間もなくクラウドファンディングでの予約が始まるGPD WIN Max。私も速攻で注文するつもりでいます
そこで、何とも気が早いことですがせっかくThunderbolt3を搭載しているGPD WIN Maxですので、この機種と一緒に持ち運べるポータブルなeGPUを購入して、出先でも何でもできちゃう機種にしたいと思い新しいeGPUを購入しました
今回はそんなポータブルeGPUのレビューと、GPD WIN Maxの内蔵GPUであるIris Plus 940と比べてどのぐらいの性能アップが見込めそうなのかという点を書いてみたいと思います
どのポータブルeGPUを選ぶか?
ポータブルできるeGPUということで最初に検討したのがSonnetのeGFX Breakaway Packです
15.24×13×5.1 mmというサイズは、厚さ以外GPD WIN Maxよりも小さいってことです。これは中々魅力的だったのですが、いかんせん搭載しているGPUがAMDのRX560もしくはRX580となってしまうのが個人的にちょっと・・・
この両者はGTX1060とどっこいぐらいの性能で、eGPUがPCIeのレーン数やサンボルの帯域の関係で性能低下することを考えると、どうにも購入をためらってしまいます
そこで今回チョイスしたのが、GIGABYTEの子会社であるAORUSがリリースしている「AORUS GTX 1070 GAMING BOX」です
この状態でもGTX1070という強力なGPUを搭載しているうえ、サイズさえ合えばGPUの交換も可能というのが最大の魅力。現時点でこのeGPU BOXにサイズ的に対応しているカードを見るとRTX2070まで存在しますので将来性も高いです
ということでまずは「本当にGPD WIN Maxと一緒に持ち運べるのか?」AORUS GTX 1070 GAMING BOXのサイズ感をご紹介します
AORUS GTX 1070 GAMING BOXのレビュー・サイズ感など
eGPUのサイズ感が分かるように、GPD WIN Maxとほぼ同じ大きさであるiPad miniと並べて写真を撮ってみました
厚さがあるのでeGPUの方が左にはみ出してるように見えますが、実際には左側にピッタリ合わせて撮っています。横幅はeGPUの方が2~3センチほど長い感じです
縦幅と厚さはこんな感じ。厚さは仕方ないとして、縦方向は結構差があります
iPad mini持ってないからイマイチ分からん! という方にはこちら。大体文庫本を2冊並べた横幅&縦幅ぐらいと思っておくと良い感じです
持ち運び用のバッグが付属するのもナイスです。右側にあるのは小型で知られるDJIのドローンMavic Miniのケースですので、持ち運びやすさが少しは伝わりますでしょうか?
奥行きは意外とあります
重量は2kgちょっとなので意外と重いですがショルダーストラップも付属するのでそれほど苦になりません。嵩張らないのは正義です。これで最大RTX2070までの環境を持ち運べるのですから、やっぱりかなり魅力的だと感じています
とはいえこの環境が享受できるのはコンセントから電源をもらえる場合に限られます。まあこれは他のeGPUも全部同じではありますが
出張など、電源がとれる場所であれば非常に強力なデバイスとなってくれると思いますよ
(仮想)GPD WIN MaxとeGPUのベンチマーク比較
ではeGPUを使用した時、GPD WIN Maxが内蔵するiGPUと比較してどのぐらい性能が向上するのかをベンチマーク結果から見ていってみたいと思います
なお、今回はGPD WIN Maxでの使用を想定していますので、スコアが向上しがちな外部ディスプレイ出力ではなく、ノートPCの画面に表示させてのベンチマークを行っています
と言ってもGPD WIN Maxはまだ実機がありませんので、今回は仮想GPD WIN Maxということで、Razer Blade StealthのMercury Whiteエディションのスコアと比較してみることとしました
両者は全く同じiGPUを搭載していますし、TDPも25Wと同じです(GPD WIN MaxはBIOSで設定が必要)ので参考程度にはなるのではないかと思います。スコアの参考はNoteBookCheckさん 。いつもお世話になってます
対してeGPUのベンチマークは同じく13.3インチのノートPCであるG-Tune P3の実機で測定しました
では行ってみましょう
