※2020年1月更新:スペックが大幅に変更されたので記事を大幅修正しました
ゲームパッドとキーボードを搭載し、小型ながらも一定の性能を持つUMPCであるGPD WIN2
私も愛用している機種です
1か月ほど前からこの機種の後継機についての噂が飛び交うようになりました
その名も
GPD WIN MAX
です
ある程度情報が集まってきましたので、自分への備忘録も兼ねてここで一度、現時点で判明している情報をまとめておきたいと思います
新情報が出てくる度にまとめを更新していければと思っていますので、管理人同様、手っ取り早く現在の状況が知りたい方は参考にしていただければと思います
GPD WIN MAXの概要
冒頭でGPD WIN 2の後継機と書いたことからも分かる通り、この機種は元々「GPD WIN 2 MAX」という名称で、現行のGPD WIN 2をさらに大型化した製品となると言われていました。そしてそれとは別に「GPD WIN 3」という新機種の噂も存在していました
ところが最近になり、APUにAMDのRyzen Embedded V1000シリーズが搭載されるっぽいという情報が出てくると同時に、製品名から「2」が外され、「GPD WIN MAX」という名称に変わったという経緯があります
この名称変更がGPD WIN 3の開発を中止し、GPD WIN MAXに一本化されたことを意味するのかどうかは今のところ分かっていません
ただ、GPD WIN MAXが従来モデルよりも大型になるのは確実なため、今まで通りのサイズ感を望むユーザーのためにGPD WIN 3も並行して開発されるのではないかと予想します
GPD WIN MAXの性能
先に書いたように、GPD WIN MAXにはこれまでのIntel製CPUではなく、AMD製のAPUが使われることがほぼ確実だということが分かってきました
AMD Embedded V1000シリーズということ以外、詳細なモデルは分かっていませんが、V1605Bではないかという見方が有力です
Intelの第10世代コアであるIce Lakeが搭載されることが決定しました。GPD Win 2と比較すると、TDPが5Wから15W(cTDPが有効なら25W)に大幅増加。コア数が倍の4コアに増加。グラフィック性能が概ね2.5倍程度増加となっています
この章のこれ以降の文章は古い情報ですので参考にしないで下さい
※画像引用元:liliputing
※画像引用元:liliputing
拡大して見るとRyzenの表記が確認できます…
これは先に発表されたSMACH Zと同じもので、GPD WIN 2で使われていたCore mプロセッサの倍となる4コアCPUを搭載したAPUです
WIN 2と比較して性能がどこまで伸びるかは、ハードウェアがAPUのTDP上限をどこまで許容するかによって変わります
SMACH ZはTDPを15W出力にすると発表していますが、その場合でのCore m比での性能は1.5倍~2倍程度になります
この後説明しますがGPD WIN MAXは8インチ級の端末になると言われていますので、30W以上を許容できるとは考えられません
メーカーが死ぬ気で頑張ってくれてTDP25Wを実現できたと仮定すると、前モデルの2倍超の性能を実現できることになります
※画像引用元:liliputing
結構立派なヒートシンクをつけてくれていますが果たして……
また、APUという表記からも分かる通り、AMD Embedded V1000シリーズはCPUとGPUが統合されています
噂通りV1605Bだったとすると、搭載されているGPUはRadeon Vega 8になります
Radeon Vega 8の性能は、Intel製のiGPU(CPU統合GPU)よりは優れていますが、最近増えてきたローエンドdGPUのMX150と比較すると6割ぐらいの性能になっています
GPD WIN 2と比較すると、ざっくり2倍ぐらいのグラフィック性能を持っているイメージとなります
※画像引用元:twitter GPD Console Channel
大型の2基のファンも搭載されています
CPUとGPUの性能をどこまで引き出せるかは、冷却性能とバッテリー駆動時間とのバランスの末に決定されます
個人的には2時間しか動かないとかでもいいから、性能全振りにしてほしいです
4月27日追記
redditに分かりやすい画像を載せて下さってる方がいましたので引用させていただきます
画像引用元:reddit
こちらのテスト結果は同じV1605Bを搭載したUDOO BOLT V8によるものです
