今さらなのでやるつもりは無かったのですが、強引にリフレッシュレート60HzにしたりOSをWindows11にアップデートしたことで、世の中に出回っているスコアとは違う結果が出るかもと思い、今回実行してみることにしました
OneMix4はTDPを変更できますので、デフォルトの状態(TDP15W)と、TDP20Wの状態との両者で試しています
なお、本機種はSSDの換装が簡単に行えるためストレージテストは行いません。不満があるならより高速なものに換装すればそれで済みますので
また、プラチナエディションとノーマルエディションでの性能差の参考になるよう、プラチナ版と同じCPU(Core i7-1160G7)・メモリを搭載したOneGx1 Pro(TDP15W状態)のスコアも比較として載せておきます
ただしOneGx1 Proの方がディスプレイのネイティブ解像度が低いため、特にGPU系のスコアは高くなります
その代わりTDP15Wだから、OneMix4プラチナでTDP20Wにした時のスコアが、OneGx1 Pro 15Wと同等ぐらいってイメージかなぁ
ついでに補足すると、OneGx1 ProはWindows10でのベンチマークです。既に実機が無いので以前のデータになってしまうのです。すみません~
では見て行ってみましょう
OneMix4 各種ベンチマーク比較
PassMark(CPU Mark)
まずはざっくりと全体的な概要からということでPassmarkから
OneMix4 15W |
OneMix4 20W | OneGx1 Pro | |
CPU Mark | 8955 | 9459 | 9168 |
こんな感じでした。やはりCore i5-1130G7とCore i7-1160G7のCPU性能差は誤差レベルですね。気持ちの問題でしかないです
価格差が1万円未満ならプラチナモデルにも意義はあるでしょうが、18万とか払ってこの性能差じゃあ、i5モデルで十分かと実感しました
また、TDPを増やしたことによってCPU性能が5%ほど向上するのかなということが確認できました
GeekBench 4&5
あまり信頼してないGeekBenchです
OneMix4 15W |
OneMix4 20W | OneGx1 Pro | |
GeekBench4 シングルコア | 5454 | 5728 | 6172 |
GeekBench4 マルチコア | 15455 | 15347 | 19854 |
GeekBench4 GPU(OpenCL) | 43971 | 44913 | 55067 |
GeekBench5 シングルコア | 1265 | 1315 | 1398 |
GeekBench5 マルチコア | 3979 | 3959 | 4435 |
GeekBench4 GPU(OpenCL) | 12841 | 12713 | 16522 |
こんな結果に
いつも思うのですがGeekBenchは短時間&低負荷のテストのため、単純にコア数とクロックでスコアが決まっているような気がしないでもありません
でも、クロスプラットフォームで比較しやすいからなのか参考にしている人が多いようなので今回も一応実施しておきました
CINEBENCH R20/R23
R20は古いのであれですがR23ならそこそこ信頼できそうなCINEBENCHです
OneMix4 15W |
OneMix4 20W | OneGx1 Pro | |
CINEBENCH R20 | 1298 | 1610 | 1393 |
CINEBENCH R23 | 3487 | 3991 | 3412 |
こんな結果になりました
なおR23のベンチだけはi7-1160G7でもTDP20Wでテストしたことがあります。その時のスコアは3959ptsでした
えぇっ!? 同じTDPでもi5-1130G7の方がスコアいいじゃん(誤差レベルだけど) どういうこと!?
