2026年初の記事なのですね。けっこう休んでしまっていました。すみません
この期間、Strix Halo搭載ハンドヘルド(GPD Win 5、OXP APEX FLY、AYANEO NEXT Ⅱ)を買おうと思っていたのですが、60万円というバカげた価格でどうしても購入に至る決断ができませんでした
ゲームをやらない自分にとってRyzen AI Max+395の価値は広帯域幅とVRAM容量にしかないので、128GB以外選択肢に入らないためこの価格になってしまいます
迷った結果

どうせこれだけのお金を払うならメイン機のグラボをグレードアップする方が全然マシ
という結論に至り、こちらも馬鹿げた価格ではあるのですがRTX 5090を購入した次第です。こちらは50万円でGPD Win 5より10万円安いので、浮いたお金でRokid Smart Glassesも買うことができましたが……それはまたの機会に
ということで今回はMini-ITXの小型筐体に14900K+RTX5090という電力馬鹿食い・爆熱モンスターを積んでみた記録をお届けします
搭載プラン・構成など
グラボ選び
まず最初に大きな決断をする必要がありました。それは
Founders EditionかAIBか?
ということです
Founders EditionはNvidia自社が販売するモデルで、RTX5090で現状唯一300mm程度の全長+2スロット厚ということでSFF Readyが謳われています。一方のAIBは提携ベンダー各社が発売するボードですが、どれも長大で厚いです
普通に考えたらFE一択ということになるのですが、FEの弱点としてどうしても国内保証が受けられない……とまでは言いませんが、相当難しくなるというのが気になるところ

転送業者などを使えば完全に不可能ではないですが、最近は転送業者の倉庫住所がバレていてNGになることもあるのだとか。発売日未定のASUS ProArt 5090もSFF Readyですので急がないならそれもアリでしたが……
さらにFEはFlow Throughデザインが採用されていて、これは確かにSFFにおいて熱が滞留する前に即座に天面のAIOファンに送れるという良い点もあるのですが、排気がマザーボード方向に直で向かうことでグラボ以外のパーツが熱くなってしまうことがやや心配でした
そして何より、FEにはコイル鳴きが発生する個体が多いという欠点があります。これは運の世界ですが、このサイトを以前も読んで下さっている方ならご存じの通り、私は死ぬほど運が悪いです(泣)ので、相当な高確率でコイル鳴き個体を掴まされることでしょう
ということで今回はAIBのボードを購入しました。購入前から電力制限をして使うことはほぼ決めていたので、静音性とサイズ、価格、評判などを鑑みて今回はGigabyteを購入です
後述しますがこの決断は大正解でした
ケース選び
AIBを選んだわけですので当然SFF(容積20L以下)は無理です。ただそもそも私の環境もこの記事もSFFを想定していないのでその点は問題ありません。あくまで小型ケースという話になります
私が使っているケースはRazer Tomahawk Mini-ITXです。容積は約24.3L
このケースの最大対応グラボ長は320mmです。当然AIBは無理。ということで新しいケースを用意しなければなりません。今回選んだのはこちらです
容積は20.6LとRazerより小さいのですが、なんと長さ385mm、厚さ4スロットのグラボまで対応可能です! 逆に言うと、このケースが登場してくれたからこそFounders Editionを心置きなく見送れたということでもあります
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Mechanic Master C+MAX
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Razer Tomahawk Mini-ITX | |
| サイズ | 約 392×185×284mm | 367.2×206.2×321.5mm |
| 容積 | 20.6L | 24.3L |
| 最大グラボ長 | 385mm | 320mm |
| 最大グラボ幅 | 4スロット | 3スロット |
| 最大グラボ高 | 162mm | 約140mm |
| 対応マザーボード | Micro-ATX/Mini-ITX | Mini-ITX/Mini-DTX |
| 対応電源 | ATX/SFX-L/SFX | SFX-L/SFX |
という感じで、RAZERより小さいのにより選択肢が豊富で「魔法かな?」という感じです
もちろんこれは部分部分が排他である(例えば今回のようなデカいグラボを使う際にはATX電源は不可になるとか)という理由があるのですが、それを抜きにしてもRazerはデザイン性やピカピカのために無駄にしているスペースが多いのだということが分かりますね
こいつで組んでいきます

ちなみにMechanic Master C+MAXの方は別売りのメッシュサイドパネルに変えれば280mm AIOもいけるとのこと。Nova Lakeを見据えた将来的な拡張も可能かも? と期待しています。いややっぱ2ダイ構成と噂のCore Ultra 9X(仮称)じゃ360mmじゃないと無理かな……
消費電力と温度
私は自作のシステムモニターを使ってますが、表示される値はHWiNFOが取得しているもので他のアプリで表示されるものと同じです
測定は冬の暖かい日で、室温は20℃ぐらいはありました。4K/WQHD/FHDのトリプルモニター環境ですが、計測時はリフレッシュレートを全て60Hzにした状態です
ちなみにここに掲載している数値はグラボだけです。CPUの温度に劇的な変化はありませんでしたのでCPUについて知りたい場合には過去記事をご覧ください
ザックリ言うと通常使用時50~60℃ぐらいで推移していました。が、

