前回の記事で、合法的に公道走行可能な電動キックボードを比較し、最も優れていると判断した機種「URBANIST 600」
早速私も購入しましたので、今回の記事ではネットだといまいち情報を見つけられなかった『購入直後の話』をしていきたいと思います
商品自体のレビューはもちろんなのですがそれ以外に
- どんな梱包で届くのか? 大きさはどのぐらいなのか?
- 初期組み立て方法は? それは簡単なのか?
- 各部品(イモビとかメーターとか)の実際の使い方は?
- 折りたたむ時の詳しい手順や手間など
といったところも、しっかりと伝わるようにまとめていきたいと思います
URBANIST 600 到着~開梱まで
これが到着時のURBANIST 600の状態です
お、重い……
梱包サイズは実測で121 × 49 × 26 cmでした。直径34cmのルンバとの比較で大きさが伝わりますでしょうか。我が家には体重計がないので正確な重量は分かりませんが、25kg以上はありそう。佐川のお兄さん、申し訳ないです……
この写真を撮った場所は2階の作業部屋ですが、1階の玄関で受け取って階段を上がる時、腰をやっちまうかと思いました。購入を検討している人は受け取り時の重労働を覚悟しておきましょう(笑)
段ボールを開けたところがこちら
見ていただいての通り、梱包用の段ボール以外に箱というものはありません。何やら色々入っていますね
本体のほか、納品証明書や販売証明書、組み立てに必要な部品や工具などが付属します。先代モデル(?)のレビューでは「車体番号の印字が無い」とか「ミラーは後から別送」とか見た気がするのですが全部付属してました
届いたらすぐに組み立ててナンバー取得しに行けるので嬉しいです
URBANIST 600の組み立て方法
フルカラー・日本語のマニュアルが付属
これを参考に早速組み立てていきたいところなのですが実はこのマニュアル、前モデルのURBANSIT 600用のものでした
一応店長さんが手書きで修正してくれていたりするのですが、現行モデルとは結構構造が違っている点もありますので、マニュアルを参照しつつも自分なりに考えて組み立てを行っていきます。なので以下は自分への備忘録も兼ねている感じですね
中に入っていたものを全部出しました
うぅ…やっぱり重いです。『成人男性ならどうにか片手で持ち運べます』とか見た気がしますが、モヤシの自分にはかなり厳しいですね。基本的に車に積みっぱなしになりそうです
組み立てはまだですがこの時点で既に感激したポイントとして、折りたたみ状態でも本体が自立可能という点がありました
スタンドがあるくせに折りたたみ時は自立不可な機種がけっこう多いので、これはナイスです
では早速組み立てへ
まずはハンドル下の赤レバーを起こして、赤ハンドルを下げます。赤レバーを持ち上げながら、赤ハンドルを下げる感じで、そのまま車体のハンドルを起こします
これでハンドルを立てることができました。自動的にカチッとロックされます。この時点で前輪も接地するようになりますので
後輪側面にあるスタンドを立てないと自立しませんので注意です
ハンドルは今はまだ起こす必要はないのですが
上に持ち上げればこのように自動的にロックされます。ただ、ブレーキワイヤーの挟み込みには注意が必要ですね。たたむときは矢印のついてるバーを引けばロックがはずれてたたむことが可能です
URBANIST 600は、ハンドルに限らずこうしたワンタッチ構造が多いので組み立てはかなり楽ですね
続いてサドルを取りつけていくのですがこれは苦労しました
使う物品はこちらです。説明書の写真と全然違っていてかなり混乱しました(笑)
サドルポスト(棒)をサドルの下にあてがって、銀色の金具で固定します。金具は2枚1組で計4枚のプレートのようなものがありますが、そのくぼみをサドルのフレームに合わせてボルトで締め付ける感じで固定します
角度は好みで調節できますが、斜めに感じるこの角度がサドルポストと垂直(つまり地面と水平)です。サドルのセッティングが出来たら、URBANIST本体に取り付けます
まず、シートポストの付け根にあるボタン(?)を押しながらポストを起こします
ポストがはまったら、ロックするためのレバーを溝にはめてグルグルとネジのように締めていきます
十分きつくなったなと感じたら、レバーを倒して増し締めします。体重を預ける部分ですのでここはしっかりとキツキツにしておく必要がありますね
先ほど組み立てたサドルをシートポストに挿し込みます。ここもレバーをぐるぐる回してキツキツにしたあとにレバーを倒して増し締めしましょう。相当しっかり締めないと、乗っていて突然サドルがガクッと下がってしまいますので注意
