BlackBerry風スマホ「TITAN」は、重すぎ&デカすぎでダメだぁ…

BlackBerry風 TITAN Android

クラウドファンディングサイトのKICKSTARTER にて注目を集めているAndroidスマホの「TITAN

往年のBlackBerryを彷彿とさせるQWERTYハードウェアキーボードが搭載されているのが人気の秘訣のようで、かつてBlackBerryユーザーだった私も「おっ!」と注目しました

よくよく説明を読んでいくと、どうもこれは日常的に使っていくのが厳しそうだなぁと感じる部分が多々ありましたので、今回はTITANのスペックと気になるポイント。どこを我慢すれば満足して使っていけるのかを考えてみたいと思います

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TITANの概要

冒頭にも書いたように、TITANはBlackBerryユーザーをターゲットにしたとしか思えない、Androidスマホです。開発したのはUnihertz

往年のBlackBerryの特徴である1:1アスペクト比の液晶と、物理キーボードを搭載するのが最大の特徴となっています

BlackBerry風 TITAN

画像引用:KICKSTARTER Unihertz

これだけでBlackBerryファンは小躍りして喜びたくなりますが、加えてこのキーボードはバックライト搭載。さらにタッチセンサーを備えていて、ジェスチャーコントロールに対応しています

BlackBerry風 TITAN

画像引用:KICKSTARTER Unihertz

液晶は4.5インチと大型で、解像度も1400×1400ピクセルと高解像度となっていますね。Gorilla Glassですので傷にも強いと予想されます

BlackBerry風 TITAN

画像引用:KICKSTARTER Unihertz

機種はIP67相当の防塵防滴となっていて、環境を選ばずタフに使っていけるのも魅力

BlackBerry風 TITAN

画像引用:KICKSTARTER Unihertz

開発元のUnihertzは元々この防塵防滴に力を入れており、かつては超小型でありながら水中でもそのまま使えるAtomという機種なんかをクラウドファンディングで成功させた実績もあります

ついでに、これは需要があるのか分からないのですがTITANはトランシーバー機能を備えており、サイドボタンを押すことで使用可能になっているとのこと

BlackBerry風 TITAN

画像引用:KICKSTARTER Unihertz

このサイドボタンはプリセット可能で、カメラ等のよく使う機能を登録してワンタッチで呼び出すこともできるそうです

またTITANは、BlackBerryには搭載されたことのない、今どきの機種らしい機能も備えています

まず、ワイヤレス充電に対応しており専用ポートにポンと置くだけで充電が可能

BlackBerry風 TITAN

画像引用:KICKSTARTER Unihertz

続いてDSDS(※)に対応し、2つのSIMを同時に挿入して使うことのできるデュアルSIMデュアル待ち受けとなっています。SIMフリーですので世界中のSIMカードを挿すだけでそのまま使用することも可能。日本のバンドにも対応していますね

BlackBerry風 TITAN

画像引用:KICKSTARTER Unihertz

※DSDS表記は無し。説明欄に「2つの電話を1台にまとめたようなもの」と書かれているので、単純なデュアルSIMの可能性あり。また、2つ目のSIMカードはmicroSDカードと排他になりますので同時使用はできません

さらに顔認証によるロック解除も今風というか、iPhone Xっぽいです。指紋認証にも対応しています

BlackBerry風 TITAN

画像引用:KICKSTARTER Unihertz

詳細なスペックについて次の章で解説していきますが性能も中々のものです。しかし唯一にして最大の欠点が……重い&デカいことです

BlackBerry風 TITAN

画像引用:KICKSTARTER Unihertz

TITANのスペック

性能と、どれだけ大きいのかということを知るために、TITANのスペックを一覧表にしてみます

項目 詳細
CPU 詳細不明 8コア/2GHz
メモリ 6GB
ストレージ 128GB
OS Android 9 Pie
ディスプレイ 4.5インチ タッチスクリーン 1400×1400 pixel
カメラ リア1600万画素 + フロント800万画素(顔認証対応)
バッテリー 6,000mAh
インターフェース USB Type-C
LTEバンド B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/25/26/28/34/38/39/40/41/66
サイズ 153.6 × 92.5 × 16.65 mm
重量 303g

という感じになっています

で、デカい……。iPhone XS Maxが157.5 × 77.4 × 7.7 mmの重量208gとなっていますので、フットプリントで1.15倍、厚さに至っては2倍以上TITANの方が大きいということになります。重量も1.5倍です

「はい、解散っ!」と言いたくなるようなサイズ感です

私がかつて使っていたBlackBerry Q20という機種は、キーボードを搭載していながら小型なのが魅力でした。その後BlackBerryは大型機にシフトしていき、それと同時に市場から姿を消していったような記憶があります。同じ想いの人が多かったのでしょう

つまり、いくら物理キーボードがついていようと、このサイズ・重量ではBlackBerryユーザーのハートは掴めないのではないかと思うわけです。全ての人がそうだとは言いませんが、BlackBerryを愛していた人たちはあの小ささが気に入っていたという人も多いのです

それからスペックについて気になる点があります

CPU(SoC)についてなのですが、型番不明ではあるものの8コアで最大2GHz駆動というのは、前機種のAtomと全く同じスペックとなっています。もしかして使いまわし?