UDOO BOLT V8のTDPは25Wですので、GPD WIN MAXでも25W駆動が実現すれば(そして熱処理がうまくいけば)大体このぐらいの性能になることが予想できます
GPD WIN MAXのスペック
現時点で判明しているスペック(噂含む)スペックを一覧表にしました
項目 | 内容 |
プロセッサ | Intel Core i7-1065G7 |
メモリ | 不明だが8GBという噂 |
ストレージ | SSD M.2 2280形式(NVMeへの対応は不明) |
ディスプレイ | 8インチ(16:10アスペクト比) 解像度は1280×800 |
ゲームパッド | 最低1つの物理ジョイスティックを持つことが判明済み WIN 2にあった肩の部分のR3/L3ボタンは無くなる |
キーボード | QWERTYではない、フルキーボード搭載という噂 |
インターフェース | USB TYPE-A×2、USB TYPE-C×1(Thunderbolt3)、HDMI(フルサイズ)×1、micro SDカードスロット |
ネットワーク | Wi-Fi、Bluetooth |
というような感じになっています
サイズや重量は全くの不明、バッテリー駆動時間も今のところ分かりません
※画像引用元:twitter GPD Console Channel
プロセッサ等に関しては先ほど説明しましたが、最も注目したい部分が液晶サイズです
8インチ級となるとハンドヘルドという言い方は適切ではなくなってしまう気もしますが、それでもUMPCを名乗るのに十分小型なサイズですし、むしろゲーム用途でなければ使いやすくなるかもしれません
解像度はHDだという噂が出ていましたが、V1605Bを載せて8インチの画面サイズとなるなら、フルHD以上になることは確実だと予想しますどうも16:10アスペクト比で1280×800ピクセルの画面となるというのが有力となってきました…
また、クラムシェル形状ということから、横幅はSMACH Zよりもだいぶ小型にできることが予想されますので個人的には嬉しいポイントです
※SMACH Zの横幅は約26mmで、iPad Proよりも大きいのがいただけません
それとHDMIのフルサイズ(TYPE A)を採用している点も個人的にグッドです
【7月12日追記】
キーボードの画像リークが登場していました
※画像引用元:liliputing
これを見る限りだとGPD Pocketのキーボードにかなり似ているように思います。キーピッチも16~17mmぐらいはありそうですので、GPD WINシリーズと比べるとかなり使いやすくなるのではないかと期待します
GPD WIN MAXの発売時期は?
こちらも噂どまりの情報になってしまうのですが、出荷は2019年の第3四半期になるとのこと
これまで通りクラウドファンディングで資金を募るのなら、一般販売はそれよりも少し遅れた第4四半期か2020年初頭になりそうですね
また、GPD WIN MAXはβテスターを募集しており、ひょっとすると今年の第3四半期に出荷というのはこのβテスター向けの出荷を意味しているのかもしれません。その場合は、一般販売はさらにずれ込むことと思います
さらに、この辺りちょっと情報が錯綜しているところなのですが2020年にはGPD WIN 3の出荷があるとも噂されています
先ほどもご説明したように、GPD WIN MAXとGPD WIN 3が両方リリースされるのか、それとも一本化されたのかはハッキリしていないところですので、詳細が分かり次第追記したいと思います
※4月24日追記(重要)
2019年Q2~Q3発売と明かされていたシルエットの機種は、GPD WIN MAXではなくGPD Pocket 2 Maxという別機種だったことが分かりました
同時期に発売することは考えにくいことから、いちばん初期の噂通りGPD WIN MAXは2020年発売という説が濃厚な感じがしてきました
ひょっとすると、6インチサイズのWIN3と8インチサイズのWIN MAXの同時発売、ということはあり得ると思います
Pocket 2 Maxについてはこちらの記事でスペック等まとめてあります
【7月16日追記】
Discordのスレッド内で@YYang(GPDのマーケティングマネージャーさん)が「あなたは今年中にGPD WIN MAXを見ることができます。心配しないで下さい」とコメントしました
これを発表と見るか発売と見るかで考え方は変わってきますが、いずれにしても今年中に何らかの形で登場することはほぼ確実なようです