3DMark Time Spy・Fire Strike
AORUS GTX 1070 GAMING BOXのTime Spyスコアはこちら
- Graphicsスコア:4981
- 総合スコア:4900
このようになりました。対してGPD WIN Maxの予測平均スコアはこちらです
- Graphicsスコア:800弱
- 総合スコア:900弱
MX250並の性能を誇ると言われるIce LakeのiGPUですが、eGPUと比較するとまだまだかなりの性能差があることが分かります
続いてFire Strikeのスコアがこちらです
- Graphicsスコア:12158
- 総合スコア:10743
それに対してGPD WIN Maxに搭載されるIris Plus 940のスコアがこちら
- Graphicsスコア:3150前後
- 総合スコア:2850前後
DirectX 11世代でもこれだけの開きがあります。というか、GPD WIN MaxのiGPUはこの世代のゲームでも快適にプレイするのはちょっと厳しそうですね。設定でグラフィックを抑えるなどの工夫が必要そうです
一覧で見るとこのようになります(タップorクリックで拡大)
現行のAAAゲームが厳しいのは仕方ないとして、素の状態のGPD WIN Maxでは一昔前のAAAタイトルでも設定をいじらないと快適にプレイできなさそうなのは評価が分かれそうですね
ドラクエ10ベンチマーク
軽量級ゲームではどうでしょうか
- スコア:18461
- 評価:すごく快適
という結果でした。それに対してGPD WIN Maxの予測スコアは、参考にしているIris Plus 940のスコアにかなりバラつきがあるものの、平均は以下のような感じ
- スコア:8500前後
- 評価:とても快適
となっています。これでも十分快適にプレイできるレベルですね。DirectX 9世代の軽量級ゲームを楽しむのでしたら、eGPUは無くても大丈夫そうですね
ドラクエベンチはある一定水準のレベルに達するとそれ以上はスコアが頭打ちになってしまいますが、GPD WIN MaxのiGPUはまだカンストレベルまではいっていないようですね
FF15ベンチ
最近(?)のゲームということでFF15ベンチです
- スコア:6140
- 評価:快適
対してGPD WIN Maxの予測平均スコアは
- スコア:1700弱
- 評価:動作困難
となります
FF15クラスのゲームをしたかったらやはりeGPUが欲しいところです
もし内蔵グラフィックでプレイするなら、ゲームのグラフィック設定をいじらないと厳しそうですね。ただGPD WIN Maxは解像度が低いというアドバンテージがありますのでフルHDでプレイする必要がなく、スコアはもう少しマシになるとも思われます
まとめ
ということで今回はGPD WIN MaxでのポータブルeGPUのススメということで記事を書いてみました
まだ実機が無いですので予想比較しかできないのが残念ですが、結果を考えるにいくら強力になったとはいえやっぱりiGPUはiGPU。重い処理をさせるのは厳しそうで、eGPUを導入する意義は大いにあると感じました
私はゲームは全然やらないのですが、動画編集や動画制作等でも同じようにパフォーマンスが違ってきますので買ってよかったと思います
なお、eGPUはPC側がサンボルに対応してるしてない関係なく意外と相性問題が出る製品ですので、今回紹介したeGPUがGPD WIN Maxで正常動作するかどうかは保証できません。その点はご了承下さい。何しろまだ実機が無いですのでね
iGPUとここまでの差があるとは思いませんでしたので、これならもっと小型のeGFX Breakaway Packでも良かったかな? と思わないでもありません。よりポータビリティを重視したい人はそちらを検討してもいいかもしれませんね
AORUS GAMING BOXは国内だと品切れでクソ転売屋から買うしかなく、真っ当な値段で買いたいならe-Bay等を利用する必要がありちょっと敷居が高いです(セカイモンを使えば多少楽ですが)
一方でeGFX Breakaway Packの方は、RX560版でいいならAppleの公式ストアで買えますので安心感が段違いです。私と同じくポータブルeGPU導入を考えている人は検討してみてはいかがでしょうか?
それではまた~
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