とても残念なのですが、Core i7-8709GがディスコンということでポシャってしまったっぽいこちらのノートPC……
※12月2日追記:出張から帰ってきたら発売されてたー!
そこで代わりに目をつけていたのがRazer Blade StealthにGTX 1650を載せてしまった、Razer Blade Stealth GTX Modelです
しかしここにきて新たな選択肢が登場し非常に悩んでいます。それがMSI Prestige 14という機種。スペック厨なガジェオタの方なら既にご存知のことと思いますが、10日ほど前に発売されました
この両機種はどちらもGTX 1650(Max-Qデザイン)を搭載し、CPUには第10世代のIntel Coreプロセッサーを採用しているのですが、少し毛色が異なっています
そこで今回は、どちらを買おうか非常に悩ましいこの両機種を比較して優柔不断な自分にサヨナラしたいと思います
MSI Prestige 14とRazer Blade Stealth GTX Model比較一覧表
ということでまずはいつものように、一覧表でざっとスペックを比較していきたいと思います。個人的に「優れている」と思う点は赤字にしてあります
MSI Prestige 14 | Razer Blade Stealth GTX Model | |
CPU | Core i7-10710U | Core i7-1065G7 |
GPU | GTX 1650 Max-Q 4GB GDDR5 VRAM | |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | 512GB SSD M.2 NVMe | |
液晶 | 14インチ フルHD 100% sRGBカバー |
13.3インチ フルHD/4K 100% sRGBカバー |
I/O | Thuderbolt3 Type-C×2、USB2.0 Type-A×2、micro SDカードリーダー、イヤホンコンボジャック、インカメラ | Thuderbolt3 Type-C×1、USB3.1 Gen2 Type-C×1、USB3.1 Type-A×2、イヤホンジャック、インカメラ(720P)、マイク |
ネットワーク | Wi-Fi 6、Bluetooth5.0 | Wi-Fi 6、Bluetooth5.0 |
バッテリー | 4,600mAh(3セル) 最大10時間駆動 |
53.1Wh 最大10時間駆動 |
サイズ | 319 × 215 ×15.9 mm | 304.6 × 210 × 15.3 mm |
重量 | 1.29Kg | 1.39Kg |
価格 | 168,080円(税込) | $1,799.99 ※日本は上乗せされるので23万円ぐらい? |
※3月3日修正更新
Prestige 14のWi-Fi対応が「Wi-Fi 5」と表記されておりました。私のミスです。大変申し訳ございませんでした
こんな感じですかね
サイズは近いと言っても、13.3インチと14インチで微妙に差がありますので、それらも含めて用途をよく考えた方が良さそうですね
CPUの性能はどちらがいいのか?
どちらもまだ実機がありませんので、ベンチマーク結果を参考にしたり先行入手された方の検証を参考にさせていただく形になってしまいますが……
グラボは同じものなので理論上のスペックは同一です。ただし、未だRazer Blade Stealth実機でのグラフィック性能ベンチ結果を見つけることができず、こちらの比較は少々おあずけです
参考までに。GTX1650 Max-Qの性能はデスクトップ版の3割減ぐらい。普通のモバイル版の2割減ぐらいです。それでもMX250の2.5倍ぐらいの性能があります
しかしCPUは違っていますし実機のベンチ結果も出ていますので、ここから両者の処理能力を比較していくことが可能そうです
MSI Prestige 14に搭載されているCPUはCore i7-10710U。Razer Blade Stealthの方に搭載されているのはCore i7-1065G7となっていましたね。このCPUはどちらも第10世代のIntel Coreプロセッサーなのですが、特徴が違っています
Core i7-10710Uは従来の14nmプロセスルール(14nm+++)で製造されたCPUで、第8世代Coreまでの流れを汲むCPUと言えます。Comet Lakeというコードでも呼ばれています
第8世代で4コア化されたUシリーズプロセッサですが、何とComet Lake世代のUシリーズには6コアのCPUが登場しました。それがこちらのCore i7-10710Uです。マルチコアに最適化されたアプリケーションであれば、単純に第8世代CPUの5割増しの能力を発揮できることが期待できます