Atomは画面サイズ2.45インチという極小機種となっています。そんな機種に載っていたSoCと同じものが使い回されているのでは、性能はお察しとなります

画像引用:KICKSTARTER Unihertz

Atomに搭載されていたSoCはMediaTek MT6763Vという型番のもの。このSoCのAntutu平均スコアは5万~6万程度となっています。うーん、これじゃあ5年前のスペックですのでせっかくのメモリ6GBとか完全に無駄ですね

まとめ

ということで、BlackBerryユーザーであった私ですがこの機種には魅力を感じることができませんでした

  • 形こそBlackBerryだけどサイズは完全に別物
  • SoCが非力すぎると思われ、パフォーマンスが上がらないことが予想される

というのが理由ですね。というか、この2つのうちどちらかを解決することはそれほど難しくなかったのではないかと思うのですが……

非力なSoCを積むのであればハイエンド機ではないわけですから、防塵防滴とか無駄に大容量なメモリやバッテリーを積むのをやめ、かつてのBlackBerry端末級の大きさで出してくれたら、その方が遥かに嬉しかったです

逆に今の大きさのままでいくのなら、多少値段が張ってもいいからSnapDragon 845クラスのSoCを載せることもできたのではないでしょうか?

ハードウェアとしては非常に面白いと思うのですが、その先に待っている「使っている姿」を想像すると、ちょっと買えないなぁ…と感じてしまう機種なのでした

それではまた~

関連サイト

KICKSTARTER

TITANプロジェクトページ

コメント

  1. アウトドア向けのスマホなんだから防塵防滴や電池の持ちに重きを置くのは当たり前なのでは?

    • 匿名さんコメントありがとうございます
      批判的なことを書いていますが、この記事の趣旨はタイトルにもある通り『BlackBerryに変わる物理キーボード搭載スマホとして見たらどうなのか?』ですので、その観点からですとこの記事のような結論になりました(個人の感想です)
      仰っているようなメリットがあることは理解していますしごもっともだと思いますよ。不快にさせたならすみませんでした

      悪いとこより良いとこを探す……私もそんな人間になりたいものです(笑)

  2. タイトルに引かれて記事を読込み、管理人さんの裏意図通りにクラウドファンディングでポチッとしてしまいました。1月?の到着が楽しみです。

    • ヨーダパパさん

      コメントありがとうございます
      私は駆け引きができるような器用な人間ではないので裏意図というものはないです(笑)
      記事中にもあります通り、物理キーボードというのは心惹かれるものがありますが、今回はサイズやスペックから見送りました
      ヨーダパパさんもハードウェアキーボードLOVEな方なのでしょうかね

      ゲームや動画編集等に酷使するのでなければ中々の性能だと思いますし、大きくて重いのも頑丈さとトレードオフだと思えば愛でカバーできると思います
      到着までの時間てワクワクしますよね。満足感が得られることを願っています

  3. >またTITANは、BlackBerryには搭載されたことのない、今どきの機種らしい機能も備えています

    ワイヤレス充電は海外版の一部のBlackBerry Privが対応してますね。(日本版は不可)
    DSDS・顔認証・指紋認証も最新のBlackBerry KEY2では対応してます。
    ちなみにPrivもKEY2もAndroid OSになって以降のBlackBerryです。

    • seemeさん

      コメントありがとうございます
      仰る通り、近年のBlackBerryも含めればありますね。紛らわしい書き方をしてすみませんでした

      この記事の冒頭にもあるように、BlackBerry OSを搭載する、1:1アスペクト比+物理キーボードの時代の機種に思いを馳せながら書いた記事になってますので、それらと比較してという意味のつもりでした
      文章が下手でうまく伝えられず申し訳ありません

      個人的にはAndroid化してしまってBlackBerryには冷めてしまっていました。アスペクト比が平凡になり、画面が大型化してしまったのも残念なところ
      この機種(TITAN)に対しても結局はネガティブな結論で終わっていますが、往年の小型サイズ+1:1アスペクト+物理qwertyキーというスタイルであればAndroidでも我慢できるのですが……

      情報・コメント、ありがとうございました

  4. こちらにFCCの資料があって内部写真が公開されていました。
    https://apps.fcc.gov/eas/GetApplicationAttachment.html?id=4474444

    Mediatekのチップがいくつか搭載されているようですがお察しのMT6763Vは確認できませんでした。

    御指摘の通りハイエンドのチップが搭載されていないのは確かなようです。 

    • 通りすがりさん

      コメント&情報ありがとうございます
      コンセプト的にもハイエンド路線ではないですもんね
      物理キーボードにはやっぱり惹かれるものがあるので、いつか小型で高スペックで物理キーボードな端末が出てくれるのを夢想して待ちたいと思います(笑)

  5. ポチってますが未だ届かず。年内は無理かなorz

    公開されたsocはHerio P60ですね。 Snapdragon660のライバルsocなので性能的にはミドルスペック位はありそうです。

    • ムニエル柳川さん

      コメントありがとうございます
      年末年始のホリデーに入ってしまうので厳しいかもですね……
      私も2つほど到着待ちのガジェットがあるのですがやはり年内は無理そうで悶々とします

      SoCはP60ですか。思ったよりも良いものが載っているのですね
      これならメモリ6GBというのもバランスが良いように思います

      情報ありがとうございました。なるべく早く届くといいですね^^

  6. 実際に届いた物を触りましたが、くっそ重い。
    どう贔屓目に見ても持ち歩きたくないほどの重さですね。

    普段使いするならば、家に固定電話として設置して、通話の場合はBluetoothを使ったヘッドセットの組み合わせでしょうか。

    • 匿名さん

      コメントありがとうございます
      やはり……そうでしたか(^^;)
      でもまだQWERTYキーボードと正方形のディスプレイという長所が残っていますので、きっと家でなら使っていて楽しいところもありますよね

      貴重な感想を教えて下さってありがとうございました♪