あけましておめでとうございます。本年もりんごロイドをどうぞよろしくお願い致します
新年最初のお楽しみと言えばCESですね。まずはそこで公開予定にもなっている、現在私がメインのサブ機として使用しているALIENWARE X14の後継機、ALIENWARE X14 R2について書いていきたいと思います
この記事の公開時点ではまだ開催前ですので、実際に展示が始まったらまた変わる部分もあるかと思いますが、今の時点で感じる「進化してて羨ましいなぁ」という部分と「今のR1の方が良いなぁ」と思う部分をまとめていきたいと思います
ALIENWARE X14 R1とR2の比較
まずは自分も愛用している現行モデルのR1と、次期モデルのR2とを比較していきます。おまけで、こちらもCES2023で公開予定の14インチラップトップ、ASUS Zephyrus G14も一緒に比較します。この機種のことについてはまた別記事で詳しく書きますね
ちなみにそれぞれの機種でスペック違いがいくつかありますが、最上位モデルでの比較となります
※Zephyrus G14はAnime Matrixの有無 / ディスプレイをmini LEDにするかどうかで厚さ重さが変わります。詳しくは別記事参照してください
Alienware X14 R1 |
Alienware X14 R2 | Zephyrus G14 2023 |
|
CPU | Intel Core-i7 12700H 45W | Intel Core i7-13620H 45W | AMD Ryzen 9 (Zen4) |
GPU | Nvidia Geforce RTX 3060(60W-75W) 6GB GDDR6 |
Nvidia Geforce RTX 4060(85W) 8GB GDDR6 |
Nvidia Geforce RTX 4090(125W) 16GB GDDR6 |
メモリ | 32GB LPDDR5-5200 デュアルチャネル 増設不可 |
32GB LPDDR5-6200 増設不可(?) |
32GB DDR5-4800 |
ストレージ | 1TB PCIe 4.0 SSD | 最大4TB PCIe 4.0 SSD | 1TB PCIe 4.0 SSD |
ディスプレイ | 14インチ 16:9 1920×1080 144Hz 400nits DCI-P3 100% / 応答時間3ms |
14インチ 16:10 2560×1600 165Hz DCI-P3 100% / 応答時間3ms |
14インチ 16:10 2560×1600 165Hz DCI-P3 100% / mini LED |
キーボード | 日本語キーボード / シングルゾーンRGB マルチメディアキーが最右列 |
※日本語配列未発表 シングルゾーンRGB マルチメディアキーが最右列 |
※日本語配列未発表 シングルゾーンRGB マルチメディアキーが上段別列 |
通信 | WiFi 6E(Intel AX211) Bluetooth 5.2 |
WiFi 6E Bluetooth 5.3 |
WiFi 6E Bluetooth 5.2 |
IOポート | Thunderbolt4×2 USB Type-C×1 USB Type-A×1 HDMI 2.1 microSDカードスロット 3.5mmコンボジャック |
Thunderbolt4×2 USB Type-C×1 USB Type-A×1 HDMI 2.1 microSDカードスロット 3.5mmコンボジャック |
USB4 Type-C ×1 USB3.2 Type-C×1 USB3.2 Type-A×2 HDMI 2.1 microSDカードスロット 3.5mmコンボジャック 電源ポート |
バッテリー | 80.5Wh | 80.5Wh | 76Wh |
サイズ | 321.5 mm×262.77 mm×14.5 mm | 321.08 mm×260.41 mm×14.5 mm | 312 mm×227 mm×19.5 mm |
重量 | 1.841 kg | 2.084 kg | 1.72 kg |
この構成での 実売価格 |
28万円前後 | 未定 ※R1より$300高くなるという噂 |
未定 |
というような感じになってます
Zephyrus G14はスペック番長で相変わらず惹かれますが、この記事はALIENWAREに関するものなのでここからはその2つにだけ絞って雑感を書いていきます
ALIENWARE X14 R2になって良くなった点
まず総評として、重量こそ重くなったものの微妙にサイズが小さくなって性能は微妙に向上したという点は良いのではないかと思います。マイナーチェンジと言っていいぐらいの進化にも見えますが堅実なバージョンアップとも言えるかもしれません
GPUにRTX4060を採用
最も堅実かつ嬉しいスペックアップがここなのではないかと思います
グラボの進化によってソフトウェア(例えばDavinci Resolveなど)が求めるVRAM量も増えてきました。そうなるとRTX3060の6GBでは心もとないところもあるのですが、RTX4060ではVRAM量が8GBに増加しています。もちろん性能自体の向上もありますので、個人的にも一般的にもこの部分が最も惹かれるポイントかなと思います
高解像度化 / 16:10アスペクト比を採用
ここは意見が分かれるところかと思います。私個人としては実はこの部分にはネガティブな意見もあるのですが、一般的には喜ばれるだろうということで挙げています
先代のR1は解像度が1920p×1080pまでとなっていました。正直14インチであればフルHD解像度で十分すぎるぐらいではあるのですが、前モデルでは不満が多く出ていた部分でもありましたので、DELLはこの部分を解消してきてくれました
ネイティブ解像度で使用せず画面のスケーリングをアップして使うという人が大半になってきましたので、精細さをより感じられるディスプレイになったのではないかと思います
もうひとつの16:10アスペクト比採用の方は個人的に歓迎です。ゲームではなく作業する場合にはやはり縦方向の広さというのはありがたいです
ただこれも意見が分かれそうで、同サイズのディスプレイの場合、縦に長くなるということは横に短くなるということを意味します。ですので使い方によってはR1よりも画面が狭くなったように感じる方もいるだろうと思いますので使い方によっては注意が必要でしょう
16:9や21:9のコンテンツを扱う人はそう感じそうです。動画とか良く見るって人はちょっと注意かもしれませんね
ALIENWARE X14 R2のイマイチな点
しかしいいところばかりではありません。気になる点もあります
R2に買い替えるの?
