LumaFusionが近々大幅アップデートされるようです
冒頭の画像はLumaTouchが公開している画像であり、メーカーも公式にLumaFusion2.0について言及しています
全てが明かされているわけではないように思えますが、かなり大規模なアップデートとなりそうです
このあとじっくり見ていきたいと思いますが、個人的に注目しているのが扱えるトラック数の倍増
ムービークリップのタイムラインが6本表示されているのが確認できますね
これがいちばん嬉しいアップデートかもしれません
なぜって?
モーショングラフィックスの作成にも使っていけるかもしれないからです
LumaFusion2.0で何が変わるのか?
現時点でメーカーが発表している変更点は以下
- メインUIの刷新
- 使用可能なトラックの増加(映像6つ、音楽6つの12トラックが使用可能に!)
- マーカー機能の強化
- ソースの保護機能
このようになっています
他にもあるのですが、抽象的な表現が多くよく分からなかったので、具体的なものをピックアップしました
UIの刷新
まずはメインUIの変更
メーカーによると、編集ワークフローを合理化し、よりモバイルでの作業を効率化できるようにUI(ユーザーインターフェース)を改良したとのこと
特に小型デバイスでの使用を改善するとしていて、iPad miniやiPhoneでの編集が今以上に便利になるかもれしれません
また解説記事をいちから作り直さないとですが、それもまた嬉しい悲鳴です(笑)
使用可能トラックの倍増
続いてはたぶん目玉機能になるのでしょうが、12トラック同時使用可能です
これまでのビデオ3トラック、オーディオ3トラックから、各6トラックずつの合計12トラックを同時に扱えるようになります。一挙に倍です!
これまでLumaFusionが3本のクリップまでしか扱えなかったのは、たぶんiPad・iPhoneの性能を考えてバランスをとっていたからだと思います
iOSでの使用に最適化された動画編集アプリとはいえ、クリップを何レイヤーにも渡って同時に配置するのはやはりマシンスペック的に厳しかったのでしょう
実際使っていても、4K映像素材をふんだんに使い、エフェクトやアルファ処理を多用すると落ちることがありました
ただ、特にiPad Proを使っている時に感じるのですが、フルHD素材程度ならプレビューもサクサクですし、まだ余裕があるんじゃないかなぁとも思っていました
そして「余裕があるんだったら、もっとクリップを同時に扱いたい」とも……
今回の変更は、そんな望みを叶えてくれた形となりました
マーカー機能の強化
複数人で編集を行う際に有効そうなのが、新しいマーカー機能です
この機能により、ソースクリップもしくはタイムラインにメモを追加することが可能になり、変更の伝達や要望を伝えることが簡単になるとしています
私のようなぼっちマンには関係ありませんが、仲間とキャッキャウフフしながら動画を作っている方には嬉しい機能なのかもしれませんね……(泣)
ソースの保護機能
LumaFusionは他の多くの動画編集ソフトと同じく、ノンリニア型の編集アプリです
元データに直接変更を加えるのではなく、変更内容だけをプロジェクトとして管理しています
そのため各ビデオやオーディオファイルはアプリ上から参照しているだけなのですが、その元データ(ソース)の方が削除されてしまうと、これまでの編集内容もパーになってしまいます
LumaFusionにファイルを取り込んで作業しているわけではないので複製などは存在せず、一緒にサヨナラしてしまうというわけですね
これを防ぐためLumaFusion2.0では、LumaFusion上で使用されているソースを保護し、iOS上から最適化することができなくなる機能を搭載するとのことです
これによってLumaFusionで使用していファイルを間違って削除してしまうということが無くなるとのこと
逆に、これらのファイルを削除したい場合にはLumaFusion側から削除をすることで、デバイスからも削除されるようになるとのことです
クリップ数が増える利点
他にも色々と変更点はあるようですが、ハッキリしているのはこんなところです
さて
個人的にいちばん注目しているのが使用可能トラックの倍増だと書きました
この点についてちょっと個人的な意見を書いてみたいと思います
同時に扱えるクリップ数が増えるというのは単純に嬉しいです
例えばこちらの記事
こちらの記事で紹介したグローエフェクトやマスク、オーバーレイエフェクトをかけるとそれだけでタイムラインを2本消費してしまいますので、空いているレイヤーはあと1本しかありません
場合によってはこれでは足りなくなり、一度エフェクトの部分をレンダリングしなければいけないことがありました
いわゆる「プリコンポーズ」ってやつです
これが6ラインに増えることで、プリコンポーズ不要で、そうしたテクニックを使っていけるかもしれません
プリコンポーズしてしまうと、後で「やっぱり修正したい」ってなった時が面倒でしたので、単純に嬉しいアップデートであると言えます
でも、個人的にそれ以上に嬉しいのが、記事冒頭にも書いた「モーショングラフィック」作成への可能性を感じる点です
クリップが増えることでモーショングラフィックスが可能になる?
