付かずサーマルスロットリングを起こすのではないかと……

しかしながらcTDPを底上げすることでベースクロックを引き上げることはできるはずで、他のUP4製品に比べればパフォーマンスは上がるのではないか? と、薄~い期待をしている部分であります(笑)

現時点で1160G7を搭載している機種が他にはThinkpad X1 nanoしか無いため比較も難しいんですよね……

OneGx1 Proのデメリット

続いて考え付くデメリットはこんなところです

  1. コスパが悪い(値段が高すぎる)
  2. 実際のところ処理能力は劣る(はず)
  3. I/Oポートがやや貧弱
  4. ゲーム用途として見ると別途充電が必要なコントローラーは使い勝手が最悪

という感じ

何といっても最悪なのは1です

これは1160G7のCPU卸値が、性能的に上であるUP3の1165G7や1135G7よりも高いということがそう感じさせる原因です。性能の低い方が値段が高いなんて……と思うのですが、省電力性のことを思えばそうした価格設定も納得です

しかしOneGx1 Proはゲーム用途であるはずです。だったら重視すべきは性能の方で、省電力性のために値段が上がるというのはチグハグに感じます。それともUP3のCPUを使ってしまうと冷却が追い付かないのでしょうか?

じゃあ20Wにまで対応した独自テクノロジーって何? それも不可能じゃん!

ということになってしまうわけです

このことから、先ほどメリットのとこにも書いたし2にも書いたのですが、恐らくOneGx1 Proは20Wでぶん回そうとしても熱処理が追い付かず、すぐにサーマルスロットリングを起こしてハイパフォーマンスを維持することは出来ないのだろうという予想が湧いてくるわけです。瞬間的にはUP3に匹敵する力が出せても持続力は無いということに……

この機種が想定しているゲーマーさんにとってはかなり厳しい部分だと言わざるを得ません

続いて3です

これはGPD WIN Maxと比較してしまうことがそもそも気の毒とも言えるのですが、インターフェースがやや貧弱です

OneGx1 Pro ポート

画像引用:One-Netbook

OneGx1 Proに搭載されているのはUSB4.0(Type-C)×2、USB3.0(Type-A)×1、microHDMI×1、イヤホンジャックのみです。正直microHDMIが搭載されていなければ購入を見送っていましたが、それでもかなり厳しいポート数です

私の使い方だと、USB4のうちひとつは給電で塞がっていることが多いですので空きは実質USB4がひとつとUSB3がひとつしかありません。そしてUSB3ポートはマウスのレシーバーが常に使用しますので、空いているのはUSB4ポートがひとつだけ

仕方ないことですが、やはりUSB-Cハブは常に持ち歩く必要が出てきてしまいます。あとはeGPUもありこちらにUSB Typa-Aポートが4つありますのでそれでもいいですが、いずれにしても単体でのシンプルな状態だとポート不足に悩まされそうです

最後の4については説明の必要もないですかね

OneGx1 Pro コントローラー

以前のOneGx1の頃から言われていましたが、本体に装着しているだけでコントローラーを充電してくれる機構が搭載されない限り、外付けコントローラーの使用感は最悪です。充電は手間だし、プレイ中に切れるかもというリスクを常に抱かないといけないしでいいことなし

ただ、OneGx1と比べてProの方のコントローラーは接続性については改良されているそうです。「ふーん」という感想しか湧いてこないのが悲しいところですが(泣)

まとめとこれから買う人へ

ということで今回はOneGx1 Proを購入したので、今現在気になっていることをまとめさせていただきました

本文中でも書きましたが、ゲーム用途の方にはハッキリ言っておススメしません。GPD WIN 3を待つ方がはるかに良いと思いますし、そうでなくてもOneGx1 Proの半額でWIN Maxを買った方が幸せになれると思います(WIN Maxについてのレビューもあるのでよかったら参考にどうぞ)

GPD WIN Max & eGPUのベンチマーク(とレビュー)
GPD WIN Maxが届きましたので単体、及びeGPUとの組み合わせによる各種ベンチマークを行いました。レビューは今さら感もあるので少しだけですが、開封やセットアップについても紹介しています

しかし、UMPCとしてノートPCとして使っていきたい方にとっては、ライバル機種よりも魅力的なのではないかと思いますし、私もそうした理由で購入しました

ゲームパッドはもうポーイしてしまって本体単体で運用すると、画面の大きさと解像度、それに対する性能などかなりバランスが良いと思われます。タッチパッドがないのは残念ですけどね(トラックポインタはかなり使いづらいので期待しないのが吉)

メリットとデメリットをしっかりと把握したうえで、自分の用途と照らし合わせて納得して購入することがいちばん大切かと思いますので今回記事を書かせていただきました

しかしマイクロSDカードスロットの件だけはちょっとなあ。いいかげんな企業体質が現われているようでかなりモヤモヤします。そのあたりも知っておいた方がいいポイントですね

それではまた~

コメント

  1. 今さらのコメントすいませんm(_ _)m
    初日に予約済みの者です
    GX1PROの新情報を探していてたどり着きました。(WIN3は動画がどんどん出てくるのに)
    自分も同じようにmicroSDのことをテックワンさんに問い合わせました。回答のなかでは紹介ムービーの記載も修正すると言ってましたが、放置されてますね。
    画面サイズ、解像度などで一択なのですが、残念なのはモノラルスピーカーです。WINシリーズは2からステレオスピーカーを継続しているのにONE NETBOOK社では優先度が低いようですね。
    グチみたいなコト書いてすいません。
    新情報が入ったらまた見に来ますね。

    • グリペンさん

      コメントありがとうございます
      この機種はやはり画面サイズや解像度といったディスプレイが魅力ですよね。同じ考えの方のコメントは嬉しくなります
      しかし、スピーカーはほんといつまでも改善されませんね。UMPCとしては妥協できてもゲームやる人には重要な要素でしょうに……

      海外では既に手に入れている方も増えていてゲーム動画などが公開されていますね。気温が低いこともあるのかハイパフォーマンス(TDP20W)設定でもなかなかよく動くようです
      私はゲームに疎いのですが、よく性能比較などに使われていたGTA5を上げて下さってる方がいて、1080P・中設定で安定の60FPS超えで動くぐらいには調子が良いようです

      https://youtu.be/cukNDjK29tE

      CPU処理の方は未知数でたぶんGPD WIN 3には勝てないのでしょうが、GPUがこれだけのパフォーマンスを誇るならそれなりに満足できそうかなと安心しているところです

      日本はあと2週間ぐらいですね。ちょっと期待して待ちましょう

      • 返信ありがとうございます。
        スピーカーとmicroSDは、自分で何とかしようと部品集めしています。

        最近やっとUNBOX動画が出てきましたね。
        自分も楽しみに待っております。