それに対してRazer Blade Stealthに採用されているのCore i7-1065G7はIce Lakeというコードネームで知られるもので、製造プロセスが10nmに微細化されています。それによりより省電力化をしつつ、サイズに余裕ができたため、主に統合グラフィック性能を底上げすることができるCPUとなっています
この両者はどちらにも長所があり、本当なら優劣をつけられるものではありません
しかし先ほどの一覧表ではCore i7-10710Uの方が優れているとしました。これはこの両製品がdGPUを搭載しているからに他なりません
グラフィック性能は外部GPUによって賄うのですから、別に内蔵GPUが優れている必要はありません。それであれば、同じTDPで物理的なコア数が多い10710Uの方が優る場面が多いということで、今回はこのような評価としました
なお両者の動作クロックは以下のようになっています
- Core i7-10710U:ベースクロック1.1GHz / ターボクロック3.9GHz / シングルコアターボクロック4.7GHz
- Core i7-1065G7:ベースクロック1.3GHz / ターボクロック3.5GHz / シングルコアターボクロック3.9GHz
Ice Lakeに採用されているSunny CoveコアはIPC(クロックに対する命令数)が最大18%向上しているとされていて、クロック数が下がっても前アーキテクチャに匹敵する性能が発揮できると言われていたのですが、実際のベンチマークを見てみるとけっこう違いがあります
Ice Lakeがイマイチという評判はマジなのか……?
ただ、ベンチマークソフトもちょうど世代交代の時期ですので、新しいベンチ結果(GeekBench5とかCINEBENCH R20とか)が出揃ってきたらまた評価も違ってくるかもしれませんね
ベンチ結果を参考にさせていただいたのはNotebook Check さんです。いつもお世話になっています
性能以外の長所・短所を比較する
ではそれ以外のポイントを比べていきたいと思います
ディスプレイについては、ともにsRGBカバー率100%の液晶を搭載しています。Razer Blade Stealthなら4Kタッチパネルも選ぶことが可能
実はMSI Prestige 14にも4Kモデルがあるのですが、そちらは現時点ではMX250搭載モデルしかラインナップが無く、GTX1650を搭載したければフルHDモデルしかありません。なぜ!?
MSI Prestige 14の4K液晶だったらAdobe RGBカバー率も100%だったのに……画竜点睛を欠くって感じですかね。ちなみにRazerの4KモデルはフルHDと同じsRGBカバー率100%にとどまっています
なお、4Kモデルは画像の通りグレーに青いヘアライン加工がなされたデザインですが、GTX1650搭載モデルは日本において、現時点でホワイト版しか購入(予約)することができません
オープン状態の画像はイマイチに見えますが、純白カラーは個人的に好きですし天板とかもオシャレかなと思います
なぜか吸気口もしゃれおつデザインです(笑)
続いてポート関係なのですが、MSIが前モデルまでは死守してくれていたHDMI端子がついにオミットされてしまいました。もう時代じゃないよってことなんでしょうかね。その代わりどちらの機種もサンボル対応のUSB TYPE-C端子が備わっていますので、変換プラグさえ用意すれば画面出力自体は問題無しです
MSI Prestige 14でちょっと気になるのはUSB TYPE-AポートがどちらもUSB2.0な点です。コストの問題とか色々あるのでしょうが、マウスの接続用とかに割り切った方がいいかもしれませんね
幸いTYPE-Cポートが2つあるので、外部メディア等を使う時はそっちで大容量データのやり取りなどすると速いとは思います
micro SDカードリーダーがあるのはカメラやドローンを使う身としては嬉しいポイントです
続いてネットワークなのですが、こちらはRazer Blade Stealthの方がWi-Fi 6(IEEE802.11 ax)まで対応しているのに対してMSIの方はWi-Fi 5止まりとなっています
私はWi-Fi 6対応のルーターが身の回りにありませんので気にしませんが、人によってはこの差は結構大きいかもしれませんので注意して下さいね
続いてサイズ・重量なのですが、ここが悩ましいポイント。MSI Prestige 14はRazer Blade Stealthと比較すると縦も横もフットプリントが大きいです……