と訊かれたら、正直なところ今回は見送ろうと思っていますので次はそのあたりを書いていきます
CPUの進化が弱い(気がする)
これはALIENWAREのせいではなく完全にIntelのせいなのですが、Raptor Lake(第13世代 CPU)はAlder Lakeが見せてくれた劇的な進化と比べるとかなり控えめな進化になってしまってます。ぶっちゃけほぼ性能向上は無いと言ってもいいぐらい
また、これは実際に製品が出てこないと分からないところですがR1の12700Hは14コア20スレッド(Pコア6、Eコア8)だったのに対してR2の13620Hは10コア16スレッド(Pコア6、Eコア4)となっています
一応表でまとめておくと
R1 Core i7-12700H |
R2 Core i7-13620H |
|
コア数/スレッド数 | 14コア/20スレッド | 10コア/16スレッド |
Pコア数 |
6 | 6 |
Pコアベースクロック | 2.3GHz | 2.4GHz |
Pコアターボクロック | 4.7GHz | 4.9GHz |
Eコア数 | 8 | 4 |
Eコアベースクロック | 1.7GHz | 1.8GHz |
Eコアターボクロック | 3.5GHz | 3.6GHz |
TDP | 45W | 45W |
最大TDP(PL2) | 115W | 115W |
L3キャッシュ | 24MB | 24MB |
という感じ
Eコアはどちらも同じGracemontアーキテクチャなので、(Eコアがどこまで寄与しているのかという問題は置いておいて)クロックが微増したと言ってもコア数半減による影響の方が大きいでしょう
肝心のPコアについてGolden CoveからRaptor Coveに進化したことでどこまで性能向上しているのか? ということが重要になってきそうですが、冒頭にも書いたようにどうも劇的な進化はないっぽいんですよね……
R2の13世代CPUは進化と言えるのか? 今後のレビューなど注目してみたいと思います
PD3.1に対応してくれていない
これは確認できていないので「たぶん」という話になってしまうのですが
ALIENWARE X14の大きなセールスポイントのひとつに『Type-Cコネクタで充電する世界初のゲーミングラップトップ』というものがありました。専用ACアダプタの形状がUSB Type-Cになっていて、130W(20V/6.5A)の給電を可能にするものとなっているのです
去年からPD3.1が登場し、最大で240Wの給電を行えるようになりましたがこれには電流の上限(5A)があるため、せっかくType-C形状で給電するALIENWARE X14なのにPD3.1充電器でも理論上100W(実際には90W)の給電しか行えませんでした
後継機では当然ここを対応してきてくれるだろうなぁ。ついにPD充電器だけでフル性能を発揮できるようになるなぁ
と期待していたのですが、どうもR2になっても非対応のようです
そもそもALIENWARE X14 R2のハードウェアの仕様はR1からほとんど変わっていないようです。ディスプレイが変わったので結構大きなアップデートのように感じるのですが、実際のところはやはりマイナーアップデートになってしまっているというのがちょっと残念な点です
デザインが悪くなってしまった(ToT)
個人的にはここが最もガッカリしたポイントになっています
分かりますでしょうか? 大きくは変わっていないのですが、天板に刻印されていた数字のデザインが廃止(Mモデルが引き継いだ)され、シリーズ名である『X』というデザインになりました
これは改悪と言わざるを得ません
えぇ~!? それだけのことで???
と思うかもしれませんが個人的に超大事なポイントになります。全然好みじゃないです。Xって、なに? しかもエンボス加工だからメリハリが効いてなくてカッコ悪い
あと、これは映りの問題だけかもしれませんが現在のルナライトカラーに比べてシルバー成分が強くなってしまっている(?)ように感じます。これはCESでの実機写真を待ちたいとは思いますが、もし本当にシルバーに寄せてしまったのなら改悪だと感じます
動画レビューもいくつかあるのですがどれも照明がキツくて今のところはっきりした色味が分かりませんでした……
まとめ
ということで今回はCES2023で公開されると思われるALIENWARE X14 R2について、現状分かってる範囲で感じたことを書いてみました
毎度のことながら私としては新モデルが発表されたら現行機種を売って乗り換えようと思っていたわけですが、今回書いたように性能が大して上がらないのにデザインは劣化という現状を見るにちょっとドナドナするのは様子見ようかと思っています
R2が一般販売されると必然的にR1はディスコンになるわけで、そうするともう二度とR1のデザインを手にすることが出来なくなってしまうと思われます
ALIENWARE X14 R1のデザインは本当に所有欲を満たしてくれ、かつてここまでデザインに惚れ込んだ(しかも性能もそこそこ満足いく)機種はありません。貴重な遺産として、性能的に満足できなくなっても持ち続けた方がいいのかなと悩むところです
なお、性能的に気になる機種としてASUS ROG Zephyrus G14 2023が発表されますので次はそちらの機種について書いてみたいと思っています
それではまた~
コメント
デザイン改悪、全く同意見です……
X16の方は色々と動画が出てきていますが、そちらを見る限り思った以上にシルバー感が強くこれだけで買う気が無くなりました。
また筐体自体も丸みを帯びたデザインに変わっており、SF感が消えて非常に安っぽい印象になってしまいました(個人的にはこちらの方が致命的)
角張ったあの感じが好きだったのにどうして……😭
私にとってファンの騒音の改善があるかどうかがポイントですね。R1で一番不満だったのはどのプロフィールを使っても100%ファンが回るし、静音の場合はTDPを15wまで下げてしまうので全然使えないし。
R2では静音でもそこそこ使えるようにしてくれかどうかがポイントになります。