ちなみに今回その後、AIOもNZXTのものに変えたのですがこれは劇的に温度が下がりました。アイドル時は33℃ぐらいです。しかも悩まされていたラジェーターファンの唸りも消えました
アイドル時
アイドル時の電力消費はかなり増えてしまうことは覚悟していましたが、思ったよりは検討している様子です。でも上がってますが……
| RTX 5090 | RTX 4080 Super | |
| 消費電力 | 平均38W | 平均 15.8W |
| 温度 | 平均 41.0℃ | 平均 38.0℃ |
これはRTX 5090が酷いというよりはRTX 4080 Superが優秀過ぎと言えるでしょう。電気代も上がってるしこれからはもう少しマメにスリープも活用するようにしていきます(笑)
この測定は電力制限をかけGPUのvBIOSを静音BIOSにしている状態ですが、通常BIOS(パフォーマンスBIOS)の方が温度も低く消費電力も誤差レベルですが低かったです。なぜかは分かりません
なお、今のAIBはほとんどがセミファンレスだと思いますが、当然このグラボでもファンは回っておらず無音です
ベンチマーク時
ベンチマークはGPUだけでなくCPUも使用するゲーム系ベンチでの計測です
と言ってもFF14なので完全にCPU側がボトルネックとなりGPUに超絶負荷がかかるものではないですが、それでもGPU消費電力が高めのシーンで計測しています
| RTX 5090 | RTX 4080 Super | |
| 消費電力 | 平均 311.0W | 平均 227.1W |
| 温度 | 平均 51.0℃ | 平均 61.1℃ |
こちらについてはベンチの種類にもよるのでしょうが、音は静かですし温度も低いです。もはやGPUが頑張らないといけないような負荷のかかるゲームではないのでしょうね
私がいつもベンチを回す設定だと既にカンスト気味(というかCPUがボトルネック)で、静音BIOSでも通常BIOSでもスコアは変わりません。ていうか、5090でも4080Superもほとんど同じスコアが出ます
そう考えるとRTX 4080 Superもベンチ時も音は静かだし温度も低いしで、本当に良いグラボでした。ProArtブランドだからというのもあるかとは思いますが……
フルロード時
もちろんフルロードさせればそれぞれこれだけの電力をちゃんと(?)消費します
| RTX 5090 | RTX 4080 Super | |
| 消費電力 | 最大 402.6W | 最大 330W |
| 温度 | 最大 60.5℃ | 最大 76.0℃ |
電力制限している私の使い方だとこんなものですが、電力制限せず通常BIOSでベンチを回したときはしっかり600W消費していました。嬉しくないですが(ToT)
次章のベンチを見てもらうと分かるように、ワッパで見たら4080 Superの方が5090より全然良いんですがVRAMのために我慢するしかないです。AIをやってしまう自分が憎い……
とはいえじゃあ5090が悪いのかというとそんなことはなく、電力制限を70%にしても性能低下は5~10%程ですので、私の使い方においてはRTX 4080 Superより80Wほど多めに使うことで60%以上の性能向上となります。あ、ゲームは分かりません。クリエイティブ系のソフトやAIでの話です
また、静音性も負けず劣らずです。というかケースに余裕が出来た今、むしろ勝ってます
また、これは数あるRTX 5090 AIBの中でも、性能ではなく静音性の評価が高いGigabyte Windforce OCを選んだおかげだと思います。コイル鳴きもファンノイズも皆無です
もちろんASUS Astraとか選べばもっと良かったのかもしれませんが、あの長さは小型ケースには厳しいものがあり、Mechanic Master C+MAXならカタログスペック上は入るものの、組み込むのが地獄になることは容易に想像できます
そういう意味で今回は非常に良い選択が出来たかなと満足しています
簡易ベンチマーク比較
前書き
今回は本当にGPUを変えただけですので、いつものようにあれこれと色々なベンチマークはせずにいくつかの結果を載せて所感を述べるに留めておきます
今回使っているベンチはディスプレイのリフレッシュレートに関係なくGPUからの実FPSを拾うやつだけなので関係ないとは思いますが、画面のリフレッシュレートは60Hzとしています
また、いくつかのテスト時にはトリプルディスプレイではなくデュアルディスプレイで実施した記憶があります。組み込みテストで何度も抜き差しするのめんどくさいんですよね……
CPUの設定は前回の記事のまま(定格動作で無制限にはしていない)です
なお、GPUについても実際に使用する際には電力リミットを70%(405W前後)にしているわけですが、このベンチ中においては定格のままで実施しています。RTX 4080 Superの方も定格です
そして重要な補足がひとつ
私の使用しているマザーボードASUS ROG Z690-I GAMING WIFIには重大な欠点があるとされており、それは、第14世代CPUが持っているPCIe5.0 16レーンのうち4レーンを、高速NVMeに割り当てる仕様になっているとされることです
私はM.2スロットを2つとも使用しています。1つだけであれば問題ないのですが、ASUSがOS用とか謳う高速スロットを使ってしまうとそこにPCIe5.0が4レーン使われます。すると残りは12レーンになります
PCIe5.0 x12レーンなんていう半端なものには対応していませんので、グラボはPCIe5.0x8(つまりPCIe4.0x16と同等)として動作するということになってしまいます