どういうことなのか説明します
このブログの解説記事を読んで下さっている方はご存知と思いますが、LumaFusionのタイトルクリップはテキストだけではなく図形を扱うことができます
そしてその図形に対しても、キーフレームでアニメーションを設定することが可能になっています
そんなタイトルクリップには、一つのクリップの中に複数レイヤーを重ねて表示することが可能になっています
複数の図形や、テキストと図形の組み合わせなどを一つのクリップの中だけで表現できるんですね
ところがこのタイトルクリップをキーアニメーションさせる際には、レイヤーに対して個別にアニメーションを設定することができません
例えば、よくあるアニメーションですが、こんな感じでテキストが現われてその周囲をラインが囲っていく、というようなモーションが作りたかったとします
これを実現するためには
- テキストがふわっと表示されるアニメーション
- 四角形に枠線が徐々に描かれるアニメーション
を設定してあげる必要があります
LumaFusionの場合、タイトルクリップの中にテキストと図形(四角形)を同時に配置することはできます
でも、これらを個別にアニメにできないため、結局一つ一つをクリップに分割して表現するしかありませんでした
そうすると必要になるのは
- テキストがふわっと現れるクリップ
- 四角形の上辺が描かれるクリップ
- 四角形の右辺が描かれるクリップ
- 四角形の底辺が描かれるクリップ
- 四角形の左辺が描かれるクリップ
となります
……トラックが足りない (´;ω;`)
たったこれだけの単純なモーションであっても、3本しかないタイムラインでは表現できないのです
さっき言ってたプリコンポーズをすればいいじゃん! と思われるかもしれませんが、プリコンポーズしてしまうと透明背景での書き出しができないため、そのモーションを別の映像に重ねることが出来なくなってしまうのです
でも、タイムラインが6本あればこれが出来る!
ここに挙げたのは一例ですが、同時に扱えるクリップ数が増えるということは、これまで以上に工夫やアイディアによって表現方法が増える可能性を秘めているんです
実際LumaTouchのサイトにも、モバイルデバイスからの「モーショングラフィックス」という文言が書かれていました
……期待していいんですよね?
まとめとその他の情報
あまりにも興奮して書き殴ってしまいましたが、それではこの情報の信ぴょう性はどんなもんなのでしょうか?
まず、この情報の出所はLumaTouch自身です
メーカー直々に発信している情報ですのでリリースは100%確実だと言えるでしょう
めちゃめちゃ楽しみです
詳細はメーカーサイトをご覧ください(英語です)
しかしいちばん肝心なことが載っていませんでした
それはリリース日
現時点ではサイトのどこを見てもリリース日についてハッキリしたことは言及されていませんでした
ちなみにこのニュースが公開されたのはなんと1ヵ月も前です
見逃していたとは……悔しいです
1ヵ月経ってもまだ全然更新がされていないということは、リリースまでもう少し時間がかかるということなのかもしれませんね
最後にいまいちハッキリしたことが分からない情報についてもまとめておきます
- 外部ディスプレイ対応(映せるというだけなのか、UIが最適化されるのかは不明)
- Final Cut Pro Xとの連携(FCPX-XMLファイルのエクスポートに対応)
- FCPX-XML対応は夏? LumaFusion2.0は今年後半? という噂
この辺はいまひとつよく分からない部分ですが、同様に期待して待ちたいと思います
ソース
コメント
App Storeのレビューに対するデベロッパの回答として、「5月末にリリースする予定」と書いてありますけどね。
残念ながら来ませんでしたね……待ち遠しいですね