OneMix 3S実機レビュー最終回 イマイチな点&ここが不満!

OneMix 3S 不満 レビュー PC

これまで、OneMix 3Sに関するたくさんのレビュー記事を公開してきました。OneMix 3Sに関する記事一覧はこちら から見ることができます

様々な角度から性能を検証したり魅力を紹介したりしてきたわけですが、それなりに面白い機種だとは思うものの、やはり不満に感じるポイントもけっこうあります

いいことばかりじゃないけど、悪いことばかりでもない

という感じ

レビュー記事は今回で最後となりますが、最終回はこの『不満点』に焦点をあててレビューを書いていきたいと思います

悪いところもしっかり知っておくことは、購入する際に重要な要素になると思いますので、参考になれば幸いです

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ハードウェアとしての不満点

まずは性能とかではなく、機体そのものに関する不満点から書いていきます。きちんと仕様に書かれている部分もあるのですが、そんなの見てない人も多いと思いますので注意して下さい

ハードウェアの信頼性が低い

まず根本的な不満点から挙げさせていただきます

中国製ガジェットですので不具合が起きやすいのは仕方ないと思いますが、それにしても初期不良が多いです

(おそらく)私と同じショップから購入したと思われるユーザーさんがtwitterで初期不良の報告をしてくれました。そして私自身も初期不良に見舞われました

一般的に国内ではまだ発売前の製品ですので、所持している人もそこまで多くはないはずです。それなのに2人も初期不良を掴まされるというのは、ちょっと中華ガジェットとしてもいかがなものかと思います

私が遭遇した初期不良はキーボードやトラックポイントといった入力デバイスが完全に効かなくなるという不具合

OneMix 3S 不満 レビュー

twitterユーザーさんの方は、ディスプレイの不良(ドット欠けではなく、一列まるごと消える)という不具合です

どちらも初期不良として認められました。そして中国への返送を求められました(笑)

不具合の多い機種である可能性が高いですので、国内でサポートを受けられるOneNetbookオフィシャルさん以外での購入はあまりおすすめできないです

安いからといってGeekBuyingとかで買っちゃうと、返品の際などいらぬ苦労を強いられるかもしれませんので注意です

指紋がつきまくる筐体

OneMix 3Sはシルキー(マット)ブラックの筐体を採用しています

OneMix 3s レビュー 実機

それが大きな魅力でもあるわけですが、この筐体はマットブラック系のPCの中でも群を抜いて指紋が付きやすいように感じました

私が今までに使ったシルキーブラックのPCで最も指紋がつきやすかったのは14インチだった時代のRazer Bladeですが、それと比較してもはるかに指紋がつきやすいです。天板も底面も、指紋がべたべたつきます

しかしそれらはまだいいほうです。拭けば落ちますのでね。問題はキーボードの方です

OneMix 3Sは、キーボードもシルキーブラック仕様となっていてサラサラとした手触りが中々心地いいのですが、このキーボードがヤバいです

OneMix 3S 不満 レビュー

丸で囲ったあたりに指紋というか手の脂というか…のような跡が残っているのがお分かりいただけるでしょうか? こんな感じで、キートップに指紋がべっとりとついてしまいます

しかも恐ろしいことに、この写真はかなり一生懸命クロスで拭いてから撮影しました。つまり、拭いても完璧には落ちないってことなんです。それどころかキートップの印字の方が安っぽい印刷のため、文字の方が先に削れていってしまいそうな始末

自分で使用するなら割り切ることもできるでしょう。でも、オークションとかで中古品を買うと指紋がべっとり…なんてことが普通にありそうですので注意して下さい

余談ですが、私は脂性というわけではなく、むしろ乾燥肌に悩まされている人間です。かつて動画でそのカサカサの手をさらしたこともあります

乾燥肌の人間が触ってもこれだけ指紋がつくのだ、ということも、知っておいたほうがいいかもしれません

リフレッシュレート55Hzの液晶

以前のレビューでもこの点については触れました

OneMix 3Sが到着 レビュー第1弾は外観チェックと率直な使用感について
OneMix 3sのレビューを複数回に分けて目的別に見やすいようまとめました。この記事ではファーストインプレッション的に外観や使用感をまとめていますので、サイズ感やキーボード・インターフェースなどが気になっている方の参考になるかと思います

その時には「よほどの人でない限りは気にならないと思う」と書きましたが、先のtwitterユーザーさんとのやり取りで、状況によってはフリッカーの発生があり得ることが分かりました

その状況というのは、画面輝度を最低近くまで下げた状態で白系の画面を見ている時、です

この状況下ではフリッカーのような現象が発生することがお互いのマシンで確認できました。フリッカーと言っても縞模様が走るわけではなく、画面がチラチラと明滅するようなチラツキが発生します

OneMix 3S 不満 レビュー

どちらのマシンでも全く同じ現象とのことですので、残念ながらこれは55Hzリフレッシュレート液晶による仕様だと思われます。輝度を上げれば気にならなくなるのですが、気持ちのいいものではありません

特に『就寝前、布団の中で輝度を下げてブックリーダーでマンガや小説を読む』みたいな使い方をしたい人は、モロにこの条件に当てはまってしまうので注意して下さい。白い部分の少ないカラー雑誌なら大丈夫だと思います

Yogaモード時の発熱

これも以前のレビューの中で書きましたが、Yogaモードにすると本体が熱を持ちやすいですので注意が必要です

サーマルスロットリングが発生しているかは不明ですが、それほど重量級ではない作業でもパフォーマンスが低下したような挙動を見せました。詳しくはお絵描きレビューの回をご覧ください

