昨日Appleから新型MacBook Proの発表がありました。残念ながらリーク画像はまるっきりの嘘で、デザイン上の変化はほとんどありませんでしたね(笑)
これもお約束ですが、Appleの常として、発売する製品に関しては具体的な数値や型番など一部をぼかしたスペックで発表してきます
例えばiPadならメモリ容量は秘密だし、MacならCPUの型番が秘密になっています
でも知りたいのはそこなんだよ!
ということで、公式に発表されている数値からハードウェアを割り出し明らかにしてみようというのが当記事の趣旨になります
どこまで明らかにできるのでしょうか……
まずは公式スペックを確認
確認の意味を込めて、まずは公式に明かされているスペック一覧をまとめてみます
※表が見切れている場合、スワイプでスクロール可
MacBook Pro 13 | MacBook Pro 13 Touch Bar |
MacBook Pro 15 | |
CPU | Core i5 2.3GHz(2コア) Core i7 2.5GHz(2コア) |
Core i5 2.4GHz(4コア) Core i7 2.8GHz(4コア) |
Core i7 2.6GHz(6コア) Core i9 2.3GHz(8コア) Core i9 2.4GHz(8コア) |
GPU | Iris Plus Graphics 640 | Iris Plus Graphics 655 | Radeon Pro 555X Radeon Pro 560X Radeon Pro Vega 16 Radeon Pro Vega 20 |
ディスプレイ | 13.3インチ(P3色域) 2,560×1,600ピクセル |
13.3インチ(P3色域) 2,560×1,600ピクセル |
15.4インチ(P3色域) 2,880×1,800ピクセル |
メモリ | 8GB / 16GB LPDDR3(増設不可) |
8GB / 16GB LPDDR3(増設不可) |
16GB / 32GB DDR4(増設不可) |
ストレージ | 128GB / 256GB / 512GB /1TB |
128GB / 256GB / 512GB /1TB |
256GB / 512GB /1TB / 2TB / 4TB |
I/O | USB-C Thunderbolt3×2、イヤホンジャック、2INマイク | USB-C Thunderbolt3×4、イヤホンジャック、3INマイク | USB-C Thunderbolt3×4、イヤホンジャック、3INマイク、ハイダイナミックレンジスピーカー |
特筆機能 | バックライトキーボード | Touch Bar、Touch ID、True Toneテクノロジー、バックライトキーボード | Touch Bar、Touch ID、True Toneテクノロジー、バックライトキーボード |
無線 | Wi-Fi 5、bluetooth4.2 | Wi-Fi 5、bluetooth5.0 | Wi-Fi 5、bluetooth5.0 |
バッテリー | 54.5Whr | 58.0Whr | 83.6Whr |
駆動時間 | 最大10時間 | 最大10時間 | 最大10時間 |
サイズ | 304.1 × 212.4 × 14.9 mm | 304.1 × 212.4 × 14.9 mm | 349.3 ×240.7 × 15.5 mm |
重量 | 1.37kg | 1.37kg | |
価格 | 142,800円~ | 198,800円~ | 258,800円~ |
カラー | シルバー / スペースグレイ | シルバー / スペースグレイ | シルバー / スペースグレイ |
このようになっています
ん~相変わらず何とも言えない構成ですね。今どき2コア続投とか……
今回ハッキリと明かされていないのはストレージタイプとCPUの型番でした。メモリタイプを公表してくれたのは意外でしたね。しかしLPDDR3かぁ
LP付きのメモリは省電力性に優れる反面、やや性能が落ちるという特性があります。私のようなガジェオタ・スペック厨でなければ気にしないかもしれませんが、やはり気持ちのいいものではありません
SSDについては、ほぼほぼ間違いなくNVMeタイプのM.2 SSDが採用されていると思います。これもSSDの特性ですが、容量が大きいものほど速いです
残された謎はCPU型番についてですので、ここを探っていってみましょう
MacBook Pro 13インチモデルのCPU型番
まずは13インチモデルから考えていきます
Touch Bar非搭載モデルは2コア、Touch Barモデルは4コアのCPUとなっており、それぞれCore i5とCore i7が選択できるようになっていますね
Touch Bar非搭載モデル
Touch Bar非搭載モデルですが、こちらは2コアということから第7世代U付き(省電力版)の、モバイル向けCore iであることは確定しています
