昨日Mavic Air 2が発売されましたが、それと同時にDJI Flyアプリにも中々ナイスなアップデートが公開されました
基本的にMavic Air 2のためのアップデートという意味合いが強いのですが、このアップデートにしれっとMavic Miniのアップデートが含まれています
今回の記事では何がどう変わったのかと、追加された機能をどのように使うのかという点について解説させていただきたいと思います
DJI Fly新機能の概要
今回のアップデートで追加された新機能は以下の通りです
- ホワイトバランスを手動で調整可能に
- 動画時にマニュアル露出が可能に
- フレームレートに24fps、48fpsが追加
他にも飛行の安定性向上だとかダウンロードの高速化だとかプロポの安定性向上だとかあるのですが、主要な改善はこの3つです
待ってました♪
ホワイトバランスの手動変更
今回追加されたホワイトバランスの変更とは、よくある「晴天」とか「電球」とかではなく、色温度の変更が追加されたというものになっています
そのため、ホワイトバランスを変更したいのであればある程度色温度の特性を知っておく必要があるかもしれません
まあ、ライブビューを見ながらスライダーをいじればそれでいいと思うのですが、ホワイトバランスの色温度を上げると暖色になり、下げると寒色になるということぐらいは知っておくといいかも? です
なぜこうなるのかというと、色温度が低いということは光の色が暖色だということであり、高いということは寒色だということですので、バランスをとるためにホワイトバランスの色温度変更は、本来の意味の色温度とは逆に動くようになるという仕組みになっています
ややこしいですよね(笑)
これによって、クロスプロセスフィルターをかけたような色味の映像を撮影することなんかも可能になりそうというメリットがあります
念願のマニュアル露出が可能に
ここで言う「マニュアル露出」というのはカメラの露出(EV)のことではありません。シャッタースピード、ISO感度を全て手動で設定できるようになったという意味です
つまり、マニュアル撮影が可能になったということになっています
マニュアルというか「シャッタースピード優先モード」って言う方が近いかも? 絞りは変更できないですしね
次に説明するフレームレートの追加と合わせて、より映画チックな撮影が可能になったと言っていいのではないかと思います(あくまで映画”チック”です)
ただ、NDフィルターがほぼ必須になるのでなかなかハードルは高いかもですが
フレームレートに24fps/48fpsが追加
これまでは25fps/30fps、フルHDではそれに加えて50fps/60fpsも選べましたが、いずれにしても24fpsはありませんでした
最近はフレームレートが高いほどいいと思われてしまいがちな風潮がありますが、カメラの性能ってそれで測るものではありません。何を表現したいかなのです
映画業界では長らく24fpsというフレームレートが主流になっており、シャッタースピード設定も合わせることで映画特有の『あの雰囲気』が表現できるようになっています。作品とか表現によって変わることもありますけどね
『あの雰囲気』を言葉で表現するのは難しいのですが、シャキシャキしすぎないねっとりとしたあの感じです。アニメも同じなのですが、フレームレートに合わせてシャッタースピードを下げることで、モーションブラーの効いたあの感じが表現できます
長くなるので今回はこれ以上詳しくは書きませんがザックリ言うと、Mavic Miniでもフレームレートを24fpsにしてシャッタースピードを1/25、もしくは1/50にするというのは、シネライクな映像を撮りたい人にとっては悲願だったのです
それがこのアップデートで実現したという感じになっています
25fpsでもいいんだけど他の素材との兼ね合いとかもあるので、やっぱり24fpsに統一できるのは有難いです
DJI Fly新機能の使い方(設定方法)
では、各機能を実際に使う方法を解説します
大前提として、アプリだけではなくMavic Miniのファームウェアも最新版にアップデートしてあることが条件となっていますので忘れずにアップデートをしておいて下さい
アップデートは、DJI Flyの起動画面に表示されます。選択すればあとは自動でアップデートがかかりますので難しいことはないかと思います
ホワイトバランスの設定方法
ホワイトバランスは詳細設定から変更します
画面右上にある「…アイコン」をタップします
「カメラ」→「高度撮影設定」と進みます
詳細設定画面の中に「ホワイトバランス」という項目がありますので、ここのスライダーで色温度を変更すればOKです
ライブビューで確認しながら設定することも可能です
動画のマニュアル撮影設定
マニュアル撮影はライブビュー画面から直接全ての設定を変更できますのでとても使いやすいです
画面右下の「Autoアイコン」をタップすると「M」に切り替わります
あとはシャッタースピード、ISOを調整できますのでお好みの設定を探ればOKです。露出(EV)はシャッタースピードとISOに応じて動的に変化します。自分で設定することはできませんので、SSとISOのバランスでオーバー / アンダーをコントロールすることになります
マニュアル撮影に慣れていないとISOで帳尻を合わせたくなるものですが、Mavic Miniは1/2.3インチセンサーなのでISOは800ぐらいまでが限界だと思います。それ以上はノイズが出てしまうことでしょう
晴天で撮影するのならISO100にしてもNDフィルターをかませないとシャッタースピードを下げるのは無理ですね
こちらもライブビューを確認しながら調整できますので、実際にフィルターをつけた状態で確認しながら試すのが良いと思います
フレームレートの変更
フレームレートは撮影モードを変更する時に一緒に変更する形となります
撮影モードを「動画」にするとフレームレートも変更できますのでここから好みのものを選択すればOkですね
まとめ
ということで、一部の方にとってはかなり嬉しいアップデートとなった今回のDJI Flyアプリバージョンアップ。それぞれのメリットと実際の設定方法を書かせていただきました
静止画ではできていた設定ですので、いずれは動画でも可能になるだろうと思っていましたが、要望を叶えてくれたのは素直に嬉しく思います
ただ、Mavic Miniのターゲット層の人たちにとってはメリットが分かりにくい更新だったかもしれませんね。Mavic Miniはプロがサブサブ機として使っていたりもしますので、そうした方向けの更新だったのかなと感じます
今回は端折りましたが、「Mavic Miniが撮影デビュー」という方もこれを機にマニュアル撮影のメリットなども学んでいくといいのではないかと思います
それではまた~
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