つまりはそういうことです。プラチナモデルさん……(泣)
PCMark10
全体的なパフォーマンスを測ります
OneMix4 15W |
OneMix4 20W | OneGx1 Pro | |
Essentials | 8511 | 8501 | 8844 |
Productivity | 5685 | 5731 | 4838 |
Digital Contents Creation | 3641 | 3672 | 3890 |
総合スコア | 4018 | 4039 | 3958 |
こんな結果になりました
ここでもプラチナモデル相当のOneGx1 Proの方が低いスコアになってるように見えますが、名誉のために言っておくとこのテストに関しては単純比較できません
OneGx1 ProのSSDはオンボード実装のくそストレージだったのに対して、OneMix4は通常のM.2タイプのSSDが実装されています
なのでOneGx1 ProよりもOneMix4のプラチナモデルの方がProductivityのスコアは上がりますし、SSDを換装すればさらに盛ることも可能です
Fire Strike(3DMark)
GPU系の比較に入っていきます。ここではIris Xeグラフィックの性能差(EU数96基vs80基)が出てくるのではないかと思うのですが
OneMix4 15W | OneMix4 20W | OneGx1 Pro | |
Graphicsスコア | 3612 | 3910 | 4170 |
総合スコア | 3191 | 3553 | 3701 |
こんな結果になりました
これは思ったほど差が無いですね。どんぐりの背比べレベルでi7の方が勝ってますが、体感できるほどの違いでは無さそうです。ただ、デフォルトのTDP15Wで使用する際はもう少し差を大きく感じるかもしれません
また、TDPを増大させたことでグラフィックスコアが1割ほど向上。表には載せてませんがPhysicsスコアも1割ほど向上(8988→10277)してますので、総合スコアも1割程度の向上となっていました
Time Spy(3DMark)
OneMix4 15W | OneMix4 20W | OneGx1 Pro | |
Graphicsスコア | 1060 | 1140 | 1203 |
総合スコア | 1174 | 1270 | 1327 |
もっと負荷の高いテストではi7のグラフィック性能が微増していることによる恩恵はさらに低くなります。まあOneMix4をこのレベルで使おうと思う人はいないと思いますが
ドラクエ10ベンチマーク
OneMix4 15W | OneMix4 20W | OneGx1 Pro | |
スコア | 13480 | 14949 | 14085 |
評価 | すごく快適 | すごく快適 | すごく快適 |
性能が低くカンストしていないため、TDPを増大させたことによる恩恵を受けられてますね
FF14ベンチマーク
OneMix4 15W | OneMix4 20W | OneGx1 Pro | |
スコア | 4436 | 5767 | – |
評価 | 普通 | 普通 | – |
このベンチだけは既に実機のないOneGx1 Proでは実施できてません、すみません。ただしひとつ前の漆黒のヴィランズの時に測定した結果はあります
TDP15W時:5531 / TDP20W時:6723
という感じでした。バージョンが違うので単純比較はできませんが、FFベンチは純粋なGPU性能で差が出やすいのでIris Xe(GPU)の性能差だけで考えた場合にはやはりi7-1160G7の恩恵はあると言えないこともないのかなという感じですかね
FF15ベンチマーク
こちらのベンチはデフォルトの1920×1080設定です
OneMix4 15W | OneMix4 20W | OneGx1 Pro | |
スコア | 1636 | 1857 | 1779 |
評価 | 動作困難 | 動作困難 | 動作困難 |
こんな感じです
余談ですがUP3プロセッサであれば、同じIris Xeでも2300ぐらいのスコアは出ますので、やはりUP4プロセッサの限界を感じずにはいられませんね
まとめ
Iris XeのEU数がi7-1160G7ではUP3プロセッサと同様96なのに対して、i5-1130G7では80になってしまいます。その差は出るだろうと思っていたのですが、思っていた以上に性能差がありませんでした
プラチナエディションの存在意義って……(汗) 気分の問題?
Windows11にすると若干ゲーム性能が落ちるとか言われていたりもするようですが、今回試した感じではそれらしい兆候は見られませんでした。Windows11にしちゃっても問題ないのかなとも思います
同様に、リフレッシュレートを60Hzに変更したことによる性能低下も見られませんでした。じゃあ何でパネルを50Hz制限掛けて出荷してるんだよ! と、ますます謎に思いましたがまあ良かったです
最後に、今さら書くまでもないことでしょうが、来年にはAlder Lakeを搭載した機種も出てくるでしょうし、そうでなくても既にメイン機として使うにはやはり厳しい性能です
私が今さらこの機種を買ったのは、今後は母艦一本化していく方針を固めたからです。今後もうUMPCは買わず、どこでもリモートデスクトップで自宅のメイン機を使うようにしていこうかと考えていたりします
じゃあ低スペック機やChrome Book等でいいのかというと、クラウドに繋がなくてもできるレベルのWIndows作業についてはやはり端末単体でもやりたい。また、メモリが少なすぎたりするとリモート動作も怪しくなってしまう……
そんな時、画面サイズが10.1インチ以上11インチ未満でフットプリントはiPad以下。でも、リモートがサクサク動くようメモリは16GB以上で日本語キーボードで……とか考えていった時に、選択肢がこの機種しか無かったんですよね
8インチ未満機は雑多に溢れていますが、このサイズ感としてはオンリーワンな機種です
私の使い方は特殊な方かなと思うので多くの方の参考になる評価・レビューではないかもしれませんが、もし同じような使い方を想定している方がいたとしたら参考になれば幸いです
15万以上のプラチナモデルは値段に見合った価値は無いと思うのでおすすめしませんが、セールを狙えば10万ちょっとで買えるようになってきたi5モデルであれば、それなりにおすすめできる機種になってきたのかなぁとも思いました
それではまた~
コメント
こんにちは。九州福岡からです。
「どこでもリモートデスクトップで自宅のメイン機を使うようにしていこうかと考えていたりします」
→私もこの考えに至りまして、そのようにしています。
今はスマホも同期管理アプリによりPC側から操作する事が多くなっています。
→「Microsoft Surface Duo 2」ですので、非常にWindowsPC(11Pro)との相性がいいです。
個々以外の記事も参考になりました。ありがとうございました♪