モバイル向け第7世代Coreで、Iris Plus 640 Graphicsを内蔵しているのは、Core i5-7260U、Core i5-7360U、Core i7-7560U、Core i7-7660Uの4つになりますので、これでi5もi7も二択に絞られました
続いて参考になりそうなのがCPUの動作クロックとGPUのeDRAM容量です。と言っても今回のケースではeDRAM容量は全て同じですので、CPUのクロックにだけ注目してみます
公式を確認すると以下のように書いてありました
i5モデル
- ベースクロック:2.3GHz
- Turbo Boos時:3.6GHz
i7モデル
- ベースクロック:2.5GHz
- Turbo Boost時:4Ghz
ハードウェアを予測するとき注意しないといけないのが、Appleはたまにオーバークロック版のCPUを採用することがあるという点です。しかし基本的にダウンクロックすることはありません
それらも加味しながら先のCPUの動作クロックをチェックしてみると
型番 | ベースクロック / Turbo Boostクロック |
i5-7260U | 2.2GHz / 3.4GHz |
i5-7360U | 2.3GHz / 3.6GHz |
i7-7560U | 2.4GHz / 3.8GHz |
i7-7660U | 2.5GHz / 4GHz |
ということが判明
つまりMacBook Pro 13インチモデルに採用されているCPUは
- Core i5モデル:Core i5-7360U
- Core i7モデル:Core i7-7660U
だということが分かりました!
7260Uや7560Uがオーバークロックしてある場合もあるんじゃないの?
と思われるかもしれませんが、これらは価格もTDPも全く同じCPUとなっています。というかクロックが違うだけの同じコアです
7260U / 7560Uをオーバークロックする意味はまるでありませんし、やったとしたならそれはもう7360U / 7660Uだということになります
わざわざ手間とコストをかけてそんな無駄なことをするはずがないですよね?
ということでMacBook Pro 13インチのCPUはCore i5-7360U / Core i7-7660Uで確定と考えて間違いないと思います
Touch Bar搭載モデル
続いて4コアのTouch Bar搭載モデルを考えていきます
こちらのモデルはIris Plus 655グラフィックを搭載しているわけですが、これに該当するのは第8世代CoreのU付きモデルだけです
第8世代U付きコアでIris Plus 655グラフィックスを採用しているCPUは、Core i5-8259U、Core i5-8269U、Core i7-8559Uの3つになります
Core i7に関しては1種類しかありませんので、i7モデルのCPUの型番は8559Uで確定だと考えられますが、i5モデルの方はどうなのでしょう?
またも公式サイトをチェックしてみます
i5モデル
- ベースクロック:2.4GHz
- Turbo Boost時:4.1GHz
i7モデル
- ベースクロック:2.8GHz
- Turbo Boost時:4.7GHz
とのこと
そしてCPUの動作クロックの方はというと
型番 | ベースクロック / Turbo Boostクロック |
i5-8259U | 2.3GHz / 3.8GHz |
i5-8269U | 2.6GHz / 4.2GHz |
i7-8559U | 2.7GHz / 4.5GHz |
というような感じになっています
ピッタリ合うのが無いじゃん
さっきの「オーバークロック」の話を思い出してみて
先ほど話した通り、Macに搭載されるCPUはオーバークロックされるケースがあり、そしてダウンクロックはされないという原則があるとお伝えしました
以上の点から考えると、MacBook Pro 13 Touch BarモデルのCPUは
- Core i5モデル:Core i5-8259Uのオーバークロック版
- Core i7モデル:Core i7-8559Uのオーバークロック版
と考えて間違いないかと思われます
実はこのCPUは、昨年2018年モデルに使われていたCPUと同じなのですが、オーバークロックされた分、わずかとは思いますが性能向上が見込めます
でも昨年のモデルを買った方にとっては買い替えるほどではないかもしれませんね
MacBook Pro 15インチモデルのCPU型番
ということで、13インチモデルの方の型番は明らかになりました。ぶっちゃけ大した性能アップじゃなくて残念という気持ちです(泣)
しかし第9世代Core iが選べるようになった15インチのアップデートこそがある意味本命と言えますので、次はこちらを探っていきたいと思います
第9世代のノートPC向けCore i7、及びCore i9のラインナップは、Core i7-9750H、Core i7-9850H、Core i9-9980H、Core i9-9980HKの4種類となっています
2種類存在するCore i9モデルについては、9980Hと9980HKの使い分けで確定と思われますが、i7モデルの方はどうなのでしょうか?
