前回の記事があまりにも長くなってしまったため別記事になってしまいました
個人的にGPD DUOをASUSのProArt PX13よりも評価した要因となったOcuLink。このパフォーマンスが上がってくれないとGPD DUOを選んだ意味がだいぶ薄れてしまうわけですので今回はOcuLink接続でのeGPUベンチマークをとっていきます
なお前の記事で書いた通り、GPD DUOはきちんと対策しないとeGPUがまともに使えませんので、対策を施した後でのベンチとなっています。対策を細かく知りたい方がいましたら前回の記事をご覧ください
今回はなるべく短くまとめる努力をしてみます(笑)
GPD DUO+eGPU(RTX4060) ベンチマーク
ベンチマーク概要
今回はOcuLinkのテストです。使用するのはSGWZONEのeGPUです。搭載されているのはRTX4060(デスクトップ)、115W TGPとなります
比較として、個人的に同カテゴリのOneXPlayer X1 Core Ultra 155H版のOcuLink接続時のスコアと比較していきます。こちらもOcuLink接続ですので、CPUが関連するスコア(3DMarkの総合スコア等)を除けば、OcuLink接続自体のパフォーマンス差が分かるはずです
GPD DUOのベンチ条件は以下の通りで、今回は基本的にデフォルトのままで、PCIe周りの最適化作業を行っていません
- 検証機体:GPD DUO / Ryzen AI 9 HX370 / 64GB RAM
- 接続方法:OcuLink
- OcuLink速度:Auto
- GPUドライバ: 最新版(566.36)Game Readyを使用
- 映像出力:内蔵ディスプレイ
- CPU TDP:54W
- Resizable BAR:デフォルト(無効)
- 環境温度15度前後
- 日本語環境(一部Pugetbenchのみ英語環境)
- 解像度2880×1800・拡大率150%
それでは見ていきます
GeekBench 5&6 GPU
GPD DUO |
OneXPlayer X1 | |
GeekBench5 GPU(OpenCL) | 118355 | 113244 |
GeekBench6 GPU(OpenCL) | 99990 | 93213 |
このようになりました。如何なく性能を発揮できているように思えます
CINEBENCH 2024 GPU
GPD DUO |
OneXPlayer X1 | |
GPUスコア | 10141 | 9596 |
このようになりました。OcuLinkでの性能ロスはほとんどなさそうです
3DMark Fire Strike
GPD DUO |
OneXPlayer X1 | |
Graphics Score | 24179 | 26060 |
Physics Score | 30710 | 20332 |
Combined Score | 11369 | 9467 |
総合スコア | 22371 | 21403 |
このようになりました
こちらは本来のRTX4060の性能から1割ほどロスがありますね。OneXPlayerの方ではロスは無視できるレベルだったのですが……
3DMark Time Spy
GPD DUO |
OneXPlayer X1 | |
Graphics Score | 10326 | 10317 |
Physics Score | 11192 | 7980 |
総合スコア | 10447 | 9882 |
このようになりました。こちらではデスクトップ版の性能を如何なく発揮できているようです
総合スコアが1万を超えてきたのも感慨深いように思えますが、これはCPU側の性能向上によるものですので今回の主旨とはちょっと違ってますかね
3DMark Port Royal & Speed Way & Steel Nomad
GPD DUO |
OneXPlayer X1 | |
Port Royal | 5956 | 5824 |
Speed Way | 2616 | 2594 |
Steel Nomad | 2242 | 2245 |
このような結果になりました
一般的なRTX4060デスクトップ版のスコアが出ており、これらもきちんと性能が発揮できているようです
VRMark
GPD DUO |
OneXPlayer X1 | |
Orange Room | 11278 | 8982 |
Cyan Room | 2752 | 9363 |
Blue Room | 2862 | 2849 |
このような結果となりました
※Cyan Roomはフレームキャップがディスプレイのリフレッシュレートと連動しているため単純なスコアでは評価できない点に注意
DQ10ベンチマーク
設定は最高品質・1920×1080・フルスクリーンです
GPD DUO |
OneXPlayer X1 | |
スコア | 23802 | 20249 |
評価 | すごく快適 | すごく快適 |
このようになりました
FF14&FF15ベンチマーク
設定はそれぞれ
- FF14:1920×1080・高品質(デスクトップPC)・ウィンドウ
- FF15:1920×1080・標準品質・ウィンドウ
となっています
GPD DUO |
OneXPlayer X1 | |
FF14 スコア | 15705 | 12656 |
FF14 評価 | 非常に快適 | とても快適 |
FF15 スコア | 14129 | 13249 |
FF15 評価 | 非常に快適 | 非常に快適 |
このようになりました。FFは多少CPUが関係するとはいえ、なぜここまでの差が出たのかは不明です
APUの性能向上だけとも言えない気もしますが、GPD DUOはTDPを54Wまで設定できるためCPU側のTDP差がスコア差となったのかもしれません
ちなみにFF14ベンチのみThuderbolt接続でもベンチを回してみています。スコア13183となっていましたので、やはりサンボルだと1~2割程度の性能減は避けられないです。性能をとるか利便性をとるか……
まとめ
ということで今回はeGPU使用時のベンチマーク結果をお届けしました
GPD WIN Max2の時と違って、BIOS等からPCIe周りの試行錯誤をせずただ接続してみただけでもしっかり性能を発揮してくれているようで良かったです
GPD DUOの不具合対策をしてからは動作も安定しており、一度もフリーズやBSOD等のトラブルは発生しませんでしたのでその点でも安心できました
GPU側がフルロードしている時でも、きちんとCPU側に余力があるのがeGPUのいいところですよね。OcuLinkであれば性能低下もほとんど無視できるレベルです。外部ディスプレイではなくDUO側のディスプレイでの表示でこれですので満足できます
もちろん、自分は今後RTX4080~4090あたりのVRAM容量12GB以上のeGPUに乗り換えていくつもりですので、その際はOcuLinkでは帯域が足りず性能低下も起きてくるかとは思います
Thuderbolt 5は出回り始めましたが、OcuLinkの方も早く後継であるCopprLinkが普及していってほしいところです。と言ってもGPD DUOはどちらにも対応していませんので、その時にはまたPC自体も買い替えとなってしまうんですけどね(笑)
それではまた~
今回は短く終われて良かったw
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