【8月12日追記】
今年(2019年)の第4四半期にIndiegogoでキャンペーンをスタートさせる予定であることが公式アカウントより発信されました
【2020年1月14日追記】
2020年中に発売予定なことがアナウンスされました
GPD WIN 2 Modded 7Y54について
ここ何日かのうちに現行のGPD WIN 2について面白い動きがありました
(たぶん)中国のユーザーが、非公式ながらGPD WIN 2に搭載されているCore m3-7Y30を、Core i5 7Y54に換装してみたという動画が注目されだしています
このCPUはi5とは名ばかりで、実際には第7世代Core mなのですが7Y30よりも上位にあたるCPUとなっています
プロセッサの性能アップによって当然、わずかばかりとはいえ性能が上がっているのですが、注目すべきはそこではなく、TDPの設定になります
このユーザーはTDP設定を20Wに設定し、モンスターハンターワールドを動かすことに成功しています(他にも様々なゲームを動かしています)
7Y30搭載の普通のWIN 2でもTDPの設定を変えることはできますが、10W~12W程度にすると熱で落ちてしまうことがありました。冬場は試してないのでどうかは分かりませんが、それよりもクロックの高い7Y54を20Wで動かせたというのは朗報です
短時間の実験に過ぎないのかもしれませんが、WIN MAXよりも小さい筐体のWIN 2で20W動作が可能だったという事実は、WIN MAXの25W駆動に少し自信を持たせてくれます
GPD WIN 2 Modded 7Y54でモンハンワールドをやってる動画はこちらです
GPD WIN MAXに関する噂やデマ
【4月29日追記】
ディスコードチャンネル、及びredditにて、WIN MAXのモックアップ画像が上がってきました
画像引用:reddit
スレッド内の情報によるとnukkeleleというユーザーが中国内のフォーラムから情報を入手したもので、PocketのキーボードとWinのコントローラーを組み合わせたものであるらしいとしています
この予想に対してredditのユーザーは懐疑的です。特にキーボードに関しては5列キーボードが採用されるのではないかとの見方があり、画像のような6列キーボードではないだろうという意見が挙がっています
また、本当にこのような形状になってしまう場合、人間工学の観点から考えて両手でホールドするのは非常にツラく、重心が考えられていない限り手持ちでゲームをするのは困難ではないかとの意見が大半を占めています
私自身もこの画像はWIN MAXが楽しみ過ぎたユーザーが想像で作成したものだろうと思いますが、キーボードに関しては中々悪くなさそうなので、この通りのスタイルで出てくれたらそれはそれで嬉しいです
ついでに……どこのサイトとは言いませんが、とある日本人アフィリエイターが勘違い(?)、炎上狙い(?)で投稿してしまった記事&画像が、discordに晒されて批判を浴びています
この記事で紹介されている、多段式キーボードの機体の画像はWIN MAXと全く関係ありませんので勘違いしないように気を付けて下さい
この画像はWIN2がいかにすごい機種であるかを説明するためにGPD社が作成した動画の中に出てくる、ただのPSD画像です。Photoshopがサクサク動くよ、ということを紹介した部分を抜き出しただけですね。たまたま手近にあったPSDファイルを使っただけだと思われます(大昔の企画データっぽいですね)
日本人が書いた記事だということも分かっていますので、スレッドでは「悪質なフェイク!」と怒る人がいたり「本当に日本人なの? 日本人は嘘つかないじゃん(笑)」など馬鹿にされてしまう始末…
お気の毒です
余談ですがこの動画、After EffectsやDavinci Resolveなんかも動かしていて、しかもそのキー操作がめちゃくちゃで、「さすが中国企業」と思ってしまう適当さです(笑)
興味がある人は以下の動画ですので観てみて下さい。問題の画像も4:15あたりに登場します
このように噂やデマ(勘違いもあるかもしれませんが)も飛び交っていますので、ネタとして楽しむ分にはいいですが、中には真実であるかのように喧伝するサイトもありますので、騙されないように注意して下さい
【5月5日追記】
discord channelに新たな予想画像が上がってきました