先ほど同様、まずは公式サイトで動作クロックを確認してみます
i7モデル
- ベースクロック:2.6GHz
- Turbo Boost時:4.5GHz
i9モデルその1
- ベースクロック:2.3GHz
- Turbo Boost時:4.8GHz
i9モデルその2
- ベースクロック:2.4GHz
- Turbo Boost時:5GHz
だということが分かりました
そして候補に挙がっているCPUの動作クロックがこちら
型番 | ベースクロック / Turbo Boostクロック |
i7-9750H | 2.6GHz / 4.5GHz |
i7-9850H | 2.6GHz / 4.6GHz |
i9-9980H | 2.3GHz / 4.8GHz |
i9-9980HK | 2.4GHz / 5GHz |
ピッタリマッチするものがありますね。そしてi9モデルについても、どちらもピタリと同じ数値となっています
以上のことからMacBook Pro 15インチモデルのCPUは
- Core i7モデル:Core i7-9750H
- Core i9モデル(基本):Core i9-9980H
- Core i9モデル(カスタム):Core i9-9980HK
であり、動作クロックは定格と考えて間違いないでしょう
型番が分かったので性能差を比較
型番を明らかにすると、こうやって予測できるのが楽しいんですよね♪
それぞれのCPUの性能差を比較してみます
MacのモデルとCPUの型番 | CineBench15 スコア |
GeekBench4 スコア シングル / マルチ |
13インチ i5モデル Core i5-7360U |
354 | 4450 / 9621 |
13インチ i7モデル Core i7-7660U |
403 | 5012 / 10042 |
13インチ Touch Bar i5モデル Core i5-8259U |
647 | 4417 / 16876 |
13インチ Touch Bar i7モデル Core i7-8559U |
672 | 5388 / 19324 |
15インチ i7モデル(6コア) Core i7-9750H |
1166 | 5424 / 24701 |
15インチ i9モデル(8コア) Core i9-9980H |
1721 | 5457 / 29798 |
15インチ i9モデル(8コア) Core i9-9980HK |
1742 | 5981 / 33024 |
※数値は実機スコアではないです。また、13インチTouch BarモデルはOCされていますので、これよりもやや良い結果になるのではないかと予想します
値段が上がるほど性能も順当に上がっていってるのが分かりました。お金を出せば出すほど幸せになりそうですね(笑)
ついでにGPUの性能も比較して、妄想を楽しんでおこうかと思います
GPU | passmark スコア | Fire Strike Graphics スコア |
Iris Plus Graphics 640 | 1415 | 1393 |
Iris Plus Graphics 655 | 1960 | 2165 |
Radeon Pro 555X | 3235 | unkown |
Radeon Pro 560X | 3687 | 5699 |
Radeon Pro Vega 16 | unkown | unkown |
Radeon Pro Vega 20 | 6291 | 8979 |
まだスコアが上がってきていないものもありますが、前後のモデルから何となくは予測できそうですね
しかしこうしてみると、Windows PCが軒並みRTXを搭載してきている現状を考えるとMacBook ProのGPUはショボ過ぎると言わざるを得ないですね
安ければ文句も無いんですが、これで信じられないほど値段が高いというのでは正直厳しいです
Mac OSで使う方なら最適化されますのでまだいいんでしょうが、Boot Camp等でWindowsを動かそうと考えてる人は注意が必要になります。かなりコスパは悪いですのでね
スコアの参考にさせていただいたサイト様
おわりに
ということで今回は新型MacのCPU型番を予測してみました
お金持ちだったら自分で買って細かく検証するのですが、残念ながら貧乏自営業ですのでそれが許される身の上ではありません
…………
どうせすぐに詳細情報が出てくると思うのですが、こうしてアレコレ妄想している時間も楽しいものですよね(笑)
同じようなガジェット好きの方の参考になれば幸いです
それではまた~
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