マザーの設計が古く当時はPCIe5.0接続のGPUは無かったわけですので、それよりは広まり始めていたPCIe5.0 NVMeに使わせる方が訴求力があるとのメーカー判断だったのでしょう
ただここでおかしなことがあります。GPU-Zで見ると
とこのようにPCIe5.0x16として認識されているようにも見えます
知らない間にメーカーが対策したのか、でも物理的な接続の話だから無理だと思うし、でもじゃあ何でこうした表示になっているのか……さっぱり分かりません(笑)
ということで以下に挙げるリザルトはもしかしたらPCIe4.0x16相当のスコアになっているかもしれませんことをご承知おきください
GeekBench 5/GeekBench 6
| RTX 5090 | RTX 4080 Super | |
| GeekBench5 GPU(OpenCL) | 482864 | 264948 |
| GeekBench6 GPU(OpenCL) | 383201 | 249078 |
一瞬で終わるので発熱騒音や消費電力について特筆すべきことはありません
CINEBENCH 2024/2026
| RTX 5090 | RTX 4080 Super | |
| CINEBENCH 2024 GPU | No Support | 26820 |
| CINEBENCH 2026 GPU | 159002 | 106815 |
ベンチ中も非常に静かでした。ファン回ってないかなぐらいでしたね。スコアはRTX 5090のものとしては大人しいスコアです。もちろん狙い通りなので異常ではありません
3DMark Fire Strike
今回だと本当はCPU(Physics)のスコアは載せる必要が無いのですが、総合スコアとの関係もあるため一応掲載しておきます
| RTX 5090 | RTX 4080 Super | |
| Graphics Score | 69906 | 60222 |
| Physics Score | 53214 | 50918 |
| Combined Score | 14318 | 14613 |
| 総合スコア | 48705 | 44957 |
何でか分かりませんがこれだけ異常なスコア(Graphics)が出てしまいました。先述のPCIeの問題なのかな? でもここまで差が出ることはないはずなんですけどね……
他の3DMarkが正常に測定できてるので実はあまり気にしていません。ので、たぶん深く掘り下げて追及することもないと思います
3DMark Time Spy
| RTX 5090 | RTX 4080 Super | |
| Graphics Score | 44101 | 28529 |
| Physics Score | 20212 | 19382 |
| 総合スコア | 37459 | 26642 |
正常なスコアでした。より性能に振ったモデル(アストラとか)であれば5%ぐらい良いスコアが出るとされていますので、ゲーム目的の場合にはそちらを視野に入れるのもいいかもしれませんね
それにしても相変わらず無音です。冬だからというのもあるのでしょうが心配になるレベルです
3DMark Port Royal/Speed Way/Steel Nomad
| RTX 5090 | RTX 4080 Super | |
| Port Royal | 34635 | 28529 |
| Speed Way | 14310 | 7393 |
| Steel Nomad | 14174 | 6460 |
こちらも普通のスコアと言えますかね
ちなみに今回実施した中で最も電力を消費した(ほぼ600W付近で推移した)のがSteel Nomadでした
FF14ベンチ(黄金のレガシー)
本当はこのクラスのグラボに合わせたセッティングで計測するべきなのでしょうが、ハンドヘルド機と比較できる用にいつもの設定でやってます
フルHD/高品質(デスクトップPC)/ウィンドウモード FSRです
| RTX5090 | RTX 4080 Super | |
| スコア | 31479 | 30319 |
| 評価 | 非常に快適 | 非常に快適 |
先に何度か言っている通りこれはもうカンストであってあまりやる意味がないベンチにもなってきましたかね。ただ私はUMPCも好きなのでそちらとの比較のためにこの設定を続けます
自分がゲームをやらないということもあってゲームプレイの参考になるデータにはなってないですよね、ごめんなさい
まとめ
ということで2026年一発目となった今回は、小型PCケースにCore i9-14900K+RTX 5090を組み込んでもちゃんと使えるのかという点を書かせていただきました
使える!
という結果になったのは多分にケースのおかげです。SFF界隈の人から言わせたら

小型じゃねーじゃん、ミドルじゃん
とか思われてしまうとも思いますが、自分的に小型なので問題ありません。実際Razerの時より小型になりましたし
また、そのおかげでFEではなくAIBを使えたことも良かったのだと思います。と言ってもこのケースは4スロット厚のグラボに対応していますので、Founders Editionであれば底面ファンをつける余裕も生まれ、例えばこれをNoctureファンとかにすれば静かでより冷える仕様にもなったかもしれません
私と違って運に自信のある人はFEで組んでみるのも面白いかもしれませんね

ちなみに今回使ったGigabyte Windforce(非GAMING)でもまだ底面にファンをつける余裕がありそうに見えました。25mmは微妙かもですが15mmは確実に入ると思いますので、乱流ノイズが気にならない方であればさらに冷やせるかも?
それではまた~



















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