OneMix 3S 熱

それとファンがけっこうな音で回ります。電車の中で使おうと思っている人はおそらくYogaモードで使うと思うのですが、周囲への配慮を意識しながら使う必要が出てきそうです

季節が変わって涼しくなってくればまた違うのかもしれませんが……

ヤケドするほどの発熱

新たに判明した事実ですので8月19付で追記しています

仮想PC上でベンチマークを行うという無茶なテストを行った時のこと。ファンがもの凄い勢いで回っているのですがそれでも放熱が追い付かなかったようで、本体が尋常じゃないほど熱くなりました。ハッキリ言って危険な熱さです

ハーフパンツを履いていたので試しに裾をたくし上げて腿の上に乗せてみました

アッチィィィイイッ!!

冗談抜きで45℃~50℃ぐらいだったと思います。サーマルカメラが無いのが悔やまれる……

一部が熱いのではなく全体が熱くなります。特に底面が。完全に寿命が短い製品であることを確信しました。いくらなんでもヤバすぎます

無茶をさせなければいいのかもしれませんが、長時間ゲームとかやろうと思ってる人は膝上に乗せて使うようなことは避けておいた方が良さそうです

スペック上の不満点

続いてスペック上の不満点です

これは期待し過ぎていた私が悪いので、OneMix 3Sを責めるのはお門違いだと分かってはいるのですが、以下に挙げるような使い方をしたいと思っている人は、私と同じく満足のいく使用感が得られないかもしれませんので参考にしてみて下さい

メモリ16GBだけど動画編集までは厳しい

Adobeソフトによる検証のレビューでお伝えした部分です

OneMix 3S 実機レビュー第3弾 動画・画像編集、Adobe系ソフトを試す
16GBメモリを搭載するOneMix3Sにて、クリエイティブな作業はどれだけできるのか? ということで、動画編集や画像編集、Adobe系のソフトがどれだけ快適に動作するのかを試してみました。ある程度予想通りの結果でしたが、意外なソフトが快適に動いてちょっとビックリ

メモリ16GBということでかなり期待していたのですが、第8世代とはいえ所詮はCore m CPU。やはり動画編集はちょっと厳しい結果となりました

我慢すればやれないことはないですが、4Kは無理としてもフルHD編集ならサクサクいけるかと思ってましたが、それすらやや重で厳しいです

特に動画編集は、iPadのサクサク感を知ってしまっているだけに落胆が大きかった部分です

お絵描きは無理じゃないけど、視差が気になるシーンもあり

せっかくの4096段階筆圧に対応した機種で、メモリも16GB積んでいるとなれば、イラスト用途を考える人もとても多いのではないかと思います

お絵描きについては壊滅的にダメではなく、ラフスケッチはもちろんのこと、画面の小ささに我慢できれば仕上げまでできる可能性があります

OneMix 3Sをお絵かき用途でレビューしてみる
4096段階筆圧に対応した8.4インチWindowsマシンの「OneMix 3S」を使って、Photoshop・CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)でお絵描きを試してみました。8インチ級お絵描き機としておススメですが、気になった点もあったので解説しています

しかし、状況によってけっこう視差がある(特にPhotoshop)ことと、軽い作業でも発熱し、処理が重くなるのが気になったポイントです

OneMix 3S お絵かき Photoshop

1080×1920ピクセルで72dpiという、たいして大きくもない絵を描いていただけでも、レイヤー10枚ぐらい重ねたら処理がプチフリーズを起こすようになったり、カーソルが消えるなどの不具合が起きていました

さっきも書きましたが、Yogaモードが原因ではないかと疑っています

まとめ

ということで、スペック上の不満点はこんなところです

決して貶めるつもりはありません。むしろ不満らしい不満はこのぐらいで、Photoshopを使った普通の画像編集とか、RAW現像(1枚ずつに限る)とかであればサクサクと使っていけて感激した部分もちゃんとあります

一般的なPCの使い方(ネット見るとかMS OfficeとかSNSとか動画とか)しかしない人であれば満足できる可能性は高いと思います

一方でハードウェアとしての不満点は今回書いた部分以外にも色々とあります

と言ってもそれは、スペックにも明記されているモノラルスピーカーであったり、ヘニャヘニャのキーボードであったり、使いづらいキー配列であったりするわけですので、そのあたりは書くまでもなく覚悟の承知のことと思います

今回ご紹介した不満点についても予め承知しておき、それを納得の上でそれでもこの機種を購入されるのであれば、きっと満足いく所有感が得られることと思いますよ

ちなみに私は……満足感が得られませんでしたので手放すつもりです

それではまた~

コメント

  1. ちらつきはリフレッシュレートが55Hzだからというよりは液晶のバックライトがPWMなせいですね。

    • anonさん

      コメントありがとうございます
      仕様にPWMって書いてありましたっけ? もしかしてオシロスコープ等で確認して下さったのでしょうか
      私はとっくのとうに売っぱらってしまったのでこうしたテストはできませんので助かります
      言われてみれば画面輝度を下げた状態でフリッカーが目につくというのはパルス幅変調の特徴ですね

      ただ、PWMのパネルを搭載する製品は他にもたくさんありますが、私の体感だとOneMixはそれらと比較して明らかに気になります
      これはやっぱりリフレッシュレートの影響もあると思っています

      貴重なご意見ありがとうございました