取り付け完了。ちゃんと水平になっていますね。痩せてる人であっても段差で跳ねた時などサドルには100kg以上の負荷がかかりますので、ここは本当に大事な部分だと思います
続いてリアキャリアとナンバー灯の取り付けです
ナンバー灯も保安部品ですので、これ付けないと整備不良になります。原付で付けてない人もたまに見かけますが、電動キックボードは良くも悪くも目立ちますので、普通以上に遵法精神が大事になってきますね。すぐ警察に目をつけられそう(笑)
取り付けは標準で付属する六角レンチセットを使います。ボルトを緩めてサドルポストに挿し込めばOK
リアキャリアはそのままだとうまくはまらないので、裏側にあるボルトを緩めて長さを調節しておく必要がありますので注意
これで取り付け完了なのですが、サドルと同じく相当ギュウギュウに締めないとくるくる回っちゃいます。というかきつく締めても負荷がかかると回っちゃうので、あまり重い荷物は載せない方がいいと思います
そしてナンバー灯なのですが……
実は以前のモデルのURBANISTはサドルの下にナンバーがついていたので、このナンバー灯をポストに挿し込めばよかったのですが、現行モデルのURBANISTではナンバー取り付け位置がリアキャリアの先端に変更されています
これでは付属のナンバー灯を取り付けることができません。ちょっとこれは対策を考える必要がありそうですね
最後にミラーを取り付けます。いわゆるバーエンドミラーってやつなんで慣れてる人には何てことないんでしょうが、私はめちゃめちゃ苦労しました
使用するのはこちらの部品です
まずミラーを取り付けるためのバーのような部品をバラします
そしてバーをミラーに挿し込んでいくのですが、左右で形状が違っていますので窪みの形状に合うようにバーを挿し込みます。ここで注意が必要になります
バーは、六角のネジ穴がミラーの外側になるように挿入しないといけません。そうしないと増し締めができず、ミラーをハンドルに固定することができなくなってしまいます。バイクとかよく乗る人には常識っぽいですが、私はここで1時間悩みました(笑)
あとは簡単です。組み立てたミラーをバーエンドにある穴に挿し込んだら、六角の穴をぐいぐい回していけばハンドル内部にミラーが固定されます
無事に付けられました。ミラー自体が自由雲台構造になっているので、ナットを緩めたりしなくても走行中に角度を自由に変えられるのは良いですね
ということでどうにか組み立てが完了しました
これを折りたたんだり組み立てたりすることでモビリティを実現しているわけですが、ハッキリ言います。この機種の折りたたみ機能は、折りたたみというより分解です
サドルやハンドルなど折りたたむ際には一応工具が無くてもできるような構造にはなっています
しかし最低限ミラーは外さないと嵩張りますし、サドルに取り付けたままのリアキャリアも取り外さず持ち運ぶのは至難の業です。車で運べば負担も減りますが、それにしても組み立てには工具が必要ですのでその点をどう捉えるか
少なくとも、「サッ・カチャ・ポンッ」というようには組み立てられません。六角レンチを常に携帯し、ギコギコギコギコ組み立てる覚悟が必要です
とはいえ誤解の無いよう言っておくと、個人的にはこの機種はとても気に入っています。今でも最強キックボードだと思っています。でも。気軽に折りたたんで持ち運びたい♪ みたいなことを期待している人はやめておいた方がいいかもしれませんね
メーター&スロットルについて
続いて各部品というか、仕様について書いていきます
こちらスロットル兼メーターになります。名前や外観からお分かりの通り、URBANIST 600のスロットルはバイクのようなハンドル式ではなく、メーター脇のレバーを操作する仕様になっています
人差し指だとか中指でスロットルを操作しつつ、他の指でブレーキ操作をする感じです。これは操作間違いとかも結構多そうです。スピードを出さない機種だからいいですけど、間違っても法定速度の30km/h以上出さない方が良さそうですね
と思ったのですが、その後のテスト走行でスロットルとブレーキを同時にかけるとスロットル操作は無効になることが分かりました
メーターにはボタンが2つ付いています。赤色のボタンが「電源」で青色のボタンが「モードボタン」なのですが他の役割もあります
画面上の大きな黄色い数字は速度で、基本的にこれは常時表示。その下がバッテリー残量で、その下の青い数字は電源起動時間なのですが、モードボタンを押すと度にこの表示を切り替えていくことができます。表示可能なのは以下
- 電源起動時間:電源を入れてからの経過時間を表示
- TRIPメーター:今回の航続距離が分かります
