先日、出品者としてヤフオク!を使っていて遭遇したできごと
「間違えて入札しちゃったから取り消しておいて下さい」
という入札者からのメッセージが届きました
何気に私、こうしたケースが初めてだったのですが対応に非常に悩んでしまいましたので、今回はちょっとそのあたりのことを書いてみようかと思います
入札キャンセルをするということ
入札者さんの言い分はこうで
他の出品と間違えたから取り消しておいてくれ
ということでした
まず、私のように昔からオークションをやっている身としては、一度入札したものに対して気軽に「キャンセルしといて」と言ってこれる神経がちょっと信じられませんでした。時代・・・なのかなとも思いましたが、少し考えたらあり得ないということは十分に分かると思うのですが
もしオークションで「やっぱやーめた」がまかり通ってしまうと、オークションという売買方式自体が成り立たなくなってしまいます
大げさだよ。ちょっと間違えただけじゃん
と思うかもしれませんが、他人からはミスだったのかそれ以外の身勝手な原因(他に安いもの見つけたとか)なのか判断がつきません。ですので「間違えちゃった」に対応するってことは、他のあらゆる入札に対してもキャンセルを受け付けるってことになっちゃうんですよね
すると、悪意を持った人であれば初回入札時に
とか入札して嫌がらせできちゃうわけです。そうしたら絶対に他の方は落札できませんので、後は適当に「間違えた」とでも言ってキャンセル受ければ簡単にオークションをぶっ壊すことができてしまいます
しかしこういうことをする人ってのは勝手なもので
は? 馬鹿じゃん。次点入札者がいるじゃん
とか言ってきたりするわけなんですが、あなたのせいでこうしたう次点入札者の方をはじめとした他の参加者の方に対しても多大な迷惑をかけてるってことを理解してほしいです
次点入札者の方は、自分の入札が高値更新された時点で購入意欲を無くされてしまっているケースも少なくありません。そのお金で別の商品を買っていたりします
それなのに突然「あなたが繰り上げ落札者になったので購入して下さい」とか言われても困るわけなんですよね
オークションは一度行った入札には責任を持たなければいけないと思っています。例えば後からもっと安い商品が出品されたり、自分のミスで入札してしまったとしても、一度入札した以上は絶対に取引しなければならないのがオークション
そうしたリスクの代わりに、他で買うよりも安く買えたりする可能性もあるのがオークションのいいことだと思います
ただ最近はヤフオク自身がフリマも併設していたり、メルカリやラクマなど類似サービスが増えてきているせいで、そういったルールをきちんと分かってない利用者の方が増えてきてしまったのかなとも思います。これはサービスを提供している側の責任でもありますかね
本当に購買意欲のある方の入札を不当に阻害し、究極的にはオークションシステム自体ぶっ壊すことが可能な入札キャンセルは絶対に行わないようにしていただきたいものです
入札キャンセルを損得勘定で考えた場合
以上が道義的な理由・常識的な理由での考え方です。つまり
入札キャンセルとか多くの方に迷惑をかける行為をまかり通らせるわけにはいかない。絶対に対応しない!
と、断固たる対応をするというもの
ところが損得勘定で考えてみると、入札キャンセルを受けた方が出品者にとっては得になる面が多いのも事実としてあります
このせいで実際にはキャンセルを受けてしまっている出品者の方も多く、それに味をしめた利用者がどんどんキャンセルを繰り返すようになり悪循環が生まれています。ネットを見ても「ヤフオクのキャンセルは簡単」とか書いてるサイトがいくつもあったりして殺意が芽生えそう
キャンセルを受けるとどんな損得があるのか、まとめてみましょう
メリット
- オークションを問題なく終えられる可能性が高い
- 余計な手間・お金がかからない可能性が高い
- トラブルや嫌がらせを受けない可能性が高い
デメリット
- 次点落札者さんに迷惑をかける可能性がある
- 良心の呵責(オークションシステム破綻の片棒を担いでしまう)
こんな感じになっています
キャンセルを突っぱねた場合にはここに挙げた損得が逆転するわけですが、その場合でも次点落札者さんに迷惑をかけることになる可能性があるため、キャンセルを受けないことのメリットは「良心が痛まない」という一点しかありません
もう少し補足します
まず、入札キャンセルを受け付けないとキャンセルを頼んできている購買意欲の無い入札者がそのまま落札してしまう可能性が高いです。この人は購買意欲が無いわけですから、落札しても代金を支払ってくれない可能性が非常に高くなります
そうなってしまった場合にはこの落札者をキャンセルして再出品するしかないのですが、ヤフオクのシステム上、落札者が出たのにキャンセルすると落札システム手数料という代金を出品者が支払わなければなりません。一方、入札時点でキャンセルすると1円もお金がかかりません
また、次点入札者さんがいる場合この人には多少の迷惑をかけてしまうわけですが、もしこの人が購買意欲を失っていなければそのまま問題なくオークションを終えて取引することが可能となります
デメリットとしてはトラブル等の心配もあります
鉄の意志を持って絶対にキャンセルさせないと対応し、相手方が渋々代金を支払って取引に至ったとしても、その後商品に対してのクレームや嫌がらせ評価を受けたり、酷いものになると商品をわざと壊して「写真と違う!」とかゴネてくるリスクがあります
こうしたことからキャンセルを受けてしまう出品者さんが多いように思います。ヤフオクのシステム上の穴をついたワガママですよね
入札キャンセルを受けたのか
で、私がどうしたのかという話ですが、やはり性格的にズルいやり方が受け入れられずキャンセル依頼は突っぱねました
その際商品説明欄に「入札キャンセル依頼が出てしまったこと」、「次点入札者さんに繰り上げ落札の連絡がいくかもしれないこと」、「その時には購入を強制しないこと」、を追記しました。ハッキリ言って余計な手間ですしお金もかかりますが仕方がないです
その後はもう
誰かこの身勝手バカの入札額を上回る額で入札してくれますように~
とお祈りしながらオークションの行く末を見守っていました。幸い、終了15分ぐらい前にお馬鹿さんの入札額を千円上回る入札者の方が現われてくれて、オークションは無事に終了しました…
ハッキリ言って精神衛生上良くないです。良くないですが、出品者の方もこうした断固たる決意を持って出品しなければいけないのかなと思いました。それもまたオークションのリスクですかね
その後、このお馬鹿入札者をブラックリストに登録したのは言うまでもありませんね
まとめ
ということで今回は私がヤフオクで遭遇した入札キャンセルトラブルについて軽く書かせていただきました
現状、こうした身勝手利用者に対するペナルティは、ヤフオクシステムからの「非常に悪い落札者です」という評価だけです。入札時点で出品者がキャンセルを受けてしまった場合には、何のペナルティもありません
ヤフオクにはぜひともこうした状況を重く見て、もっと厳格な対応をとってほしいと願います
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