画像をそのまま引用してよいのか分からなかったので、ぼかすイメージでレタッチさせていただいています。本物はdiscordで確認して下さい
これはモックアップではなく、サイズ感を知るための予想画像ですがなかなかカッコイイです
でもデカい
噂通り5列キーボードで予想画像を作ってくれているのが嬉しいですね。「ありそう」と期待してしまいます
同時に、HDMIポートのサイズを基準にCADデータを測定した結果、本体縦横サイズは224 ×156mmぐらいではないかという意見も出てきています。あくまでも予想(希望?)ですので参考程度に捉えて下さい
このサイズはGPD Pocket 2 Maxよりもデカいです
【5月15日追記】
Discordにて画面解像度が16:10だということを主張しているユーザーがいました
しかし誰もソースを知らず、私自身も見つけられなかったのであまり期待しない方がいいかもしれません
また、ゲーム用途においては16:9の方が良いと主張するユーザーが多いようですので、これは期待薄かもしれません
もう一つ
9月にドイツのベルリンで開かれるIFA Consumer Electronics ShowにGPD Win Maxが参考出展されるのではないかという予測(希望)が書き込まれていました
そしてそれまではGPD Pocket 2 Maxに注力するのではないか、というのが最近の予測のトレンドのようです
GPD WIN MAXはベータテスターを募集しています
表題の通りですが、GPD WIN MAXではβテストを行ってくれるユーザーを募集しており、テスターに選ばれれば他の人よりも一足早くGPD WIN MAXを試す機会が得られます
が
このβテスターは無料ではありません。テスターはお金を支払って試作機を購入したうえで、テスターとしての義務も果たさなければなりません
お金を払ったうえでテスターとして働くのかよ!
と思ってしまいますが、販売価格は割引になりますし、先ほど言ったように他人よりも早く機体を試すチャンスが得られます
つまりYoutuberのような人であれば、そのレビューを動画に投稿することで端末代ぐらいのお金を得ることも可能になるというわけですね
そのことを裏付けるかのように、βテスターに選ばれるための条件はbilibili.com・YoutubeにGPD WIN 2を楽しむ動画を公開し、その再生数ランキングに応じることが明かされています
βテスターを餌として無料でマーケティングをしてしまおうという賢い戦略でいくようです(笑)
興味がある方はgpd_devices discord channelにアクセスしてみて下さい
@YYang(GPDのマーケティングマネージャーさん)が詳細条件等を書いてくれていますのでここから確認できます
まとめと更新履歴
ということで現時点で判明している情報はこんなところになります
最後に関連リンクも掲載していますので、参考にしてみて下さい
更新履歴
2019年
4月20日:まとめ掲載
4月21日:スペック更新(micro SDカードスロットがあることが判明)
4月24日:発売予想時期を修正(2019年第3四半期はGPD Pocket Maxでした)
4月26日:GPD WIN 2 Modded7Y54について追記
4月27日:TDP25W駆動のV1605BにおけるVega8のベンチ結果を追記
4月29日:モックアップ画像とそれに対する海外の声を追記
5月5日:「噂やデマ」にWIN2、Pocket2との新たな比較画像とサイズ予想を追記
5月10日:私の大好きなサイト notebook check にソースとして掲載されました
5月15日:「噂やデマ」に画面解像度について、9月にベルリンで開かれるIFA Consumer Electronics Showに出展? を追加
7月4日:解像度の項目を変更。ゲームのパフォーマンスを最適化するため、高解像度ではなく低解像度でいくというのが有力な模様
7月12日:キーボードについての画像・内容を公開。他、記事を一部修正
7月16日:発売予想時期を更新。@YYang(GPDのマーケティングマネージャーさん)の書き込みについて追記しました
8月12日:発売予想時期を更新。公式Twitterアカウントの発言を記載しました
2020年
1月14日:GPD WIN MAXの性能を更新しました。スペック表を更新しました。発売時期を更新しました
他機種と比較したい方はこちらの記事もご参考に♪
関連サイト・関連リンク
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