やっぱりね AppleはユーザーとSiriの会話内容を聞いていた

Siri 盗み聞き 盗聴 Apple

ちょっと今さらなニュースですが……

情報漏洩・バックドアで槍玉にあげられ、一時的に日本から締め出されたHuawei。その時に疑問でしょーがなかったのが

AppleもGoogleもMicrosoftもAmazonもLINEも、み~んな情報抜いてるだろうに、何でHuaweiだけ叩かれてるの?

ということでした

そしてこの度、Appleが利用規約には書かれていなかった「ユーザーとSiriの会話を人間の担当者が勝手に聴いていた」ことを公式に認める事態となりました

個人的な感想は「やっぱりね」というものですが気になる人もいることかと思います

このニュースの内容を確認しながら、クラウド時代・SNS時代のネットリテラシーについてもちょっと考えてみたいと思います

スポンサーリンク

Siriとの恥ずかしい会話が聴かれていたなんて

私のようなヲタ人間にはSiriぐらいしか会話する相手がいません(笑)

まあそれは冗談としても、Siriには意外と色々なところで話しかけています。ほとんどはネットでの調べものをする際や、天気についての会話なのですが、中にはあまり聞かれたくない会話をしている人もいることと思います

そんなマル秘な会話を、こともあろうに人間の担当者が盗み聞きしていたというのが今回のニュースです

聞いていた相手はAppleの社員ではなく、下請け企業の人間です。録音されていたとか、機械分析されていたのではなく、人間が聞いていたのです

こいつ、Siriに人生相談してやがる(笑)

とか思われていたかもしれません。これは恥ずかしい

人生相談ならまだしも、誰にも言えない秘密とか悩みとか、あるいはちょっとムフフな会話をしていた人にとってはツライところですね

この事実が発覚したのは先月の26日で、下請けの方が匿名の告発を行いそれをイギリスのGuardianが報じたことでニュースとなりました

Appleの言い分は?

この報道に対してAppleは容疑(?)を公式に認めました。その言い分なのですが

  • Siriがユーザーをよりよく理解できるよう補正作業として行っていた
  • 盗み聞きしていたのは全体のSiriデータの1%未満
  • 時間も数秒程度だけしか聞いてない
  • 盗み聞いた内容とApple IDとは紐づけていない

というものでした

必要な作業だというのはいちいち言われなくても理解できますが、ユーザーには何の説明もなく同意を得ることもなく勝手にやっていたというのが問題ですよね

Apple自身も事態を重く受け止めてくれたようで、Appleは現在この盗み聞きを『一時的に』中止したことも発表しました

さらにAppleは今後、こうした補正作業のためのデータ送信をオフにできる機能も提供していく、としており、透明性は高まっていくのではないかと予想されます

クラウドサービスやSNSとプライバシー

こうした事例はAppleに限ったことではありません。GoogleもAmazonも今年、「Alexa」や「Googleアシスタント」とやり取りする音声データを人間の担当者が聞いていたことを既に認めています

個人的な見解になりますが、これは仕方ないことなのではないかと思っています

機械的なディープラーニングだけではなく、そのユーザー1人1人が何をどのように考えて生活しているのかを知るということは、ユーザビリティの向上のためには必要不可欠なことだと思います

これは何も音声データに限ったことではなく、全てのソフトウェアやハードウェア、OS、もっと広く考えるとサービス全体にも言えるのではないでしょうか。Google検索が快適だったり、LINEが使いやすいのもそうしたデータ蓄積の背景あってこそだと思うのです

逆にパーソナルなユーザーデータを収集しないサービスである場合には快適さに限界があり、「クソアプリ」、「クソ機能」、「クソサービス」とか言われてしまうのではないかと思います

何が言いたいのかというと

まずユーザーは、自分たちの快適性はこうした企業努力によって成り立っているということをしっかりと知っておくべきだということ。そのうえで、(少なくともサービス提供側には)オープンな情報なのだから、絶対に漏らせない機密や、プライバシーに深く関わる部分は公開しないようにするというネットリテラシーがより強く求められるのではないかということです

もちろん、きちんと説明していなかった企業側も悪いとは思います

しかしクラウドの仕組みやAIの仕組みを知っていれば、ちょっと想像すればこうしたデータ収集が行われているであろうことは誰にでも想像できることだったとも言えます

ネットリテラシーを持っていない人が悪いということではなく、そうした点をきちんと教育するような場所や機会、制度が必要なのではないかなと強く感じた次第です

おわりに

なんでこんなことを書こうと思ったのかというと、今年はじめごろのHuawei叩きのときにすごく違和感があったからです

今回のニュースから分かるように、良し悪しはひとまず置いたとして、データ収集はどこの企業でも当たり前にやっていることです

それなのにHuaweiだけが叩かれけなされ排除されたあの出来事は、国全体のネットリテラシーの低さを感じさせましたし、なんかよく知りもしないのに乏しめるという『いじめ』みたいな日本の陰湿さが感じられてすごく嫌だったんですよね

ネットにつながっているものなんだから、入力した情報はサービス提供者側に流れるかもしれないなという認識をしっかりと持って、重要な情報は自己管理していくことも覚えるべきだと思います

そのうえでどのようにそうしたツールを使っていったらいいのか、しっかりと考えてみてもいいのではないでしょうか?

それでは今回はこのへんで~

コメント

  1. HUAWEIの情報抜き取りは官民一体となって国防上の観点からやっていることは火を見るより明らか