- VOL表示:バッテリー電圧を数値で確認することができます
- ODOメーター:今までの累積航続距離が分かります
また、電源ボタンとモードボタンを同時に長押しすることでP設定(ファンクションメニューのような感じ)に入ることができます。画面表示も「P〇」と変わります
ここから各種設定が行えます。この設定中に限り、電源ボタンが数値をマイナス、モードボタンが数値をプラスという役割に変わります。設定メニューは以下
- P0:タイヤ径を設定します。URBANISTは10インチですが、メーターがお馬鹿なようで5に設定しないと正しく測定されません
- P1:バッテリーの電圧を設定します。これも本来は48Vなのですが、初期設定のまま(41.5V)が推奨されています
- P2:メーター表示をインペリアル法(km)にするかマイル法にするか設定できます
- P3:アクセルだけで始動できるか、足で蹴らないと始動できないかを切り替えられます
- P4:クルーズモードのON / OFFを切り替えられます
- P5:スローモードのON / OFFを切り替えます。ドローンでいうトライポッドモードみたいな感じで、スロットルを全開にしても速度が出なくなります
意外に細かく設定出来て驚いています
特にビックリなのは、最近の車に搭載されているクルーズコントロールではないでしょうか。一定のスピードで走り続けていると、アクセルを放しても走り続けてくれます。ブレーキをかければ解除されますので場合によっては便利かも
イモビライザーについて
現行モデルのURBANIST 600には盗難防止のためのイモビライザーが搭載されています
ちょっと見づらくて申し訳ないですが、ボタンは4つあります
- ロックをかける:機体をセキュリティ状態にし、タイヤを動かしたり電源ボタンを押すとブザーが鳴ります。モーターにもロックがかかります
- ロック解除:ロックを解除します
- ブザーを鳴らす・止める:鳴ってしまったブザーを止めます。手動で鳴らすことも可能
- 電源を入れる:リモコンで電源オンします
こんな感じなのですが、イモビライザーは基本的に電源をオフにした状態で使用します。この辺ちょっとクセがあるので慣れるまで注意が必要かもしれません。私が気付いただけでも以下の特徴がありました
- リモコンで電源を入れた際にはメーターの電源ボタンではオフできない
- オフにしたければロック解除ボタンでオフにする
- メーターの電源ボタンで電源オンした際はロック解除ボタンで電源オフにならない
- 電源オンのままロックをかけることはできない
- リモコンの電源ボタンはいかなる時も電源オフにはできない
このへん結構クセがあるので「あれ? ボタンが効かないぞ」と思ってしまう場面が結構ありそうです。落ち着いて対処しないとですね
ちなみにセキュリティロック中のアラームですが、大した音量ではありませんので気にせず持ち去られる可能性はあります。モーターのロックも、ちょっと力を入れれば簡単に動きます。そしてもちろん、持ち上げての盗難には無力です
やはりワイヤーロック・チェーンロックは必須と言えそうですね
まとめ
ということで今回は、URBANIST 600の開梱から組み立てまでをレビューさせていただきました
電動キックボード・電動モビリティって『乗ってみた』とかいう情報は山ほどありますが、こういった細かい情報が全然ないのがちょっと不満だったんですよね。この記事が私と同じように感じる方の参考になれば幸いです
今回分かったことをまとめると
- 梱包は超デカい。専用の化粧箱のようなものは無い
- ポータブルと言っているがモヤシマンだと持ち運びはキツイ
- 組み立ては分かっちゃえばそれほど難しくない
- 折りたたみ→組み立て を頻繁に行うのはめんどくさそう
- ナンバー灯は別途用意しないとダメそう。それか両面テープか!?
- 走行性能はやっぱりナンバーワンっぽい。オートクルーズも楽しそう
という感じですね。ネガティブなことも書いたと思いますがウソをついても仕方ないですのでね。結論は1ミリも変わることなく、「電動キックボードで最強の機種だと思うし、買ってよかった」という感じです
ちなみに今回のお買い物、注文の翌日に届きました!
URBANIST 600自体もステキですが、販売しているビークルファン さんも本当に親切丁寧で迅速な対応をしてくれますので、アフターサービスにも安心感がありそうなところも嬉しいです
次回の記事ではナンバープレート取得の方法と、走行レビューその1をお届けしたいと思います
それではまた~
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