液晶サイズが違うので当然とも言えるのですがそれにしてもこの横幅は、以前に大きすぎて嫌になったSurface Book 2 13.5インチ版よりもデカい。縦幅は小さいけど、それにしても比べてみると意外と差があります
厚さはどちらもほとんど変わらないし、重量に至ってはMSI Prestige 14の方が軽くなっていてスゴイとは思うのですが……うーん
あ、一覧表に載せていない部分でも比較したいところがありました。キーボードについてです
MSI Prestige 14のキートップデザイン、フォントはとても好きなのですが、前モデルと変わらずエンターキーの右側にPage UPキーなどが配置されたデザインが続投されています
これ、慣れないとミスタッチが多くてツラいんだけど、この形には慣れたくないというジレンマがある配列なので非常に悩ましいところです
ちなみに日本で発売されるモデルは画像とは違ってJIS配列となります
最後に価格についてなのですが、これはMSIが素晴らしいですね
前モデルのPS42もコスパ最高なモデルでしたが、その価格帯を維持してくれています。最近はどこのメーカーも高価格が当たり前になってきてしまっているので、20万円以下でこのスペックというのはめちゃくちゃ魅力的に感じます
それに対してRazerはどんどん値段が上がっていく……
で、結局どっちを買うの?(まとめ)
主にCPUの違いによって微妙に差があることが分かった今回
結局どっちを買うのかというと……MSI Prestige 14を買ってみようかなと思いました。と言ってもコレ、けっこう妥協な部分もあります
もし私がお金持ちだったらRazerの4Kモデルを買ったと思います。この程度の性能差だったら、よりサイズの小さいRazer Blade Stealthの方が魅力的ですし、dGPUを積んでいるので4K液晶がネックになることも無いと思うので
でも悲しいことに現実はド貧乏人なので、コスパを考えるとMSIの方を買うのが私には合っているのかなと思いました。一応microSDカードが使えるとか、キートップデザインが好みというメリットもありますし
でも、無いとは思いますが万が一に備えてRazer Blade Stealthが日本で発売されるまでは待ってみようと思っています。万に一つ、いや億に一つの可能性でおま国価格にならず、198,000円とかでリリースされたとしたら、Razerの方を買いたいかなぁ……
そんな薄っい期待をしながらもう少しだけワクテカして過ごしてみたいと思います。結局優柔不断の解決にはならなかった気もしますが(笑)
それではまた~
コメント
MSIの前モデル(PS428RC)を所持していましたが、キーボードが無理で直ぐにThinkPadX1Extermを買いました。
ACアダプタとケーブルも大きく邪魔でしたが、今回のモデルはUSB-PDらしいので、そのあたりは解消しているようですね。
ほんとはキーボードの右上に電源ボタンも嫌なので、できればマウスコンピューターの製品が出て欲しいところですが、
出なかったらRazer Blade Stealth買う予定です。
もんきぃさん
いつも貴重なコメントありがとうございます。やはりMSIのキーボードは無理でしたか(笑)
私も予算が許せばRazer Blade Stealthがいいのですがちょっと厳しそうです。
一応、日本価格が明かされるまでは様子見たいと思います。私がJIS配列好きなんで、個人輸入の選択肢は無いんですよね……
Razer Blade Stealthのキーボード右上電源は私もかなり引っ掛かる部分で悩ましいです。絶対DELキーと誤爆しそうな予感がしますよね
マウス、Kaby Lake-G最上位SKU搭載の13.3型ゲーミングノート
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1218374.html
出ましたね!
速攻注文しました。
18日発送だそうです。
ワクワクが止まりません!
Prestige-14はwifi6対応していると思います。
電池の容量も52.7whとほぼ同じです。(実機で確認)
USB2.0までですがUSB-Cはサンダーボルトなので3.1まで対応しているので問題なしだと思います。
総合的にMSIの方がよさそうに思います。
参考までカキコさせていただきました。
https://jp.msi.com/Content-creation/Prestige-14-A10X/Specification
きたさんさん
コメント、情報提供ありがとうございます
該当部分は私のミスだと思います。修正しておきました
電池の容量は間違っていなかったので修正しておりません(3セル×4600mAh)の記載通りです
ただ、セルはOCされていて3セルで11.4Vほどになっているようですね。貴重な情報をありがとうございます